とにかく生き延びろ!第11回 死ぬのは負けとか逃げとかうるせぇよ!

松本人志が「死んだら負け」と言ったことが話題になったり、Twitterでは「自殺はただの逃げ」というハッシュタグが話題になったり、死ぬことが勝つとか負けとかみたいな話があるみたいです。

私はそもそも思うのです。

人間の歴史って、逃げる歴史なんだって。

人間という生物自体、めちゃくちゃ弱くて、逃げて、逃げて、逃げて今の形になっただけだと思うんです。

この世界の動物すべてを掌握しきっている生き物のように思っているだろうけど、そんな歴史はたかだか1万年くらいの話じゃないですか?

今、うちには親子の猫がいますけど、猫は立派ですよ。

本当は自分たちで暮らせるんですよ、人間が何かしなくたって。

飼わせて頂いているんですよ、猫って本当に。

ごはんだって調達できるし、ちょっとやそっとじゃお腹壊さないし、トイレだってその辺でするし。

それをちゃんと土に埋めて土に還すわけです。

子猫だって、生まれて数か月で大人と変わらないわけです。

人間なんてどうですか?

暑いだの寒いだのうるさくて、着るものがなきゃ生きていけないとかいうし、育つまでにえらい時間がかかるし、ごはんがちょっとでも傷めばお腹は壊すし、トイレがどうのだの言えって場所はかさむし。

人間が猫より上等な生物なんて思えないですよ。

人間で生まれた時点で負けです。

話は変わりますが、以前マレーシアに旅行に行き、博物館に行きました。

マレーシアって、イギリスに領土を奪われ、植民地になり、その後日本にも支配され、場所的に海賊にも襲われ、いろんな国に奪われたり、襲われたりしているんだなって。

最後に、何体かのマネキンが出てきます。

マレーシアの民族構成を示すマネキンです。

キャプションにはマレー人が何%、中国人が何%、インド人が何%…という具合に。

マレーシアは東南アジアの中にある島国で、いろんな国が入り込みやすい土地だから、どうしても多民族国家になる。

マレーシアの歴史はある意味負けの歴史でもありました。

しかし、マレーシアの人々は、イギリスのブランドをこよなく愛しているようですし、チャイナタウンにインディアンタウン、いろんな街があり、それらが仲良くはしてなくても、共存することを許しているような街でした。

そんなマレーシアの姿を見ていると、日本という国は負けるのが下手な国だなと思いました。

運よくポツンと離れた島国という立地で、諸外国との大きな争いは、ある意味太平洋戦争が初めてだったのだと思います。

日本は負け慣れていないのです。

それまでは国内で一番強いやつが国を治めていたのかもしれないけど、それは国内だけで通用する話なのだと思います。

それに負けるのが下手な方が実際は死にますし、太平洋戦争は不必要な死者を沢山出した戦争だったと思います。

負けたっていいし、逃げたっていいんです。

人間の歴史を考えたら、そっちの方がずっと歴史が長いのです。

考えてみたら、謝って負けと思っている人も大変厄介です。

たかだか謝ればいいものを、それが出来ないがために沢山の人を巻き込んだり、犠牲を出したり、問題が長引いている人をたまに見ます。

犠牲は別に生き死にだけじゃなく、時間を奪われたり、感情を消耗することだって犠牲だと思います。

負けるような戦なら、とっとと降参した方が早いじゃないですか?

それに、植民地支配を受けたマレーシアは英語圏になったり、イギリス文化を継承したわけです。

もちろんマレーシアが苦しい時代も長きに渡りあったのでしょうが、今の時代になってみると、アメリカに植民地支配されなかった日本が本当に良かったのか私はわからないな、と思いました。

英語圏であれば、もっと世界的に伸びやすい部分だってあったと思います。

何が正解なんて、やっぱりわからないなと思います。

自殺してしまった人々のことを想うと残念に思うこともありますが、それが負けでも逃げでもなんでもないし、むしろ逃げなかったから、死んでしまったのでしょう。

強い人間は、他人を傷つける可能性も、自分を傷つける可能性も、どちらもはらんでいると思います。

強い個体って繁殖力弱いでしょう?

人間はあんまり強くなくていいのです。多分その方が生き延びられます。

人間で生まれた時点で負け、人間の歴史は逃げる歴史、と思って、威勢のいいことを言う人々のことは、ほおって置きましょう。

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