『リボルバー・リリー』※ネタバレあり

『地獄でなぜ悪い』以降、博己さん出演作ほぼ全ての初日舞台挨拶を観に行っていた私ですが、今回の『リボルバー・リリー』は舞台挨拶はおろか、休みを取ることさえできず、初日は大人しくお仕事してました。
ホントこういうの落ち着かないよね。
しかも夏季連休突入前日なので、わが地域では有給取得推奨日になっている職場も多く夫はお休みで、私より先に観に行ってたという。。。
なんてこったい!!!
何だかんだで2日目には観られましたよ。
そして、台風が通過した今日2回目の鑑賞をしてきました。
たぶん今からネタバレするんで、本題入りをなるべく下げようとダラダラどうでもいい事をかいてますけど、もういいかな?
では、まだ観てない方はまた後日


『美』のおはなし

とりあえず、もうみんな美しカッコイイ!
百合は、水野寛蔵の「殺し合いにも身だしなみは大事」という言葉の通り、常に当時の美しい女性だったし、奈加も琴子もカッコイイ!
百合の「生きて帰ってきて」に「はぁ~い」ってゆる~く答える琴子が良かった。
もちろん男性陣も!細見欣也/水野寛蔵は百合に対して美しくあれと言うだけあって、欣也自身も美しい。
あと、最期に追手に囲まれて自決する直前のシルエットがめちゃくちゃ美しかったです。
当然ですが、岩見さんは美しい・カッコイイ・カワイイの3拍子揃ってますね。
そこにいるだけでエロいし絶妙な変態加減。
海軍省前のバイクのシーンは、そのまま飛び込んで自爆するのかと思ったよ。
スーツ&バイクってなんかシュールな絵面でしたね。

忘れちゃいけないのは、みんなが使ってる銃ね。
百合のリボルバーの装飾が美しかった。
奈加の三味線より買いやすかったウインチェスターもカッコイイ!
銃の事はよく分らんけど、リボルバー・ベレッタ・ウインチェスターの名前くらい知ってて良かった。
リボルバーはビートルズのアルバムのタイトルにあったんだよね。
それで覚えた。

『戦』のおはなし

ちょっとあちこちのレビューサイトを覗いてきました。
そこで見かけたのが「陸軍弱すぎ」「海軍省は目の前にバリケードなんか張られちゃって何してんの??」ってコメントね。
いいんですよ。
だってこの映画は『ターミネーター百合』のお話なんだからさ。
ターミネーターなら一人で敵をなぎ倒しても、どんだけ傷を負っても死なない事にも、誰も何も言わないでしょ?
それと同じよ。
幣原機関で諜報員として養成された時点でターミネーターなのよ。
冒頭で、過去に百合が関わった事件をサラッと説明してたじゃない。
そういう事よ。
海軍省前のバリケードはね、山本五十六が言ってたじゃない。
「何もしない」ってさ。
実際、何もできないんですよ。
当時の陸軍と海軍の仲の悪さは有名(そういう描写もあったと思う)で、迂闊に百合と慎太の援護をしようものなら陸軍VS海軍の戦いが始まってしまうのよ。
そういうわけで、海軍省の敷地外では何もできないから自力でおいでねっていう事になるんですよ。
というか、海軍省が陸軍のバリケードの撤去ができるくらいなら、慎太を迎えに行けますよ。
レビューサイトに書き込む時は、自分の知識とストーリーの読解力がちゃんと備わってるか考えてからじゃないとこういう事になっちゃうのよね。
他者を批判する前に、まず己を知らないと恥をかきますね。の典型。
そしてそんな理由で評価を落とされたらたまったもんじゃないです。

奈加は、元馬賊って言ってましたね。
そりゃ強かろう。
ウィンチェスターが浅草で三味線買うより簡単に買えたっていうウィットのセンスも素晴らしい。
「蜂蜜氷糖梨が食べたくなっちゃった」の一言で、百合が何か覚悟を決めていることを悟る頭の良い奈加。
二人にはとてつもない絆があるんでしょうね。(後半で何か言ってたけど覚えてない)

琴子だけ、何であんなとこで一緒に戦えるのか分かりませんね。
治安が悪い地域で百合たちを見ながら生活して強くなった?
そんなぼんやりした理由で、あの銃撃戦の中に入って行けるかな。

そして、慎太の戦い。
夫と話して意見が一致したのは、慎太があそこまで必死になる理由が分からんという事。
「お父さんに言われたから」って理由だけです。
中身が何なのかも知らないんです。
それだけで、あそこまでの事ができる原動力になるか??ってことです。
何なら、お父さんに言われたのは「この書類を持って小曾根百合の所へ行け」だけです。
あっという間にミッションクリアしてるんですよ。
あまり原作と比較するのは好きじゃないんですが、原作では陸軍に母親や大好きだった女中たちを殺され、一緒に逃げていた弟も途中で殺されます。
陸軍を憎む要素はいくらでもあります。
が、映画ではその辺がゴッソリ端折られてます。
慎太の原動力どこ行った??ですよ。
他にも端折られてる所はありますけど、この慎太が陸軍と戦う原動力は端折って良かった?と思ってます。
とは言え、150分ですからね。
これ以上長いとインターバルが必要になりますね。

『地』のおはなし

印象深いロケ地など。
百合と慎太が東京へ向かって歩いている時に渡る橋は、つくばみらい市の小目沼橋。
欄干が無い木製の橋です。
この橋っていろんな作品に登場しますね。
博己さん推しの方なら『麒麟がくる』第4話で、十兵衛と菊丸が尾張へ潜入する時に渡ってた橋と言えばわかりますよね。

慎太の母親の遺骨を引き取ったお寺。
百合が、かつて自分が愛した水野寛蔵と、慎太の父親細見欣也が同一人物だと気付くシーンです。
お寺の中が映った時に、一瞬『鎌倉殿の13人』で北条家の人たちが十二神将のマネをしていたシーンがチラついたんですよ。
作品中ってそういうとこが気になってもゆっくり見てられないんですけど、パンフに覚園寺って書いてありました。
あれ、やっぱり十二神将だったみたいです。

さいごに

この映画、全体的に画面が暗いうえにみんな帽子を被っていてほとんど顔が見えません。
誰がしゃべっているのか分からないんです。
陸軍は小沢大佐(板尾創路)、津山大尉(ジェシー)、村田少尉(葵揚)以外の区別がつきません。
後半は霧の中で、人がいるのかさえ分かりません。
主要な登場人物の美しさとカッコよさを堪能するなら素晴らしいと思います。
アクションもめちゃくちゃカッコイイです。
それでいいと思ってます。

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