なぜジャンヌ・ダルク・オルタ・サンタ・リリィを検討しないのか
鏡の前に立ち、自分自身に向かってこう唱えるんだ。なぜジャンヌ・ダルク・オルタ・サンタ・リリィを検討しないのかー。
皆さんこんにちは。この記事はLyceeOvertureというカードゲームで、「楽しんで遊んでいる」というより、「公式大会等で勝つために頑張ろうとしている」プレイヤーの方向けに作成しています。
なお、カード名が長いので、ここからは「サンタリリィ」と表記します。
この記事の趣旨
現環境におけるMIX雪単(以下「雪単」とする。)の立ち位置を振り返るとともに、新しい型の雪単を提案し、その核となるカードと、それをとりまくカードについて説明を行います。
現環境における雪単
現環境における雪単は、「全く勝てないとは言わない。しかし最善あるいは次善の選択ではない」と言わざるを得ません。
理由はいくつかありますが、まず根本的にオーガスト宙単に対して有利がつかないことと、他のデッキにもけして有利とまで言えないくらいの相性である相手が多く、握るメリットがあまりないことが挙げられます。日単にはまずまず勝てるのですが、そもそも環境としてオーガスト宙単に対処しづらいデッキを握る意味について深く考えさせられます。
雑に言えば、「雪単を握って勝ち上がれるプレイヤーは、他のデッキを握ればたいていもっと勝ち上がれる」くらいのデッキと言ってもよいです。
なぜオーガスト宙単に対して有利がつかないのか
非常にシンプルに解答できます。スローゲームになった時有利なのがオーガスト宙単側だからです。
雪単自体は「軽量ビートダウン性能」は比較的高い色ですが、DMG値自体は低いため、高速ビートダウンが得意な色ではありません。輪廻転生デッキと異なり、除去の単位が単体なため脅しにも限界があり、どうしても除去というカードで得られるテンポアドに頼らざるを得ず、結果スローゲームよりの展開になることを想定しているデッキです。
しかし現実、リソースカードとして通常雪単に搭載されているSR綾地寧々(以下「寧々」とする。)の性能をはるかに超える高性能リソース源の玉藻を搭載しているため、除去のたびにリソース損し、除去しないとサイズ的に止まらず、滸やR玉藻のDMG減能力のせいで打点が全然通らず、気づいたら息切れして負けているという試合が多く見受けられます。
どうして今サンタリリィなのか
そもそもがサンタリリィ自体が、あまりに出るのが早すぎたカードでした。下手をすると、そもそもみんな意識の中にのこっていないのではないでしょうか。
今回提案する理由は色々あるのですが、主な理由として「イベント除去の増加」「環境が中型軽量環境」「小型への基礎対応力の強化」「寧々との比較」にあります。一つづつ説明を加えていきます。
現実的なイベント除去が増加、搭載枚数が増やせる。
サンタオルタの登場はFGO2.0.除去の中心がイベントではなく、キャラ能力の時代でした。現実的な除去イベントは征伐、断罪、ガンドくらい。デッキの中のイベント枚数も少なく、サンタオルタのメリットは全く活かせませんでした。
その後、ギルドオーダーとパイロキネシスというカードが出たものの、前者は条件上サンタオルタとのかみ合わせが悪く(盤面に4体要求のコストを捻出すると除去している場合じゃなかった)、パイロキネシスは選択枠投入カードだったため、結局イベント除去の枚数が劇的に増えるには至らず、搭載されてきませんでした。
VA環境になり、革命的に現実的な除去イベントのハンドソニックが登場しましたが、輪廻転生デッキ全盛とMIX花単全盛を同時に迎えてしまい、MIX雪単を握るメリット自体が減った結果研究も下火になり、ほぼ固定層しか触らないデッキになった結果、既存の型が大きく変化するまでの研究人口層に至らず。FGO3環境からアイギス環境に至るまでも、常に輪廻転生の下位デッキ扱いされてきました。
しかしゆず2.0において、新たな選択肢がまた生まれました。「不幸な事故」です。このイベント自体は選択搭載されるようなテキストでしたが、EX2のため、「とりあえず積む」が許されるカードです。ゆず1にあった壁ドンは「シナジー絡めないで打てないだろ」という程度のカードでしたが、このカードは単独でも刺さる相手が相応に存在し、やっとイベント除去の搭載枚数の底上げが現実的に増えることになりました。
中型が軽量で登場するデッキが多い環境
現在環境に存在するデッキの中は、ゆず月を除けば、ほぼ「中型が2ハンドで登場できる」デッキばかりになりました。MIX宙やゆず宙のあやせ、MIX日のソル、リカバリードローのゆず日をはじめとした軽量化できるドロソをもったデッキが増え、MIX月単といった完全大型でありながら最終的にスペックでオーガスト宙単に負けるデッキや、完全小型のMIX花単のように単なるデッキパワー不足のデッキはほぼ環境から消えてしまいました。
リセとして考えればおかしな話ではありますが、ここまでくれば当然も当然で、同じ2ハンドでわくキャラのスペックにこれだけ差があれば、よほどの高速ビートダウンが成立しないと厳しいのに、筆頭であるオーガスト宙単の減速能力がそれを許さないなど、小型が小型であるメリットがかなり失われてしまったからです。
