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デザインフェスタ42の裏側から

11月21日、22日と東京ビッグサイトでクリエイターの祭典『デザインフェスタ42』が開催され、そこでmiiinaさん主催の『はなとありす+』名義で私もその一員として出させて頂きました。

前回の『デザインフェスタ41』も同じように出させて頂いたのですが、今回は鋭画計画さんと三人(miiinaさん、どでかごんさん、そして私)のコラボ作品の二つの展示に絞り、それらをモチーフにしたねこすけさんのアクセサリーも合わせて、よりテーマ性の高い展示になりました。

以下、私から見たデザフェスの裏側をレポートしたいと思いまーす。
(なお、今回は 裏方からの目線を中心にして書かせて頂いております)

●デザフェス前夜

(by 鋭画計画さん)

男爵は迷っておりました。『男爵みくじ』をやるべきか否かをw。

前回のデザフェスの時は、完全にお遊びのつもりで参加していたのですが(おいw)その時、遊びついでに催した『男爵みくじ』が好評だったもので、今回もやろうかなーと思ってはいたんですね。
思ってはいたんですが、やっぱりたいへーんw!

今回は私自身、売り物を出すということもあって(←そうなんですw)、ちょっと本気を出さなければいけません。一応『男爵みくじ』必要な色々は買ったけども、前日までほとんど準備が出来ておりませんでした。

うむむ、やるべきか、寝て明日に備えるべきか・・・?

やーーる!w

ええ、ええ、徹夜しましたよw。来て貰える方に苦笑でもいいから笑って頂けるように、男爵夜なべして必死に七色の触手を作っておりました。

そんなこんなで夜が明けて、体力が限界に近くなってきた頃に・・・本番ですw!

☆jsさんと上司(鋭画計画)さん、そして展示について

ねこすけさんは来られず、鋭画計画の二人も加藤さんが急病のため上司さん一人の参戦だったため、予定していた人数はmiiinaさん、上司さん、そして私の3人でした。3人で3ブース・・・。

そこに、奇跡が!!最強の助っ人jsさんの登場です。

普段お忙しいjsさんですが、偶然に二日ともお休みが重なり、両日フルにお手伝いして下さいました。
何を手伝って良いのか分からずに、ただmiiinaさんの周りをうろうろする男爵(の代理人w)を尻目に、テキパキと壁を指示通りに飾るjsさん。
華麗に巻尺で壁の寸法を測り上司の設営を手伝う姿はもはやプロの仕事人です。

やだ、かっこいいぃぃぃいいい~~~w!!

各方面から絶賛の声が止まないjsさんは、間違いなく今回のMVPでしたw。
本当にありがとうございましたー!


今回の展示で設営は一番重要な部分でした。

3ブースと広めな割に、商品を置く所は真ん中に置いてある机の上のみ。

『売る』ことよりも『魅せる』ことに重点を置かれている『はなとありす+』のブースでは後で取り壊してしまうのが残念すぎるくらい、展示に力を入れておりました。

基本的なデザインはすべてmiiinaさんです。
『otava』は前回も同じように展示させて頂いたんですが、ちょっと悔いが残る部分もあったんですねー。例えば作品に出てくるお人形の服を飾ることもそうですし、イラストを北斗七星の形に飾りたかったという希望もありました。
(前回はスペースの関係で叶いませんでした)

もともとが『展示のための作品』として作られていたので、そこらへんはちょっと残念だったりしました。そんな流れの中で、今回のデザフェス。
いつにも増してディスプレイに気合を入れるmiiinaさんは、結局二日目のお昼を過ぎてもずっとディスプレイを色々といじっておられましたw。


そうして出来上がった展示は本当に素晴らしかった!
『夜』、『童話』というコンセプトを展示の軸にして右と左でそれぞれの世界が広がり、そこには作品中で出てきたお人形も飾ってあって、魔法のブローチも現実にあり、二つの世界を閉じ込めたねこすけさんのアクセサリーがそれらを繋ぎます。
miiinaさんにしか出来ない世界観が広がり、『otava』がようやく完成したなーと感じた瞬間でもありました。

(by jsさん)

そうそう、鋭画計画の上司さんの展示についても少々~。
今回、(同じく鋭画計画の)加藤さんが急な体調不良なために来られなかったんです。んん~、残念。
そんな訳で、二人が中心となって設営をするはずだった『あかの童話集』の展示ですが、上司ひとりで頑張らなくちゃいけなくなって一人奮闘しておられました。(もちろんjsさんの協力もあったのですが)

コンセプトや大体のイメージは知っていたのですが、上司さんはいつまでたっても「うーーん」と腕を組んで悩んでいたんですね。
「壁につけた3本の紐に紙をつるして、ばーーっと一覧できる感じにしたいんですが、うまくいかない」とぼやいています。

それもそのはず、元々展示する予定だった物語の文字数が倍増していて、その増えたページ数を展示するには圧倒的に面積が足りなかったんです。

だめじゃーんw!準備いっぱいしてきたのに、なんでそこだけ計算してないのーーっw!?

