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レタル展示会記録1:汐月陽子さんを召喚する。その理由とは?

展示会の準備を目下している。

今回は進行具合をあんまりTwitterにあげてないんだけど、私が怠惰なこともあるが…一応それなりに意図している。

前まではTwitterで情報垂れ流し、脳内垂れ流し状態だったけど、今はもう、それを少しクローズする段階なのではないかと思ったし、情報のクオリティを少し上げ、少し出し惜しみしようと思ったのだった。

展示会を始めたときの頃は、もうそれは必死で、準備に追われ、始まった途端に倒れそうだった。

展示会の接客も、普段接客の仕事をしてるのに、自分の展示会となると、本当にびっくりするぐらい疲れて、終わったときにはしばらく呆然とするのであった。

しかし、だいぶ展示会慣れもしてきて、一昨年はレタルのアーカイブ展となる『白いシャツの店レタルの21の白いシャツ展』を行った。

このときも思い立って場所を押さえ、よく出来たな!?と思うくらいの準備期間のなさでやったのだけど、そのときの自分のやりたいことをぶつけようと思ったし、これで最後にしようかくらいに実は思っていた。


実際、準備期間が短いわりには、やり切ったなと思えるものだった。

しかし、アーカイブという集大成的なことをやったせいか、終わって何か空っぽになって、スタートラインに立った気がしたし、自分の中でここまでは出来る、という実感を持つことが出来た。

アーカイブ展のためにそれまでのレタルが何を表現したかったかを徹底的に考え直したのも良かったと思う。

それからしばらく経ってしまったが、また展示会をやると決めた。

人間一つ越えたら、新しい欲が湧くもので、新しいレタルを見せたいし、ただやることを目標にするのはもうやめて、展示のクオリティを高めていきたいと思ったし、本当は去年中に展示会をやろうかと思ったけど、焦ってやるのは今回はやめようと思った。

だいぶ先送りしてしまったけど、焦らないで良かったと思う。

長い間新しい展示会のことを考えているおかげで、果実が熟していくかのようにコンセプトが固まってきているからだ。

今回は前回よりもクオリティを高めることを目標にしているが、その一つに「全部一人でやらない、決めない」ことを自分の中で決めた。

そのきっかけとして、去年の5月に霧とリボン様の展示に出させてもらうことがあった。


憧れのお店だったので、とても嬉しかったし、そして同時に緊張もした。

店主のノール様の美意識に裏打ちされた展示は素晴らしいものであったし、企画力、編集能力が凄まじく、一緒に仕事をしていて、心が震える瞬間が沢山あった。

その時期自分の体調が良くなかったので自分の中では反省も多かったのだが、この仕事を受けて良かったと思う。

去年は自分の仕事がマンネリ化することが多かったが、震えるような体験をし、今の自分の仕事ではダメだと思えることは、クリエイターとして必要な痛みだと思う。

そして同時に痛切に思ったのだ、「編集者が必要」だと。

私はどうしても作ることに集中してしまうし、そもそも編集能力は高くない。

企画力はあると思うけど、編集能力が低いので、最後の最後ブラッシュアップがしききれなくて垢抜けなかった。

そこがいつも自分の悩みだった。

展示会の場数を踏めば、少しは洗練されるかと思ったけど、実際は洗練されてはいるのだろうけど、でも、満足いくものではなかった。

ノール様とお仕事をした結果、自分の中途半端なキュレーションではもう満足いかなくなったのだと思う。

「餅は餅屋、そこは専門に集中して考えられる人が必要だ」と思った。

なのでTwitterに呟いた。

https://twitter.com/retar_tomomi/status/1087759514634379264?s=21

するとどうでしょう…!

友人(ともう呼んでも良いですよね…!)の汐月陽子さんから「お手伝いしましょうか?」のDMが!

汐月陽子さんについてはこちら↓

ここここ|汐月陽子さんインタビュー(前編)
http://kokokoko.net/1188/

汐月さんは化粧品会社でマーケティングをされていたり、今はフリーランスで企画のお仕事をされている。

そしてこのインタビューでもわかるけど、とにかくエネルギーと推進力が凄い…!

そんなわけで汐月さんとチームレタルのマネージャーであるえっちゃんと、秋田料理のお店でごはんをランチミーティング。

ハタハタ屋敷
050-5890-1593
東京都中央区銀座西2-2 銀座インズ2 B1F
https://tabelog.com/tokyo/A1301/A130102/13118104/

ここ良かったよ!

手前味噌だけど、チームレタルはとにかくみんな優秀で、ダメな私をカバーしてくれて、尚且つ服に限らず、買い物上手で素晴らしいコンシューマーであったりする。

チームレタルと仕事する良さの一つにそれがあり、チームレタルのみんなが喜ぶものを作ればいいと思うのだ。

しかし、これはえっちゃんが汐月さんにお話していて、本当に私は彼女の優秀さに感動したのだけど「私は決まった枠組みから何が足りない、何が必要かを考えたりするのは得意なのですが、プレスリリースやVMDみたいな企画を進めていくお仕事は苦手なんです」と話していたのである。

チームレタルだけで仕事していると、来たお客様へのホスピタリティは高くなるし、実際うちはリピーターも多く、それがうちのブランドの自信に繋がっているけど、推進力…これが足りないなぁと思っていた。

人間には特性があるし、ブランドにも求められることがあるので、ホスピタリティは継続すべきことだけど、私としては今回は「拡げたい」し、より多くの人を「巻き込んでみたい」、言ってしまえば“共犯者”を増やしていこうと思ったのだ。

私自身も、立ち上げ当初は一人でチマチマ自己完結してやることを良しとしていたが、やっていくと、やはり気持ちは変わるなと思うし、どんなに一人でチマチマやりたいと思ったって、一人でチマチマやれる訳がないのだなと。

チマチマやろうとして仕事を抱え込んでもしょうがない、もう次のステージだ、と思う。

そして、このタイミングで汐月さんが声をかけてくれたんだから、もうそういうことだろう。

今のところ汐月さんとは、汐月さんがもう少し私のイメージを深く知りたいということで、私の好きなもの、レタルのイメージの根幹にある美術作品、テキストでやり取りをしている。

これは以前汐月さんがほかの方とも同じようにヒアリングしてから企画を進行したらしく、より深くイメージを捉えられたそうだ。

汐月さん自身の好みも私は好きだなと思うけど、性格的なものか、私の方が地味というか、淡々としているように思う。

汐月さんの方の好みの方が少しドラマチックかもしれない。

それもまた私はいいと思う。

私の好みで進むと、私と同じようなお客様にしかリーチしないので、もう少し間口を広げてリーチしたいので、そういう汐月さんのドラマチックで、華やかで、情熱的な匂いというのは必要な気がしている。

とにかく私としては、レタルを一歩先に進める、レタルに限らずファッション業界の中に一つ投石できるような存在になりたいと思うし、来たお客様に新しい感動を与えることに、チームが一つになって腐心する必要がある。

ドラゴンクエストのような旅が始まっている。

レタルの展示会を5月23日から26日の4日間、西荻窪ギャラリーステラ開催します!

https://note.mu/herzensnacht/n/n2679dca80422

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