かぞく

heraifu 番外編 伝えること、伝わること

今日は、私の数年前のことを書こうと思います。

身体を壊して毎日寝ていた頃のことです。

社会人になって、結婚して・・・そんな20代中盤。

新しい職場で大きなプロジェクトを担当させてもらえたりし始めた時期に結婚も決めました。

ハタから見たらリア充期だった?!なんて思いますが、私自身は結構しんどかった。

仕事も家事も、ちゃんとやんなきゃ!頑張らなきゃ!と、とにかく必死で1人で抱え込み、挙げ句の果てに私は身体を壊して会社も休職する事態に陥りました。


頑張っていたつもりが、動けなくなった事でかえって周りに多大な迷惑とたくさんの心配をかけてしまったのです。


私のやることにいつもは意見しない夫が初めて私に言った言葉は

「もう会社に行かないで。休んで。」でした。

そして

「もっと頼って欲しかった。そろそろ信頼して。」と言われました。

夫は自分のことを頼りない人間と思っていたので、私に信頼されてないと思っていたようです。

そんな風には思っていなかったので、迷惑をかけている事と合わせて2重に申し訳ない気持ちになりました。


確かに仕事でもあまりに仕事を振られないと、信頼されてないような見放されているような気持ちになる事ってある。

家庭でも同じなんですね。無意識に夫に酷い事をしていたなと思います。

それでも心配して言葉にしてくれたのは本当に有り難かった。


ひとりで勝手に抱え込んでいたけれど、周りの人たちは優しい手を何度も差し伸べてくれていたことにあとで気付きました。

職場でも先輩や上司に「大丈夫?」と聴いてもらえる事があったのに、

「大丈夫です!」と突っぱねてしまっていたのは自分だったなと。

自分でわざわざ苦しい環境を作ってしまっていました。

(今は、大丈夫じゃないときは「大丈夫じゃないっす!」と言ってしまう図々しいワタクシ。ふふふっ というか、そうなる前にどうにか軌道修正することを心がけています。)

家庭でも、夫に対して勝手に家事にあんまり協力的でない人と思っていたけれど、思い返せば助けるよのサインは前々から出してくれていたのです。

もともと何でも話す間柄でしたが、長く一緒にいると相手の事をわかった気になっていて、あえて聞かずに勝手に想像で判断する事ってありますよね。

私にとって家事がそれでした。


以前、夫のイクメンぶりについて書いた時にも言いましたが、

家事において男性は、どうやら「やるべきことに気付いていない・やり方がわからない」だけで、やる気が無い訳じゃないということ。

あと、「教わらないとわからなくて(相手にも手間がかかるから)手を出せない」というケースもあるんだなって。

家事への思い、言われなきゃこっちもわからないよ!!

という女性陣のお声はごもっとも。私もそうでしたから。

なのでここに書いてみました。


そしてこれを読んで、「俺このタイプ!」と思ってくださった優しくてポテンシャルの高い男性は、ぜひパートナーに気持ちを打ち明けて家事に励んでください。(家事が出来るとサバイバル能力も上がるので、男前度もあがります。オススメです!w)


夫婦は、一緒に生きていこう思って結婚した、愛情で結ばれた関係のはず。

この世で最も相談したり、頼ったりし合える相手だと思うのです。

もっと信頼して相談したら、きっとお互いの事をもっと話し合って問題を解決していける最強のパートナー。

「言わなくてもわかる」って素敵だけれど、それでほんとに伝わってる事は案外少ない気がします。

それに「好き」とか「ありがとう」って思いや感謝の気持ちも言われると、わかってても嬉しいもの。

だったらもっと言えば良いと思うのです。

夫婦関係について、身の回りの方々にお話を伺っていて、働く女性の中には、家事負担に悩んでいたり、一人で抱え込んでいる人が多いことを実感しています。

反対に、上手くいっているご夫婦にヒアリングすると、お互いに感謝していること、自分に謙虚で出来ない事に自覚的あること、そして、声に出して言葉にして気持ちや状況を伝え合って家事問題を話し合って解決していることが共通項として見えてきました。

私たちは、身体を壊したときを機に、色々話し合って、生活の仕方を変えました。自分のキャパや得意不得意を書き出したり、これだけは!という生活上のタスクを出し合ってみたり、課題やこだわりをならべて2人で話し合いました。(あと、自分で見えない他己分析を夫婦でやると面白い!)

本音がわかった状態でやり方や分担を工夫すると、家事がスムーズになるだけじゃなくて、夫婦の関係も不思議と以前よりもっとよくなったように感じるのです。

変な言い方ですが、「やっと本当の夫婦になれたな」と思ったりします。

1人で悩んでいると、相手は協力してくれない他者(場合によっては敵のような存在)。

相談して巻き込むと、2人のチームになって問題を解決していくかけがえの無いパートナーになります。

いくつになっても関係を良くする事は出来るので遅くないと思うのですが、

健康であることは大切!身体を壊してからじゃ遅すぎます!

どうか、身体を壊す前に、関係が破綻する前に

一度お互いの気持ちや状況を打ち明け合って相談してみて下さい。

私は身体壊した時にいろんなことに気付けたからその経験が無駄だったとは全然思わないのだけれど、

周りにたくさんの迷惑や心配をかけちゃったし、自分の身体にも負担をかけちゃったし、

もう一回人生やるとしたら、繰り返さないようにしたいところです。

(もっと早くに気付きたかった!)


ここからは余談ですが。。。

身体を壊した当時、かなり具合が悪く夫に負担をかけまくっていたので、

私は離婚して欲しいと思っていて、何度か夫に提案しました。

(思い返せばそれも独りよがりなんだけど)

へらい(夫)は精神安定力&体力のある神だったので、

「ほら、結婚式で『病める時もうんたら~』ってやるでしょっ!うぷぷぷっ」と華麗にスルーして

面倒みてくれましたが、こんな良い人ばかりではないと思います。

(私は幸運だったなぁと思います。はい、ノロケです。)

この深刻な話してる相手にゆるっと笑いスルー技がかけられるのは夫ながらすごいと思ふ。

私も逆の立場だったら全力で支えたいけれど、

出世考えずに職場環境を変えたり(残業しないでいい部署に異動を上司に願い出たりしてくれました)

会社休んで病院行くのに付き添ってくれたり、

平日でも人の夜泣きに付き合って起きてたり(当時情緒不安定だったので・・・)

こんなハードな状況でも自分は心身健康に過ごすなんて出来るだろうか、と考えます。

実際、身の回りを見ていると、同じように身体を壊したことをきっかけに、男性と別れる女性は多いです。

見捨てるなんてヒドい!と思うかもしれないけど、働きながら奥さん(彼女)の看病もするって働き盛りの男性にとってかなり大変なこと。

悲しい結末を迎えないためにも、お互いを助け合い、支え合える関係を日頃から築いておく事って大切だと思うのです。


死ぬときは1人だけど、1人じゃ生きていけない。

それが人間だと思います。

一緒に生きていけるパートナーや仲間がいるのは幸せな事。

せっかくならずっと良い関係で心地よく愉しみながら生きていきたい。

自分も相手も。

周りに支えてもらうことで生かされている自分。

自分も周りを支えられるように、コンディションを整えたいと思う次第です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?