異世界探報期 ワンキル姉さん

オススメまではしないが、通しで見た感想はそう悪いもんでもなかった。おかしいというか、不安にさせる部分もあるので賛否両方を説明したいと思う。

いや〜キツいっす

この作品のあらすじを大まかに説明すると、姉が異世界に同伴してきて、かなり過保護で、オマケに見るのがキツいタイプのブラコン。しかしそんな姉が最強なので主人公はその傘に入るタイプのアニメ…

1話の自分の感想見たら罵詈雑言吐いてた

いや実際、姉はけっこうダメ寄りのキャラクターであるオマケにビキニアーマー調の格好。傘の下に入っている主人公も「俺の力で人が笑顔になるっていいな…」的なことを言っている。

その台詞ムカつく奴思い出すからやめろ🤮

このまま2人で延々と気持ちの悪い馴れ合いと自慢を続けていたらまず間違いなくゴミの評価を下していただろう。実際3話くらいまではそんな感じである。そのあたりまでをクローズアップして見切りをつけて終わりにするくらいなら見ない方がいいので他人にオススメする気にならない。

嫌いじゃなく…なくもなかったわ(多分)

この作品は女性キャラクターがいい意味で目立っている。どこかで見たような感じの設定ばっかだし、特別面白いギャグが出るわけでもない。しかし、不快になるわけでもなく、脚本も存外筋が通っているので、キャラクターが増え出すあたりからはそこまで悪くないと感じた。イセカイ系、ナーロッパをある程度客観視したような回も散見されるのでサンデーうぇぶりの編集さんか誰かが頑張ったのだろう。ご苦労さんどす。いやマジで。

他のキャラが増えると姉は主人公を陰からフォローする役に回るのでキッツいスキンシップが鳴りをひそめることと、主人公が漢気を見せる気があるのは大事なポイントだろう。当たり前のことを書いているだけな気もするが、偉大な一歩だ。のんびりした世界観、所謂日常系に類する本作はそれやってあとはちょっと整ったキャラデザを提供していればそれだけで良い気もする。ハードルが地中深くめり込んでるだけなのでは?

主人公は一応レベルを上げたりスキルを覚えたりして自分のペースで異世界で生きる努力をしているのも外せないポイントだ。ニートとフリーターくらい違うし緩い世界観ならフリーター収入で十分幸せだ。その上でたまに主人公の能力を活かした活躍が起こったりもする。

各話の流れをまとめてみた

1話:イントロが1番つまらないってどうなんだ
2話:2人目のヒロイン入荷。主人公のおかげで争いが収まった。
3〜5話:キャラが少ないのであんまり面白くない。力はあり努力もしたのに自己実現に失敗しやさぐれたキャラが出て、そいつを見下すでもなく主人公を応援する間柄というのはけっこうよかった。
6話:3人目のヒロイン登場!しかもCV和氣あず未!あじゅ〜!! …主人公は人助けをちゃんとしたりキャラの組み合わせが増えてコメディに幅が出てきたので上向きになり出した。
7話:最初からいた受付嬢がヒロインっぽくなった回。Aパートのギャグはゴミのような出来(混乱で幼児退行した主人公が姉に甘えるのを数回繰り返す。文字にするのも嫌だ。)なのだが、そこでさらっと主人公の過去話を出しておき、Bパートでは主人公と似た境遇の少年が出てくる。そう、この少年はかつての主人公の象徴だ。そんな少年の前であの時(Aパートの前振り)より一歩前に進めた事を示し、敵を倒してそれを印象付けるのだ(裏で姉が援護してたけど)!妙に筋が通っていて感心してしまった。普通のアニメみたいじゃないか。
8話:ヒロイン追加する回。終わり。主人公って頼りすぎじゃね?的な問題に決める時は決めるとアンサーを返している。客観視できてて偉い
9話:普通に姉以外のヒロインに注目する回。進行上の懸念や不都合をふさいでおく回。客観視できてて偉い
10話:姉が主人公はスキルだけじゃできない事をやってきたじゃないか…と主人公を認める。いつもデレデレしてクッソ評価の甘い姉だがスキルを持つものと持たないものの立場の違いを意識して回想するシーンを選ぶのが説得力を生み、意外とすんなり主人公の頑張りを受け入れられる。見てるか?太郎次郎三郎…八男以下略どもよ。ギルドを結成したり急にお色気が入ったりした。
11話:水着回。パーティの親睦を深めるとかで最終回に向かう前の前振りと言ったところか、またもお色気であるが最初にキャラの紹介は済ませてあるし人間味も感じるのでテンションが上がってしまった。だから採点が緩いわけではない!

ブヒ〜ブヒブヒ〜ブヒヒ〜ワイは猿や!


12話:周りから援護されつつ主人公がしっかり決める。他のキャラも持ち味を活かす。街の登場人物やあの時挫折した人や悪いことした人もけっこう頑張る。最終回はこういうのでいいんだと思う。

キャラクター紹介

姉…うーんスキンシップが無かったら過保護と主人公の自立に軸足を置いてみれるんだけどなあ。性的興奮とギャグは相性悪いよ。
キルマリア…角が生えててアバンギャルドな格好したcv小清水。姉に迫る実力を持ちツッコミが出来るのでバランスを取りに行ったり自分もボケたりと器用な立ち回り。人間擬態形態が可愛いと思う。
受付嬢…確かターニャ。ギャルって言われるけど全然ギャルじゃない。普通に良い人で弟がいる。
ソフィ…毒舌ヒーラー。溜め込んだものが爆発するとスカッとコピペみたいな量の暴言が出てくるが根が善人。主人公は彼女に報告するのを忘れた結果ギルドの前で一晩中待ってたりした。cv和氣あず未。これだけで優勝。
なんとかブリガンダイン…ブリガンダインの語感が良すぎるよ。ですわ〜!とずっと言っている。声とセリフが強過ぎて印象が薄い。
クオン…メイド。戦闘シーンが動かないことを印象付けたりする。このあたりでヒロインがまとまってわちゃわちゃすることが増え掘り下げがないままアニメが終わった。

まとめ

60点くらい。だって序盤けっこうアレだったし。でも存外悪いもんでもないと思うんだ。良いキャラデザがあって、それが損なわれない…当たり前の幸せを甘受しようじゃないか。

…直近が酷すぎて麻痺してるだけなのかもしれない。


一抹の不安はあるが胸を張っておく。


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