血漿交換療法

病名がギランバレー症候群と決まり、治療が始まる事になった。
血漿交換療法をしてから、免疫グロブリン療法をするとの事。
血漿交換で血を濾して、悪そうなものを取り除いてから、免疫グロブリンという人様の血液の良い所を抽出したものを点滴するらしい。
治療が始まるという事は何かしら改善がある気がするので、藁をも縋る心境だった。
血漿交換療法を行うにあたり、カテーテルを入れるよ、と言われていた。
血漿交換療法が始まる前にドクターが来て、説明をしてくれた。
何やら針のようなものを取り出され、カテーテルを予めセットしておくとの事で「ちょっと痛いですよ〜。」と言われた。
がしかし、その時の僕は痛覚が相当鈍くほとんど痛くなかった。
「痛く無いのは良いけど、これはこれで怖いな。」と思った。
処置が終わった後、首の左下にプランプランの何かが付いていた、これがカテーテルらしい。動脈に繋がっているらしい。
「触らないでくださいね〜。」
「大丈夫、動かないから。」と思う。

コイツで身体の血を入れ換える作業をやるのだが、1回4時間くらいかかる。
ちなみに人工透析の方はこの治療を週3回やるらしい。
カテーテルを機械に繋ぎ、身体の血を抜いていく。
どんな感じなんやろ?と思っていたが、貧血みたいになることもなく、血液が綺麗になって力が漲ることもなく、ただ4時間寝て過ごすだけだった。
何かしら効果はあるのだろうが、効いてる感はなかったなぁ。

合計4回やったのだが、プランプランの出番はなんと2回だけだった。
カテーテルから菌が入り、感染症を起こしてしまったのだ。
カテーテルを抜き、菌に効く抗生物質を順番に飲んでいくのだがなかなか効かず、40度くらいの熱が4日ほど続いた。
動脈に菌が入ると全身に素早く広がるので、結構大変な症状になるらしい。
現存する抗生物質はほぼ全種類使ったようだった。
この時はマジで死ぬのではと思った。
振り返ると入院生活中で一番辛かった。

たしかこの頃から、左手が少し上に上がるようになり、右手はグッパーのみ出来る様になってきた。
ほんの些細な変化だが、全く動かない状況から考えると大した進歩だった。
高熱に苦しんだが、プランプランを付けた甲斐があった。

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