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vol.14 『作品を売ること』と『半蔵・オブ・ザ・デッド』のお話(前編)

私の中にいくつか『noteあるある』があって、その中の一つに『稼げることにこだわっている人や、売る気満々の人ほど早く辞めてしまう』というものがありますw。その人達に対して何かネガティブな意見があるわけではなく、ただ『何となくそんな気がする』という程度のnoteあるあるなのですがw。

多くの人が挙げているnoteの良い点として『ユーザー同士で簡単に売り買いが出来る』というのがあります。
きっと確かにセールスポイントなんでしょうけど、そこに期待する人ほど何かに失望して去って行くのは何ででしょうね。ちゃんと結果を出せないのは誰かのせいなのか、期待をしすぎた個人のせいなのか、それとも違う理由があるのか…。

ただ一方で私は、『誰でも簡単に売れる事は本当に良い事なのか?』とも思うんです。
ここ(noteに限らずですが)では、どんなものでも簡単に売ることは出来ます。ですが必ず売れるかと言われればそうではない訳で、その場合のデメリットについて語られる事が少ないように思います。

『売れること』ってとても良いことだとは思うんですけど、実はポジティブな部分と同じくらいネガティブな部分もあると思うんですよね。

●『売る』事のデメリット

例えば、当たり前ですが『売った人にしか届かない』わけです。もちろんたくさん売れて多くの人に届けばいいけど、そうでない場合には『たくさんの手間と時間を掛けて作品を作ったのが、たった数人にしか届いていない』という状態になったりする訳です。しかも割と頻繁にw。

それは果たして本当に良いことなのか。自分で納得出来ることなのか。そんな風に考えたりもするんです。

売るためにはその為の宣伝活動も必要です。それらも全部一人で一生懸命やって、その結果がもし『売り上げ』という数字換算されてしまうならばならば、きっと多くの人にとって色んな事を考えさせられる事になるのかもしれません。(そして、それがnoteで起こっている事なのかなーと一人邪推するのですが)

では、果たして私たちは何を求めて『作品』を売ろうとしているのでしょうか。


●ぷらすさんとの『半蔵・オブ・ザ・デッド』

今回、青空ぷらすさんと有料コンテンツとして『半蔵・オブ・ザ・デッド』をやる事になったきっかけは、遡ること一年以上前の年の暮れだったりするわけですがw、ツイッターのDMから依頼されたことが発端だったりします。

最初はマガジンの表紙だけのお話だったのですが、小説を読ませて貰って『せっかくだからもうちょっと関わらせてほしいです!』とお願いしてw、予告マンガだったり挿絵だったりを描かせて貰ったりした訳ですが、その時に考えていたのは『以前言っていた“アレ”出来ないかな』という事でしたw。

それは『小説は読まれないと皆がいうけど(そして私もあんまり読んでないけど)、色々やれる事あんじゃね?』と偉そうに天に唾を吐いていた例のやつなんですけどw、せっかくいつも仲良くさせて頂いているぷらすさんと一緒に何かを出来るのであれば、そういう部分も含めて一緒に試行錯誤出来たら楽しいだろうなーと思っていたのです。

ぷらすさんは提案に快く応じて下さり、あーだこーだとやりとりしながら生み出されたものが、『半蔵・オブ・ザ・デッド』として現在皆さんに見て頂いているコンテンツ類となっております。

具体的にやった事をちょっと紹介すると(手前味噌でちょっとアレですがw)、『登場人物を分かりやすくする為に人物紹介ページを作る。また、そこに小さな物語をつける』、『プロローグ漫画や予告編動画を作る』、『noteの中に疑似サイトを構築して、出来るだけ分かりやすくする』などですね。いずれも『興味を持ってもらうにはどうしたらいいか』という部分での試行錯誤だったりします。もちろん今やっている『note・オブ・ザ・デッド』もそういう試みの一つだったりします。

他にも見やすさの部分でもぷらすさんとよく話し合っていて、大抵は「ここがちょっと分かりづらいかなー。もっといい感じでお願いします(←どうしたら良いかはよく分からないw)」という私の無茶振りに、「はいはーい」と仏のようなぷらすさんが優しく応えてくれるという、後できっとバチが当たりそうなやりとりが日夜繰り広げられているわけです(ぷらすさんごめんなさいw)。

そんなギスギスした中にもw、二人で『これどうですか〜?』『わーい、楽しいそう!』と試行錯誤出来ることは貴重な体験だなーと思うんです。基本的にそういう事を話し合う機会って、あんまりあるわけではないですしねー。

もちろんそれは、『作品を見てもらうこと。出来れば有料マガジンとして買ってもらうこと』を目指している訳で、二人がやっている事はほとんどは『どうやったら見て(買って)貰えるか』という生々しい目的の為だったりするわけですがw。

そんな事を考えながらこの2ヶ月間、せっせと悪巧みをしている訳ですw。


●どこを向いて作っているのか

今回の『半蔵・オブ・ザ・デッド』の企画では、珍しく終わりまでの予定が決まってあって、例えば『金曜日はメジャー(本編や大きなコンテンツの発表など)なアップデート』、『月・水は私の人物紹介の日』などを最初の段階で決めてスタートしました。また全体の更新を2ヶ月間として、その間にいかに見てもらえる努力をするかという事にも力点を置いていたりします。

それらは全て『気づいてくれる人を増やすため、本編を読んでくれる人を増やすため』という目的ではあるんですが、この企画はそういうリアルタイムでの努力とは他に、『コンテンツとしての強度』という意味でも試行錯誤をしていたりもします。

それは『更新が終わった後でも、胸を張って売れるか』という部分だと思うんですね。

更新中は新しいコンテンツがどんどん更新されていて、一番人の目に付きやすい期間だと思うんですが、その更新が終わってTLの向こうに消えた時にあっという間に『死んだコンテンツ』になってしまいます。
この企画はそうなったとしても『再び光を当てる価値があるものとして残せるか』という部分でチャレンジしたい部分でもあったんです。

ただの作品置場とは違う、ちゃんとした『作品世界としてのnote内疑似サイト』として、今見てくださっている人はもちろん、後で知った人にもどうやれば見てもらえるかを考えながらやっているのが、この『半蔵・オブ・ザ・デッド』のもう一方の側面なんじゃないかなーと思ったりするわけです。(エッヘンw)

そういうのは日々noteで流れてくる『小説は読まれない』『TLで作品がすぐに流れ去ってしまう』という記事を目にしているからこそのコンセプトだったりして、本編はもちろん、そういう『企画』としての側面も含めて『半蔵・オブ・ザ・デッド』を見てもらえるとうれしいな~と思ったりしています。


では、その結果はどうだったのか。また『有料コンテンツを出す意味』とは何なのか?

それはまた次回のお話w。後編をお楽しみにですよ~!



(ちくわ)

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