見出し画像

たい平さん名誉館長就任 まきあーとで委嘱 咲かせます 石巻に笑いの花

 いしのまき観光大使で人気落語家の林家たい平さん(58)の独演会が7日、石巻市複合文化施設(マルホンまきあーとテラス)で開かれた。独演会はたい平さんが同館の名誉館長に就任することを記念して催されたもの。就任式も実施し、齋藤正美市長から委嘱状を手渡され、「大変名誉で幸せ。第二の古里である石巻を皆さんと共に大いに盛り上げていきたい」と抱負を語っていた。

 埼玉県出身のたい平さんは演芸番組「笑点」の大喜利メンバーとしても活躍。たい平さんにとって石巻は自身の進路を決めた特別な地という。

まきあーとテラスの名誉館長に委嘱されたたい平さん

 大学4年の時に、自分探しの旅でたまたま訪れた同市沢田の養護老人ホーム万生園で落語を披露し、日和山公園では眼下の北上川を眺めながら「日本一の落語家になる」と決意を固めた。公園内には市民が「たい平桜」と名付けた桜もある。

 笑点メンバーになった後も石巻には足しげく通い、講演や落語を繰り広げたほか、震災後も笑いを通した支援で励まし続け、観光大使に就任。一昨年には同テラスのこけら落としの一環で笑点の収録もあり、たい平さんは石巻と番組のつなぎ役を担った。こうした経緯もあって市の文化拠点である同テラスの名誉館長に委嘱された。

 委嘱状交付は独演会に先立って行われ、約900人の観客が見届けた。齋藤市長は「たい平師匠が市民と縁を深めたように、まきあーとも人々の縁を育む場にしたい」と話し、たい平さんの活躍と協力に期待を込めた。

 「石巻でこんなにたくさんの方と笑って同じ時を過ごせるとは十数年前は夢にも思っていなかった」とたい平さん。「日和山の桜に負けないよう石巻に笑いの花を咲かせたい。独演会はもちろん、今後も笑点メンバーを2度、3度と石巻に連れてこようと思う。石巻を笑いのまちにします」と語ると客席からは大きな拍手が沸き起こった。

 独演会では、笑点メンバーをネタにした小話のほか、古典落語「不動坊火焔(ふどうぼうかえん)」などを披露。爆笑をさらい、満開の笑いの花を咲かせた。また日中には、たい平さんの主演映画「でくの空」上映会も開かれた。【山口紘史】




最後まで記事をお読みいただき、ありがとうございました。皆様から頂くサポートは、さらなる有益なコンテンツの作成に役立たせていきます。引き続き、石巻日日新聞社のコンテンツをお楽しみください。