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独裁者

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小説「独裁者」のまとめ
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独裁者 小学校編 1話

独裁者 小学校編 1話



「黒い太陽が日本を照らす」

「退屈だ……」

「は~い!今からこの前のテストを返却するから名前を呼ばれたら取りに来てくださ~い!」

「何か面白いことないのかな?」

「次~!日向正義く~ん!」

「…………」

「日向く~ん!」

「何か……」

「日向君!日向正義くん‼」

「あ!はい‼」

慌ててテストを取りに行く正義。

「も~またぼ~としてたな?」

「ごめん、京子ちゃん!」

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独裁者 小学校編 2話

独裁者 小学校編 2話

沈黙を破ったのは担任教師の京子だった。

 「世界征服!大きな夢ね!つまり、将来は総理大臣になって日本を変えていくってことなのかな?」

 「…………そんな感じです、ふふ!」

 「は~い!みんな今日からクラスの一員になる国本制覇くんです!仲良くしてあげて下さいね!じゃ、後ろの方の空いてる席についてくれるかな?制覇君?」

 また、返事を返さず頷く。そして空いた席へと歩いていく。

自分の席へと進

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独裁者 小学校編 3話

独裁者 小学校編 3話

 「いない!いない‼」

どこに行ったんだ?走って逃げた?いや、それは不可能だ!走り出したとしても見失わない様に絶妙な距離を保って尾行してたんだから!あたりを見渡してもそこに制覇の影は無い。

 「いや、消えるわけがない!どこかに隠れたんだ!探そう‼」

そう言葉に出して正義は気が付く。自分の言葉を耳にして気が付く。隠れたってことは制覇は自分が追われてるってことに気づいたってことだ!

 「やっぱ

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独裁者 小学校編 4話

独裁者 小学校編 4話

これまでの独裁者

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ベンチに座って、正義と制覇は色々なことを話した。まず気になっていたことを正義が制覇に質問した。

 「いつからオレの尾行に気づいてたんだ?」

 「質問で返すようだけど、日向君は人を尾行した経験があった?」

 「これが初めて!」

 「すごいね!僕は何度か尾行されたことがあるから経験の差が出たのかもね。公園に入るまでは半信半疑だったんだ。入ったところで確認の為に一

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独裁者 小学校編 5話

独裁者 小学校編 5話

これまでの独裁者

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 「おはよ~!正義‼」

朝の登校時、校門付近で後ろから声をかけられた。友達の元木栄太だ。

 「おはよう。元木!」

 「正義!今週のジャンプ読んだか?ボクアカがめちゃくちゃ面白くてさ~~‼」

 「ごめん、昨日はジャンプ読んでないんだ!」

 昨日はそれどころじゃなかった。ジャンプ以上に興奮する出来事があったから。家に帰ってからも興奮が冷めずに部屋の中で悶々とし

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独裁者 小学校編 6話

独裁者 小学校編 6話

これまでの独裁者

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正義と制覇が公園で別れる時、二人はある約束をしていた。

その約束は

一つ、学校では接触しない。

二つ、一週間後のこの時間帯にこの公園でまた会う。

というものだった。

正義は必死だった。

約束を破らないために必死で我慢をしていた。

そして現在。

全ての授業が終わりクラスの全生徒がホームルームの終わりの瞬間を待ちわびている状態だ。

しかし、その中でも正

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独裁者 小学校編 7話

独裁者 小学校編 7話

これまでの独裁者

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 「なんでやり返さないんだ‼」

制覇が約束の時間ピッタリに公園に到着したと同時に正義が制覇に言い放った。まるでご飯が我慢できない犬の様な勢いだった。

 「いじめを受けてるのは僕なんだけどな~w」

自分が冷静な判断をできなくなっていることに気付いた正義は冷静になって一言「ごめん」と制覇にいった。少し気まずい沈黙が流れた……。

 「大丈夫。やられたままには絶対に

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独裁者 小学校編 8話

独裁者 小学校編 8話

これまでの独裁者

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 ふふ~ん♪ふふ~♪

正義は上機嫌で廊下を歩いていた。柄にもなく鼻歌なんかも歌ったりしながら。理由は単純で放送委員を始めてから制覇と話す時間が増えたからだった。増えたと言っても水曜日と金曜日の昼食時間(30分)の間だけなのだが正義はその短い時間でも大いに満足していた。

 話す内容は変わることなく「人を操る」「場を支配する」ことなどについて話していたが、このころに

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独裁者 小学校編 9話(最終話)

独裁者 小学校編 9話(最終話)

これまでの独裁者

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教室は静寂につつまれていた。

現在、教室では学級裁判が開かれていたからだ。

教室の前には今回のいじめに関与したと思われる被疑者たちが前に並んでいる。

主犯の鬼頭を真ん中に池田と陣内が両隣に立っている形だ。担任の京子先生に促がされ「国本くんにしたいじめについて謝罪しなさい‼」と言われているが鬼頭はそれを認めず「何か証拠でもあるんですか?」の一点張りでまったく話が

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