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リボン制作のお道具について(グルーガン編)

私がリボン制作で使うお道具について紹介します。
今回はグルーガンについて。

用途
ハンドメイドでは接着用途で幅広く使われているグルーガン。
ほとんどの事はまかなえますが、これさえあえば!の万能の接着手段というわけではありません。
接着面積や接着したい素材同士の相性など考慮して、その他の接着剤と使い分けをすることで、効率よく作業を進めることができる上、強度を維持しながら、作品をキレイに仕上げることができます。
グルーガンは接着剤に対して下記のようなメリットがあります。

- 硬化までの時間が早い。パーツ同士をくっつけてから次の工程に進む時など、効率よく作業を進めることができます(レッスンなど時間が限られているときには特に重要)
- 大きな面積をくっつけようとするときに接着剤より安価に接着できる。
- 手などについてもベタベタせず、うっかりリボンなどを汚してしまう心配が少ない。

入手

ハンドメイドブームもあってグルーガンは100円ショップでも入手可能です。ホームセンターに行けばより高級な機種もあります。いずれ、替えのグルースティックも必要になるので入手場所を確認しておきましょう。

グルーガンのスペック

本体はヒーターのパワー(ワット数)が各種あります。が、強力な接着が必要な局面では接着剤のほうが適している場合もありますので、ネット通販で1000円台のものを一本持っていればことが足りるのではないかと思います。

ノズルについては、どこまで奥まった場所に接着したいかで必要な長さや細さが変わってきます。数千円以上のモデルではノズルが換装可能なモデルもあるので自分がよく使う局面に合わせて選択すればよいかと思います。

グルースティック

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樹脂のスティックです。熱で溶けると木工ボンドくらいの粘度となります。冷えて固まることで接着します。固まるまでの時間は季節によりますが、冬だと5分ほどです。また、猛暑で温度が上がったりすると固まっていたグルーが溶けて輸送中に接着がとれてしまうことがあります(実体験あり)。

本体によって使用できるグルーの直径が決まっています。一般的なのは7.5mm です。

色は半透明の乳白色のものが一般的だと思いますが、茶色や黒などの色付き、ラメの入ったものもあります。

グルーガン本体

手元に価格帯の違う商品が3つあるので、作りの違いなどを見てみましょう。

まずはダイソーで200円で買った製品。スイッチもない簡素な作り。使用グルースティックの直径は7.5mm。コード長は90cm。

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次にネット通販で1300円くらいで入手した製品。電源スイッチがあり、通電状態がLEDでわかるようになっています。使用グルースティックの直径は7.5mm。コード長は140cm。

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同じくネット通販で購入した大型グルーガン。価格は3000円くらい。
使用グルースティックの直径は11mm。
スイッチはありませんが通電状態がわかるLEDがあり、140℃〜220℃までの温度調整ダイヤルがついています。コード長は140cm。

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グルーガンには作業中置いておけるようにスタンドがついており、このように自立します。

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ノズルを拡大してみたところ。

ダイソー製はノズルがそこまで細くはありません。

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こちらの製品はノズルが細長くなっています。

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次は大型のグルーガン。

実はノズルが換装可能なのですが、私は広く波状にグルーを塗るためのノズルをつけっぱなしにしています。

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このグルーガンはバッグに大型のリボンをつけるときに使っています。幅広い範囲を接着すべく細いグルーガンでちまちま作業していると、グルーを塗り終わる前に固まり始めてしまうためです。

一方で、通常サイズのリボン作りではこのグルーガンを使うことはありません。購入動機は私が大型、高温タイプを使ってみたかったというのが正直なところです。

接着してみる

まずは7.5mm径の2製品から。

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グルーは常温では固形なので、電源を入れてからグルーを溶かすのに時間がかかります。それまではトリガーを引いても抵抗を感じるだけで何も出てきません。

トローっとしたグルーが出てくるようになるまで、両製品とも1分20秒ほどかかりました。

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このとき、ガンの先端外側も出てきたグルーも思っていたほどは熱くなっていませんでしたが、ノズルの先端から内部を測ったときは80℃近い温度を示していました。

今回はヒーター部分からゆっくり押し出されているうちに冷えてこの温度になっているだけだと思いますので、うっかり触って火傷しないように注意。

一方で40℃弱でグルーが溶けているということは、真夏日の車中などでは一度固まったグルーがかなり柔らかくなるので注意が必要です。

グルーを出して接着し終わったあとに問題となるのがグルーの垂れ。

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ダイソーの製品は通電している限り下向きにするとポタポタとグルーが垂れてきました。1000円代の製品は垂れてきてもわずかでした。このあたりは製造コストの差が出ているのかもしれませんね。

次は11mm径のガンを使ってみます。

温度設定は最高温度に近い210℃に設定。

温度設定は正直使いこなしていませんが、購入前に11mm径のグルーを溶かすのに何℃まで必要なのかわからなかったので、なるべく温度設定の幅が広いものを選びました。

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温める対象が大きいせいか、グルーが出てくるようになるまで3分かかりました。

こちらも出てきた直後のグルーはそれほど高温ではありません。しかし、ノズル内部を測ると110℃ほどと高温でした。

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垂れもそこそこ発生します。が、ガン内部から出続けるというよりは、一旦ノズル内に出たグルーが重力で全部出てくる感じ。

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このグルーは黄色みがかっており、乳白色のグルーに比べると粘度が高くてネバネバしています。固まった後も乳白色のグルーより柔らかく、ゴムのような感触です。

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おまけ

ノズルが完全に冷めなくてもグルーが入ったままでも下に垂れないように、こんな感じで収納しています。

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使いこなすことで作業効率がぐんと上がり、作品の幅が広がるグルーガン。
これまで私も色々な先生方のご自宅レッスンにお邪魔して様々なグルーガンを体験しました。

今は形状や値段、大きさなど様々なタイプがあります。
グルーガンに求める優先事項を自分なりに整理して、早く相性の良いグルーガンと出会えることを願っています。

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