足の裏に何かぽっちりがあるあなたへ(イボの話)

はじめに

 昨年足の裏にできたイボが完治するまでに大変な思いをしたので、記録として残すために書き記します。
 自身がイボについて調べている時、あまりにも経験談や情報が少なく苦労したため、後に同じ思いをする人が減れば幸いです。
 もしこれを読んでいるあなたの足の裏に、なんだか分からない固い膨らみがある場合、この先の文章を読むのが面倒くさかったら、とにかくすみやかに皮膚科に行ってください。自分で勝手に何もするな!
 とりあえずこれだけ分かってもらえれば大丈夫です。

イボとの出会い

 2022年1月、足の裏にあるぽっちりが気になりだした。
 実は数年前から足の裏になんだか分からない固い豆のようなものができていることに気付いていました。私の場合土踏まずのあたりにあったためか痛みもなく、歩く時に変な癖があってできた豆か何かだろうと思って放置していたのです。
 何がきっかけだったのかは思い出せませんが、ある日突然これってもしかしてウオノメってやつじゃない?と考えた私は、薬局に売っていたウオノメを直すシールみたいな市販薬(スピール膏)を買って、試しに貼ってみました。
 しばらく貼ってたらぽろっと取れるやろ!と楽観的に考えていたのですが、数日後皮膚が真っ白になったのを見て、このままじゃ治らないかもしれないと不安になりました。
 そこでネットで調べてみたところ「百均で売ってる軽石で削ったら取れたで」という情報を見つけました。なるほどね、とすぐに買ってきて風呂場で削ったわけです。患部をごしごしと。何日か続けた結果、なんと気付いたらぽっちりが足の他の場所や指にまでできていたのです。しかもなんか黒い。(※絶対にマネしないでください。詳細は後述します)
 やばいことをしてしまったかもしれないと慌てて皮膚科に行くことを決めました。

イボの治療開始

 最初に行った皮膚科で、患部の出っ張りをカミソリでそぎ落とされました。麻酔とかありません。衝撃すぎて目ん玉飛び出すかと思った。後に分かったことなのですが、実は結果的にスピール膏を貼ったのは正解で、イボで固くなった皮膚を柔らかくしてから膨らんだ部分をカミソリで除去し、そこを液体窒素で焼きます。
 
正直信じられないんですけど、イボの治療って液体窒素で焼かれるんですよ。生きてる人間の皮膚を。焼くって言うかマイナス200度近い液体窒素で凍結させるんですけど、大人でも悲鳴あげるくらい痛いです。
 それを何回も繰り返さないと治らないから、1週間後にまた来るようにと言われたわけです。焼かれた患部はめちゃくちゃ痛くて、数日間まともに足つけて歩けないレベルです。
 初回でもう衝撃的な痛みを経験したわたしは思いました。この令和の時代にこんな拷問みたいな治療法しかないわけがない。あの医者が乱暴だっただけで、絶対もっとまともな治療法があるはずや。金なら払う、とね。
 そこからとにかく調べまくりました。なんか保険適用じゃないだけですごいレーザーで焼き切るとかあるやろ?塗り薬とかあるやろ?ありません。民間療法で患部にダクトテープ貼って治したで!って記事を見つけましたが、軽石の件で既に痛い目を見ていたのでスルーしました。
 結果的にネットでは良い情報は見つからず、また皮膚科に行った際に先生に聞いてみました。
我「これ本当に我慢できないくらい痛くて、数日間足の裏つけて歩けないくらい辛いんですが何かマシにできないですか?」
医者「じゃあダイエットでもすれば?足の裏にかかる体重が軽くなればマシなんじゃない?笑」
 イボを液体窒素で焼かれてクソ痛い上に、歩くのもままならないって言ってんのに何言ってんだ?馬鹿にされた??と腹が立って、こんな病院googleで低評価の口コミ付けてやる!と意気込んでgoogleの口コミを確認したら既に数多の利用者にボロカスに叩かれてました。わたしが情弱だっただけか。
 病院に行く時は事前に口コミを見て行った方がいいです。ヤバイ医者も世の中にはいます。

新たな皮膚科との出会い

 ヤバ医者に腹を立てて別の皮膚科に通うことになったのですが、前の医者と違い丁寧に説明してもらいました。
 このイボはウイルス性のイボで、うつるから絶対に触らないこと。とにかく清潔に保つこと。長年放置していたせいでかなり大きくなってしまっているので治すのに時間がかかるということ。
 前の医者は何も説明してくれなかったので、この時点で一生こっちに通おうと決意しました。
 イボが大きくなってしまっているので治るまでにはかなりの回数通ってもらう必要があると言われ、ネットで既に調べていたわたしはそれが長ければ半年以上にもなるということを知っていました。そうすることでしか治せないということも。
 

