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たい平さんが銀玉水のシャッター絵制作

閉店惜しみ感謝を込め

 いしのまき観光大使で落語家の林家たい平さん(58)が6―7日、同市中央の飲食店「銀玉水」のシャッターに、これまでの感謝を込めて幅約5㍍、高さ約2㍍の風景画を描いた。同店は今年2月で閉店したが、たい平さんは石巻を訪れるたびに来店し、店主の岡崎耕造さん(73)が作る料理や会話を楽しんだ。「ここに来て岡崎さんたちと他愛のない話をするのが好きだった」と話し、絵の完成を祝った。

岡崎さん夫婦とともに完成を祝ったたい平さん(左端)

 銀玉水は昭和58年に同市千石町で創業。平成8年に現在の店舗に移った。東日本大震災も乗り越えたが、岡崎さんの体調不良から2月28日に閉店した。知り合いのつながりでたい平さんが同店を知り、初めて訪れたのが平成23年10月。その後も定期的に通う常連客となり、閉店前日にも訪れて名残惜しんだ。シャッター絵の制作は、たい平さんからの申し出で実現した。
 たい平さんは4―6日に開かれた石巻川開き祭りに参加し、その足で銀玉水のシャッター絵に取り組んだ。ペンキとアクリル塗料を使い7日に完成。海と山、そしてクジラが描かれた地域をイメージした風景に「たくさんの笑顔を作ってくれてありがとう」と感謝の言葉を添えた。
 たい平さんは「毛ガニの身を手間暇かけて甲羅に詰めたカニボウルが好きだった。何を食べても満足できる店だった」と思い出を語った。岡崎さんも「たい平さんの絵に彩られていい気分。これで当分、建物を壊せなくなった」と笑顔を見せていた。
 たい平さんは、人気テレビ番組「笑点」の大喜利メンバーとして活躍し、石巻市は自身の進路を決めた特別な地として縁が深い。震災後も笑いを通した支援で地域を励まし、今も定期的に訪れている。【渡邊裕紀】


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