そんな悩み深い上司さんと押し迫る開場時間に、優しくも怪しいクラゲの触手が忍び寄ります。
「もう、3本とか言わずにいっぱい紐つけてクモの巣みたいにすればいいじゃーん。そんで紐からつるすのも2枚づつにしたら一気に面積2倍になるじゃーーん!」

考え込む上司さんを尻目にてきとーに私が紐を貼り始めますw。
そして当初想定していた(であろう)美しい展示というよりかは、いささかカオス感漂う形に収まって、微妙に顔が引きつる上司のとなりで私がご満悦になったところで開場となりましたw。

もう、後戻り出来ないんだからねー!

(そうして出来上がった『あかの童話集』の展示です。by 鋭画計画)

☆miiinaさんフィーバー。そして男爵みくじ発動~!

私がビックサイトに着いたのは8時過ぎくらいだったのですが、その時もうすでに開場の外ではすごい人数が並んでいました。

「え、コミケでもないのになぜ並ぶ必要があるの?意味あるの??」

そんな事を考えながら、関係者面して行列の横を素通りしていたのですがw、開場してすぐにその理由が分かります。

なんと、私たちのブースに人が殺到したんですw。

えー、えー、私もびっくりしましたw。
でも正確には私達の展示を見に来た人ではなくて、『はなとありす』のmiiinaさん目当てのお客さんだったんですね。
今回のデザフェスではmiiinaさんが製作した『ドール服の受注権』が買えるという事がアナウンスされていて、それを求めてお客さんが殺到したのでした。

普段は欲しくても、抽選だったりしてなかなか買えないドール服を、ここでなら確実に注文できる。それを求めて(なんと台湾から来てくれた人も含めて)たくさんの人が真っ先に『はなとありす+』ブースに来てくれたのでした。
確実に熱量が違うその人達をぽかーんと見る私達(私、上司さん、jsさん)と、慣れた感じで接客に応じるmiiinaさん。
あらためて、すごい人とご一緒させて頂いているんだなーと実感した瞬間でしたw。

そんな訳で、まだ設営も全然整っていない間にこのブースの最大のフィーバーが来ていたわけですがw、その後続々とnoteの方々も来て頂きました!やっほー、男爵の出番だーw!

最初に来て頂いたのはれいこさん、佐伯悠河さん、そして初めましてのjulietteさんでした。

そそくさと男爵特別会場(実際は休憩所)へ3人をさらっていって、男爵みくじの説明です。(ここら辺は長くなるので割愛w)
前夜、『七色の触手』を作ったのはいいけど、もう初っ端からからまりまくっているという事実に絶望しながらも、無事触手を(七色の触手と食べられる触手)お渡しすることが出来ました。
頑張った割には見た目がしょぼくなってしまったので不安だったのですがw、みなさん喜んで貰えたようで嬉しかったです。

☆作品を説明できる喜び

デザフェス経験が全部で3回のうち、2回を出展者側で経験するという稀有な経験をさせて貰いましたがw、今回のデザフェスは色々な意味で特別なものになりました。

その一つが『自分(三人のコラボ)の作品を多くの人に説明出来る喜び』でした。前回のデザフェスも展示させて貰ったんですが、今回は特に『あかの童話集』と『otava』に絞って展示していたので、とりわけその思いを強くしました。

多くの人がそうであるように、作品を作るのってとても時間がかかるし、完成度を高めようとすればするほど無理を重ねないといけなくなっちゃうし、そうして出来上がったものは一瞬見られて終わってしまうことがほとんどだと思うんです。
でも見る側にとっては『結果、面白いかどうか?』だけが大事で、あとはどうでもいい事ですし、それはそれで正しいとも思うんですね。

けれど実際にブースに立って、全然知らない人に見て貰い、その作品の説明をすることは、見る人と作品を繋ぐような役割なのかもしれないなと思ったんです。

『otava』という物語があって、そこに出てくるイラストが展示してあって、この展示はその世界観を表したディスプレイで、その作品の中にあるブローチや人形の服がここにある。またその世界観に寄り沿ったアクセサリーがここにあるし、その世界を小さくまとめた切手を豆本の絵本のようにまとめた作品がこれです。そして、それらを作った人が私であり、あの人(miiinaさん)なんですよーって。

作品から派生する要素それぞれをアピール出来て、作品に対する想いを見ている人に直接伝えられる。
そんな豪華な喜びってあります~w?

