好きだからってすべてOKじゃない/BTS出演中止の件について

ミュージックステーションでBTSの出演が中止になったと聞いた。

衣装に原爆の画像のTシャツがあったことが原因のようだ。

これについて、BTSのファンは非常に悲しかったのはよくわかる。

たかだか衣装なのに、という気持ちも。

しかし、私はこのテレビ朝日側の対応は、もっともな対応だと思った。

以前に欅坂46のハロウィンの衣装にナチスドイツ風のものを使ったときに、ドイツ側からクレームがあったと思うが、これと同じく、今回の原爆Tシャツはクレームになって当然だと私は思う。

ちなみに私は右翼でもなく、どちらかと言えばリベラルだし、韓国のアイドルShinhwaのファンだし、日本のアイドルなんかよりずっと韓国のアイドルの方が好きだ。

だけど、好きだからといってなんでもOK、全部許すというのは違うと思う。

度々韓国アイドルの反日活動が話題になるが、反日に関しては、些か仕方ないと思う。

日本人は「日本政府のおかげで韓国は近代化した」とか、「台湾は日本に感謝しているのに、なぜ韓国はしないんだ」と言ったりするけど、国を占領されることに複雑な感情を持つのは当たり前だと思う。

慰安婦問題もどこまで本当かはわからないとは言え、我々だって記憶違いや、盛って記憶することなんてたくさんあるんだし、実際に少しでもそんなことがあったら、相手が根に持つのは当たり前だと思う。

だからといって、日本のファンが嫌いだとか私は思わない。

日本が過去にやったことを許せないとしても、進行形の日本との関わりはまた別のもの、それを二枚舌という人もいるけど、程度はあれ、誰にでもあることだと思うのだ。

今回の原爆Tシャツに反日の意図があったかはわからない。

BTSは社会的メッセージを持ったアイドルだから、もしかしたら、そういう意図もあったかもしれないし、日本に行ってそれを着ることの優越感というのもあるのかもしれない。

BTSが何を意図していたか、日本の私達には多分わからない。

しかし、日本人としては、それはNoという必要がある。

原爆被害で苦しむ人達は、まだいるだろうし、数多くの犠牲者を出した。

『この世界の片隅に』があれだけヒットして、このことは無かったことになるのは、おかしなことのように思う。

唯一の戦争による被曝国として、Noを差し出す必要があると私は思う。

謝罪するのも当然だと思うし、それをよく聞く必要があると思う。

ただ、だからといって、もう二度とBTSは日本で活動してはいけないとは思わない。

過剰なパフォーマンスにNoとしたなら、それはそれでもう済む話じゃないかと思う。

「BTSが出演中止なんて有り得ない。原爆Tシャツ着たくらいなんなの?」もどうかと思うし、嫌韓の人の「もう日本の土地を踏むな!」もよくわからない。

それはあまりに白黒過ぎじゃないのか?

ドイツの若い人は、ナチスのホロコーストについて「あれはいけない過ちだった」としているけれど「それは過去のことだから、繰り返さないように、そこから学びよりよく生きていけばいい。」と言ってるのを見たことがあるけど、私はそれでいいと思う。

白黒思考で、ネチネチ引きずっても仕方ないと思う。

過ちを犯してない人間も、過ちを犯してない国もない。

今回は、日本のセンシティブな問題なんだから、それはもう少し慎重になる必要があると思う。

好きで居続けるために、不快感や嫌悪感を表すことは時に必要なことだと思う。

好きだから全てOKしなくちゃいけないなんて不健康だと私は思う。

これに懲りずにBTSには、もう少し慎重になってもらいつつ、日本で素敵なパフォーマンスをして欲しいと願う限りだ。

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