見出し画像

第15回:一日で売上3兆円越え!中国の11.11「独身の日」セール

中国では毎年11月11日、1が並ぶ「光棍節」(独身の日)と名付けられたナゾ記念日があります。
これにちなんで2009年にアリババグループ(「タオバオ」運営する中国の巨大企業)の「天猫」(テンマオ:「タオバオ」内で企業と個人間(BtoC)での取引を行うモール)が24時間限定で若い人向けにセールを始めました。
これが回を増すごとに消費が増加し、中国で現在「タオバオ」の枠を超えた、年に一度の大白熱セールとまでなっているようです。

11月11日が近くなるとアプリ内にセール予告が登場、食品、衣料品、電化製品ありとあらゆるものが、二重打ち消し線で元値付き大特価、○○元引きクーポン券、「买1送1(一個買うともれなくもう一個プレゼント)」、「第二套半价(2セット目は半額)」などなど、お得なキーワードが並びます。

特価に弱いヤマダ、毎晩夜更かししながら、商品チェック。予告期間は、お気に入り登録をしていきますが、とにかく、熱量を感じます。ユニクロは、中国でも大人気。ヒートテックを探していたら、予約がどんどん埋まりました。
*「定約金」ということで事前に頭金を収め商品確保できる商品もあります。
あっと、忘れてはいけない!夏休みの日本帰省中に爆買い不足だった日系ドラックコスメもそろそろ追加補充しなくては!

この大イベントは超絶級の繁盛期。アリババ社員たちが会社の庭に徹夜に備えてお布団干しをするそうです。
*参考記事:B2B网站大全「双11要到了,阿里巴巴的员工们却在干这件事」
ヤマダ、こういう伸び伸びした発想の中国人が大好き。パフォーマンスだとしても、日本でこんなことやったら怒られますよね?布団も地面には敷きませんよね?
いや、帰れないから、お布団敷いているので、伸び伸びしているわけではないか…。

この記念日、たった一日でアリババは3兆5000億円の売上だったそうです。*参考記事:DGLAB HAUS 「3兆5000億円! 2018年「独身の日」爆買いEC新記録」

これだけ売り上げがあれば、配達件数も北京だけでも億を超えるようです。トラックからおろした荷物を快递(クワイディー)という、電動バイクのかごに荷物を乗せた配達員さんが自宅まで届けます。

セール後1週間が経ちましたが、道端で仕分けしている荷物の量は明らかに普段より多い。道端で疲れた表情で、両手に荷物、さらに1つ段ボールを足蹴にしながら運ぶ1人の快递。ときには、その荷物を眺めるようにその場で食事をとるようです。

「お疲れさま、快递さん」としか思えません。

11.11セールでヤマダの買った商品も続々と来ます。家のドアをドンドンたたく音がするので玄関を開けると荷物が下に置いてあります。しかし、ドアをたたいたはずの、快递の姿はすでに見えず…。

「あれ?」

そのとき、エレベータが閉まるのが見えました。
住人がドアを開けるのも待っていられないくらい足早と、次の配達先に向かったようです。

何度も「タオバオ」ショッピングで快递のサービスを受けました。
ときには、玄関にある汚いマットの下に隠すように荷物を入れてくれる、心遣い。
不在時の預かりボックス、電話、ショートメッセージ、人によって対応が違うのも、個性ととらえよう。
日本の「ヤマト」や「佐川」と違いますが、比べたって仕方ないことです。

どなたか、快递さんのお布団も干すというのはいかがでしょうか。

【コラムライター紹介】ヤマダ
2015年藤枝市で開催された、女性起業家講座を受講、講座の内容とドラミ老師の考えに感化されドラミ老師のカバン持ちを志願するが失敗。以降、ドラミ老師の追っかけをするかのようにハーサイズに入会。
ハーサイズのセミナー会員を経て、サポート会員2期目突入した、上海在住の専業主婦。既婚、二児の母であるが未だ、人生モヤモヤ中。将来の夢は、面白く稼いで、夫をひざまづかせること。

一般社団法人ハーサイズ(浜松市女性起業家支援団体)
WEB:www.hersize.jimdo.com/ FBページ:www.facebook.com/hersize