少なくても、私にとっては本当に嬉しい時間でした。
最初は綺麗にディスプレイされた展示を見ているだけだった人が、説明を重ねる度に「へぇ~そうなんだー」となり、miiinaさんと作った本を紹介し、どでかごんさんのエピローグを説明する。ねこすけさんのブローチを見せて、切手から作った豆本を紹介する。そしてこれらが全て繋がっていることを説明すると「おおっ!」と目をキラッキラさせてくれるんです。

それら全ての人が何かを購入してくれた訳ではないけども、私にとっては一連の説明が出来たことが何よりも得がたい経験だったし、関わってくれた人全てを誇らしく語れることは、とても嬉しい事だったんですよね。

どでかごんさんと一緒にやれた事、miiinaさんに誘って頂けた事、ねこすけさんやjsさん、上司さんと一緒に参加出来たこと、そしてもちろんたくさんのnoteの方に来て頂いたことなど、ありがたいことばかりでバチが当たらないか不安になるほどw楽しいことばかりのイベントとなりました。

本当にありがとうございましたよ~!


前に一度、コラボをしていたので上司さんがどれほど作品を作りこんで来たのかは容易く想像できます。しかも今回は『otava』と同じく前回に続いて、しかも今までやって来なかった童話という形での参加です。もうこれだけでどれだけ寝ないで書く日を重ねていたか、目に浮かぶようですw。

上司さんはその内容もさることながら、すごい丁寧に報告してくれるんですよね。『otava』と同じく四苦八苦しながら作り上げていく過程がmiiinaさんから漏れ伝わってきて、一緒にひとつのゴールに向かっているという気持ちが強くありました。

その努力の結果の(今回の)ゴールがデザフェス当日だったので、体調不良で来られなかった加藤さんはとても残念ではありましたが、晴れの舞台でご一緒出来ることはとても光栄な事だし、嬉しい事でもありました。

そして、男爵もお手伝いした展示でしたが、すごい好評だったんですよー!
上司さんもいつも以上の手応えを感じられていたのか、顔がテッカテカになってました。もう、テッカテカw!そしてその自信からか、いつもより体が大きく見えました。(け、決して前よりも太ったからでは・・・ないんですよw)

いつも仲良くさせて貰っている鋭画計画さんと、同じブースで一緒にやれている事は私にとってとても貴重な経験でしたし、これまた大切な思い出となりました。

きっと、この後もずっと憶えていることだろうと思います。


●祭りの後~お食事会~

そんなこんなで慌しくも楽しい展示を終えると、関係者メインのお食事会が待っております。(そんなこんなの詳細は鋭画計画さんの記事をご参照ください。私よりもばっちり書いてくれてまーすw!)

初日は別ブースで出展されていたかりんさん、日野さんにyosh.ashさんを含めて、miiinaさん、上司さん、そして私の6名、最終日(二日目)はmiiinaさん、上司さん、jsさん、私の4名でのお食事会でした。

(アメリカーンなお店でお食事会。これはオニオンフライ。おいしかったー!)

特にデザフェス一日目は前日に寝ていない人も多く(私もその一人でしたw)皆さん疲れているとは思うのですが、それでもやりきった充実感や、デザフェスの感想などそれぞれのお話が聞けてとても楽しい時間を過ごさせて頂きました。

初めてお会いした日野さんを除いては、皆さんと面識があったのでとても話やすかったですね。

かりんさんとは前回は同じブースだったのですが、ずーっとお忙しくしていたので(男爵は来てくれた人との会話に夢中でしたw)こうしてちゃんとお話する機会がなかったので、そういう意味でも貴重な夜でした。アニメーターになろうとしたきっかけなど興味深いお話も聞けたし、初めて童話に挑戦した鋭画計画さんが予想以上の手応えで、本を買って読んでくれた人がわざわざその感想を言いに戻ってきてくれた話などを嬉しそうに語る上司さんを見て、私も同じように嬉しくなったりしていました。
(yoshさんはかりんさんにしょっちゅう変化球を投げて困らせてましたw。その一方、上司さんはなぜか日野さんと意気投合して「今度泊まりに行きたい」みたいな話まで出たりして。どうしてそうなったw!?)

今日という日に向けて長い間準備してきて、ようやく本番を迎えられたことが嬉しくて、それを一緒に報告しあう。それがなんとも心地よく、贅沢な時間を過ごさせて頂きました。

その結果、初日はうっかり電車で寝過ごして羽田空港に行ってしまいそうになったり、最終日は終電を逃して漫画喫茶で泊まることにはなってしまいましたが、ええ、ええ、悔いはありませんでしたよーw!

●終わりに

そんな訳で、長い間準備してきて無事に『デザインフェスタ42』というイベントを乗り切ったわけですが、内容も含めて、私にとって特別なイベントとなりました。

こういう機会はそうそうないし、この先もう一度同じような事をやれと言われてもやりきる自信はありませんw。
あまりにも色々とやりたかった事が出来てしまったので、もうこの次に何をしていいか分からなくなってしまうほどの充実感でしたが、人間(あるいはクラゲ)の業は深いもの、きっとしばらくしたらまた何か遊びたくなるかもしれませんw。

その時は、またお付き合い願えれば幸いです。

ではでは~!!

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