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例えば貴方が100回目の魂だとしたら・・・


・23歳位の頃、あるスピリチュアルカウンセラーの方に教えてもらった事がある。

その日まであまり人に相談したことが無かったのだけど、その時は最後の最後に聞いてみたくなった。
「親のことで悩みというか?大切にするより離れたいのだけど、なぜ親なのに娘の会社まで来てお金をせびりに来たり、あんなに・・・」
そこまでしか言わなかった。




私の母は酒乱で、ネガティブで、愚痴と嫌味と泣き言と悪口をこよなく愛し、救いといえば、ブラックジョークがブラック過ぎて面白いことくらいだった。

小学生の頃、一緒にテレビを見ていた時スケートの試合で母は、日本の選手を思いっきり応援していた。
そこまでは良かったのだが、3位につけた日本の選手がこれ以上順位を落としてほしくない気持ちから母の応援は何か違うものに変わっていった。
海外の選手が演技を始めた瞬間から

「転べぇ〜〜ころべぇぇぇ〜〜」
「ゔぁ〜着地しちゃったぁ〜〜・・・。」
「次は転べよ〜転べ転べころべぇぇぇ〜〜〜!!!!!!」

コレが我が母のテレビ観戦である。
私は、この時開いた口が塞がらないという言葉の意味を実践をもって知ることになった。
次の瞬間、その海外選手が転んだ。母が雄叫びをあげた。

「やった〜!!!やった転んだぁ〜ころんだよ!!!」
「お母さんが言ったからだよ〜」
と、私に母の手柄だよと言わんばかりの勢いでアピールしてきた時に思った。

この家を、早めに出ていこう。
そうしないと、私という人間はなんだかとても嫌な奴になってしまうような気がする。まだ、自分の心がきれいなうちに何とか離れないと、と思った。
確か、小学校3,4年生の頃だったと思う。

その後、中学を卒業後に就職出来て、二十歳で部屋を借り、自分で生きていけるように頑張っていたけれど、お正月も帰らないでいると
「実家にかえらなくていいの?」
「両親心配してるよ?」
などと、周りの大人が私に親を大切にすることの常識を教えてきた。
「そりゃ貴方は、大切にされたんだろうからそうすると思うけど、20そこそこの娘が家賃払って生活頑張っているのに、お金取られに帰らないでしょ?」
とは言えず、いつも何かもやもやしていた。


自分の親はなんでよその親とはこんなにも違い、一般的な親がすることとかけはなれているのか?そして、自分は間違っていない。正しい判断をして自分を生きていることは親不孝者とよばれるのか?
が、誰かに聞いてみたくなったのだと思う。




・スピリチュアルの方には、そんな話はしていないけど、その方は原理原則をおしえてくれた。




当時15歳で仕事を始めた私は、18歳の新人さんを指導していた。
手取り足取り仕事を教えてもすぐに自身をなくしたり、悲観的になる子もいた。
常に機嫌を取り、なんとかやる気になるように思考を持っていくことに膨大な時間を費やしていたので、
「母親か!」
と自分で自分にツッコミを入れるくらい面倒をみていた自負があった。

スピリチュアルカウンセラーの方の回答は、

スピ
「人は輪廻転生という繰り返しの魂を成長させる学びをしているの、聞いたことある?」


「はい。実感したことはありませんが・・・」

スピ
「貴方は仕事をしていて、後輩さんとかいるの?」


「はい、います。」

スピ
「その子達が、理解できないことがあったり、子供だな〜って思うことはない?」


「ありますけど、若いんで。」

スピ
「そう!そうなの。お母さんも。」


「・・・」

スピ
「もし貴方の魂が100回輪廻転生を繰り返していたとすれば、貴方のお母さんはハタチよ。」


「おか〜さん 若っ!!!」


この時、今までのもやもやが晴れてとても爽快な気分になった。

後輩の指導にも困っていたこともあったけど、まだ若いんだしそこまで分かれっていうのもなぁ〜
と言う気持ちもあったので、5歳も変わらない子がこんなにも子供に感じているのなら、母は、100歳の私の80歳年下。

そりゃ仕方ないわ。
と、すんなり受け入れることが出来た。


輪廻転生という仕組みが実際に理解できていたわけでは無いけれど、もしそうならとても腑に落ちる。
そして、その選択は自分で選んで来ていることや、全ての物事は理由があることなどを教えてもらったと思うけれど、その時はあまり理解できていなかったと思う。


最近になって、私は、未熟な魂と約束をして自分の魂を成長させる為に今回の人生を選んだんだな。って納得出来た。
母が亡くなってもうすぐ2年。
きっと空から、いい演技だったでしょ〜って、自慢げでいてほしい。


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