タイトル

ちょうどいい、生き方

「好きなことをして生きていく」

 最近そんな言葉をよく耳にする。
「好きなことをやってるんだからもっとやれ。どんどんやれ」
「好きなことをしてるんだから勝てなきゃゴミだ」
そんな感じだ。
それってなんだか疲れないだろうか。何事もほどほどが良いと思う。
好きなラーメンも二杯まではなんとか美味しく食べられる気がするけれど、三杯目からは苦行になりそうだ。
何事も過ぎれば毒なのではないだろうか。

ちょうどいいところ

 私は発達障害を持つ子供たちをサポートする活動をしている。
発達障害の子どもたちは基本的に好きなことに熱中する。
どれだけこちらが「やりなさい!」なんて言ったところでやらないくせに、スイッチが入るとご飯も食べずに集中していたりする。今度は「ご飯の時間です」と言ったところで作業をやめない。
そして、本人が疲れたらむちゃくちゃ休む。
グダーッと寝転がって何をやっても起きやしない。かと思えば、また起き上がって数時間も集中して作業に入る。
仕上がった作品は面白いものが多い。
本人が楽しんでいるからむちゃくちゃ、たくさん作る。そしてやっぱりむちゃくちゃ休む。
それがちょうど良いのだろう。

やんわり生きる


 彼らは自分の心に素直だ。自分の楽しいことに一生懸命なのだ。
私たちは頭が良いフリをして自分の心にフタをしがちだ。そして、ある日ポッキリと心がおれる。
そんな人が多いように思う。
楽しいことは楽しいように楽しんでほしい。
少しくらい、彼らのように自分の心の声に耳を傾けてもいいのではないだろうか。
そして、それをやんわり受け入れてくれるそんな社会になってほしい。


サポートしていただいたお金はすべて、発達障害児への絵本の読み聞かせ活動「へいへいと遊ぼう!」に使用させていただきます!