治療内容まとめ

 まず、イボの治療は液体窒素で焼かれるというのは既に書きましたが、具体的にどのような流れで治療したのかまとめます。
 皮膚科に行くと、液体窒素をつけた綿棒をイボに押し当てられます。死ぬほど痛いです。何か所かある場合、一個ずつ当てていきます。数回当てたら終了です。これを1~2週間おきに何度も繰り返します。月に4回まで保険適用でできるから、できるだけ間を開け過ぎずに通って欲しいと説明を受けました。
 わたしの場合は「ヨクイニン」という漢方と「ポビドンヨードゲル」という塗り薬と「サリチル酸」という成分のシートを処方されました。
「ヨクイニン」は内服薬です。お医者さんには、これだけで治るわけじゃないけど気休めにはなるという感じで説明されました。
「ポビドンヨードゲル」は殺菌消毒剤です。これもこれだけで治るわけじゃなく、併用してちょっとでも効果があれば、という感じでした。
「サリチル酸」のシールは、イボの大きさに切って張り付けていました。すぐ剥がれてしまわないように、サージカルテープでとめていました。皮膚を柔らかくして早く治すためでもありますが、わたしの場合は他の場所にまたうつったらとんでもないのでお風呂に入る時以外必ず貼るようにしていました。
 お風呂で石鹸でしっかり洗ったら、お風呂上りにイボにポビドンヨードゲルを塗って、サリチル酸のシートを張って、サージカルテープでとめて完成です。毎日です。
 足の裏の方はそれほど問題ないのですが、指の方はかなり困りました。なにせイボができていた場所が指の爪のキワの部分で、手を洗ったり料理をする時に必ず濡れてしまう場所だったので。
 なんでそんな場所にイボができたのかというと、例の軽石で削った時に指にささくれができていたからです。ちょっとでも傷口があれば即うつるので結果的にわたしは両手の親指と薬指にうつりました。治療中はサリチル酸のテープの上から防水の絆創膏を貼っていました。
 ちなみに最初に行った皮膚科の場合、液体窒素の治療から三日間くらい足の裏をつけて歩けなかったのですが、二軒目の皮膚科の場合は翌日には普通に歩けるくらいマシになっていました。これもお医者さんによって加減が違うと思われます。

イボの完治

 何度も通わないといけないイボの治療ですが、どうなれば完治なのかと言うと、ある日サリチル酸のシールを張り替えていると、イボがぽろんと取れました。このシール貼ってるだけで皮膚が白くなってべりべりに剥がれるんですが(正直グロいです)、なんというか「あ、取れた」という瞬間が訪れます。
 病院に行った際にお医者さんはイボを見る筒状の虫眼鏡?みたいな道具を使っていて、イボが取れた後に見てもらうとここは治ってるから液体窒素はしなくてOKと言われました。
 最終的に複数あった全てのイボが取れて、根がなくなったら治療完了です。イボがある部分はなんかちょっと黒くなってるので、それが完全になくなったのは素人目に見ても分かりました。
 ほぼ週一で皮膚科に通い続けた結果、わたしのイボが全部完治したのは7月のことでした。(本当に半年かかった)途中で諦めたり、通うのをさぼっていたらもっと長くかかったかもしれません。夏なのにサンダルも履けなかったでしょう。

さいごに

 ここまで読んでくださったらもう分かるかと思いますが、ネットの情報を見て勝手にどうにかしようとしたら恐ろしいことになります。そもそもあなたのぽっちりがウイルス性のイボなのか、ウオノメなのか、マメなのかは皮膚科で診てもらわないと分かりません。自己判断はダメです。
 わたしが半年も治療に時間がかかったのは、そもそも数年間放置していたせいです。気付いて即皮膚科に行っていれば、こんなに苦しむこともなかったわけです。
 なんかよく分からないぽっちりがある人は、どうか放置せずに皮膚科に行ってください。すぐ治ればラッキーです。泣きながら半年間足の裏と手の指を液体窒素で焼かれた人間からの忠告です。

 このnoteがイボの治療で不安になったり困ったりしている人のお役に立てれば幸いです。

最後に一言。もっといいイボの治療法考えてくれカシコイ人。

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