ただ、この手のデッキはドロソさえつぶしてしまえば中型が中型のまま登場するデッキになるため、等価コストで除去をおこなうことができるようになると考えれば、比較的中型を標的に据えやすいイベントによる除去自体はむしろ追い風になったともいえます。
小型への対応力が格段に上がり、構築に自由が出た。
また、万が一MIX花単を踏んでしまったとしても、基礎搭載となったSRエリナがあることで、土岐エリナ計8枚の時点で全く花単が怖くなくなりました。MIX花単は今までそれなりに意識を寄せなければ結構つらかったものの、もう構築を寄せなくても普通に勝ててしまう相手になったのです。
リソース源として寧々よりマシ
私個人は寧々の搭載に一切こだわらない派で、実はその理由について記載したnoteを先行して公開する予定だったのですが、ミスでデータが飛んでしまったため、公開ができなくなりました。
そのためこちらで簡単に触れると、寧々自体は既に強いカードではなく、現環境に向いていないカードであり、寧々で安定するゲームではなくなってきていることがあげられます。
改めてサンタリリィと寧々を比較してみると
黄色が優れている方です。この中で注目するべきは必要スロット、AP、DP、とリソース上限、リソース方法です。
まず、寧々の場合、寧々だけで事実上8枠とることになります。対してサンタリリィは、あくまで必要スロットは4。しかも、そもそも本来入るハンドソニックが事実上ドローカードになるため、除去の割合をナナリーからイベントに変えればそれだけドロー期待値もあがります。単純に3ハンドで出すと、寧々より1回多く言えるくらいの期待値がほしいところですが、欠片分の4枠に不幸な事故を積むだけでも意味はあるでしょう。また、現在雪単には、事実上8枚スロットを要求するシナジーが「SR奏+ハンドソニック」「フィアッカ+リースリット」「寧々+心の欠片」の3種類入っていて、デッキの2/5がこれで埋まっています。寧々の8枠をいじることができるだけでも構築の自由度は上がります。
APとDPの値は、単純に宙のSR常陸(以降「忍者」とする。)に対して有効です。寧々では忍者に1方をとられてしまいますし、AP値の関係で相打ちがかなり困難で、AFで立ちん坊になったり、その寧々を生贄活用する土岐がささる相手がいないなどで忍者除去の優先度が上がってしまう。こちらは最悪「とりあえず殴る」という択をとることができますし、隣にフィアッカがいれば案外色々なデッキに打点が通る。MIX宙単の3コスト寄せの関係でオダステもちも減り、除去を絡めなくても何回か打点が通るようになってきました。
リソース上限は単純に有限ではあるものの回復などを合わせれば机上ではある意味無限で、寧々だと正直もう無理なリソース比較ゲームも狙えます。
そしてリソースを得る方法がドローというのがかなり重要で、ドローしたカードがフィアッカであればズルできますし、手裏剣を引き込んで詰め、除去イベントを引き込んで継戦能力確保、といった使い道ができます。
今、特にパイロキネシスが熱い
現環境、DP3のカードが異常に増えました。オーガスト宙単は、2ハンドか3ハンドをとわずたいていDPが3。元のDP参照ではないものの、Rリシアが宣言できるようになっても、プリシラかSR滸がいない限り、リシア宣言対応で除去できます。MIX宙単も同様ですが、あやせがDP3のパンチャーなのもあり、パイロまで含めると格段にあやせを除去しやすくなります。
MIX日単も、ゆず日や忍者への対策から、3/3スペックがかなり増えて対象が多いですし、ゆず日もガイヤールといった刺さる相手は存在しますので、除去回避があるキャラを除けば、不幸な事故の搭載とあわせ結構除去をかけることができます。最悪の場合、アタック対応トワのトワを除去したりもできますし、それなりに活躍ができる環境になりました。
そして、そのパイロを使うときにドローができるサンタリリィがいれば、軽量にわいたキャラも等価で除去していくことができます。
おわりに
では、改めて整理してみます。
・現状のままでは環境の立ち位置が良いとは言えない。
・サンタリリィのほうが寧々よりマシなリソース源で、環境適合度も高い。
・MIX雪単の構築を見直すには、固定スロットも再検討が必要。
・イベント除去自体が種類が増え、搭載を増やせるようになった。
ことから、サンタリリィについて搭載を検討し、新しい型の雪単を模索していくべきだと思われます。そもそも特殊能力除去自体がEX2の除去が多いため、EX1をイベント除去にしてもそこまで喧嘩しなくなったのも大きいため、模索することに価値はあります。
なお、今回はスロットの問題から提起しているのですが、仮にスロットが許すなら、寧々と両方搭載してリソースゲームを試みてもよいのかもしれません。むしろそれでもリソースが十分確保できないようではもはやリソースゲームはあきらめざるを得ないでしょうが。
なお、こういった他の方とはやや異なる理論に興味をもっていただけましたら、私のブログで何回か更新していたりしますので、よろしければ御覧ください。どんとこい超常理論。そんなブログです。
(外部リンク)ヘルウインドだって反省するブログ
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