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イッキューパイセン #3

領主の娘、つん姫がパイセンを夜会に誘った。
蛍の群れを鑑賞するというのだ。

当日、川べりは蛍の光に包まれた。
幻想的と言っても過言ではない絶景であったが
突如姫が大声を上げた。

「眩しい!これでは夜の暗さを楽しめぬ!蛍の光を消せ、ただし殺してはならぬぞ!」

(また始まったか…)

家臣たちはそんなツラをしたが我らがパイセンは動じない。

懐から小袋を取り出し口中に含むと、背後から姫の肩をちょんとつつく。
「何用じゃ!」

姫が振り向いた途端に口中の小袋を噛み切り顔面に吹きつける!
おろしにんにく入りの墨汁毒霧、通称パイセンミストだ!

「アア-ッ! 目が!わらわの目がーッ!!」

姫悶絶! 

「ほら、光が消えたであろう。ついでに頭も少し冷やすといい」

パイセンは姫のケツを蹴り飛ばし川に叩き落とす!
顔面から川に突っ込んだ姫であったがおかげでミストが洗い流される。
眼前には大量の蛍。

「どうだ、綺麗だろう」

パイセンは優しく笑った。

【おわり】

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