なんでも3倍、ひとり親多子世帯について

給食当番のエプロンを洗ってアイロンをかける。小学校の給食エプロンというのはコートのような形状をしていてアイロンをかけるのに時間がかかる。背中にタックが入っていて非常にアイロンがけをしにくい。なぜ利便性よりファッション性を重視したのかとデザインした人を問い詰めたい気持ちでいっぱいになる。これが3人分となるとなかなか大変で、クラスによって周期が違うのだけど、基本的に毎週誰かのエプロンにアイロンをかけることになる。2着のときも頻繁にあるし、周期が合うと3着になったりもする。

子どもが3人いると、基本的にいろいろなものが3倍になる。収納スペースが3倍必要だし、部屋が散らかる速度も3倍。学校からもらってくるプリント類も3倍。同じプリントが何枚もあると油断していると微妙に違ったりしていて気が抜けない。ひとりが病気をすれば立て続けに残りのふたりにもうつる。これ、絶妙にタイミングをずらして発症するのはなんなのだろう。みんなが元気になるのに1週間以上かかったりする。看病する期間も3倍なのだ。

もっと深刻なのは出費だろう。教育費はもちろん3人分かかる。成長したら部屋を増やさなければならないだろうから家賃も高くなる。普段の生活でも、つかれたからバスに乗ろうか迷ったときに、子どもの運賃を3倍したうえで迷った結果乗らないことが多い。外食するにも、ひとりかふたりだったらこの店でもいいんだけどと思いつつ、3人分となるとあまり高い店には入れない。収入は増えていっても、今後の教育資金を考えると日々の出費がためらわれる。

子どもが3人以上いる世帯を「多子世帯」と呼ぶそうだ。行政はひとり親や多子世帯を支援しようとしているのだけど、ひとり親「で」多子世帯というのはあまり想定されていないような気がする。ひとり親が受け取れる児童扶養手当も、所得制限はそれほど上がらないのに第三子の受取額は少ない。つまりひとり親多子世帯でも手当を支給されにくく、支給されても額が少ないということだ。ひとり親は共働きのふたり親に比べて、時間は半分、収入も半分。さらに子どもが1人の家庭と3人の家庭では、出費は3倍、労力も3倍。かけ算すると36倍。もはやなにが36倍なのかわからないけど。

自治体もなんとかしようと取り組んではいるが、力の入れ方は自治体によってまちまち。例えばうちの子が保育園に入っていたときには、福岡市だと上の子が小学生以上でも第三子は保育料が無料になるが、宮崎市だと上の子が小学生だと適用外だった。わが家は引っ越しのタイミングが悪く、常に保育料がかかってしまっていた。そもそも引っ越しなんてそうかんたんにはできないわけで、うちの自治体は多子世帯に対する支援が手厚いよと言われても、ひとり親は実家から遠くへは行けないし転職もかんたんにはできない。いま生活している自治体の支援が手厚くなるのを待つばかりだ。

という大変さアピールをしたものの、僕はというとひとり親になったのも子どもが3人いるのも自分で決めたことなので、とくになにも考えずに生きている。時間と場所が自由になる働き方をしていて収入も得られているので気楽でいられるのだ。本当に生活が大変なひとり親多子世帯を思うと叫び出したくなる。このまま締めるのも気が引けるので、多子世帯のメリットを考えてみる。子どもが3人だと、しあわせも3倍だよね!と言いたいところだけど、育ててる最中はそれどころではない。メリットか…運動会のプログラムの半分以上でわが子が競技をしていて暇をもてあそばずに済むこととか?

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宮崎ひび

シングルパパ起業家はがんばらない

三姉妹のシングルパパ。株式会社トーフラボ代表。心の健康とつきあいながら、がんばらないで自由に生きていく。
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