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昨日の文鳥の話

餌を食べてたら突然騒ぎ出し、くしゃみをする時のように頭をブン!と振りまくっていた。

どうしたどうした。

呼ぶと一応肩までくるものの、手を恐れてどこかへ飛んでしまう。

「おはぎちゃん!」
ぴぃ!!!バサササ…
私と彼の肩を行ったり来たりするおはぎちゃんをなんとか捕まえると、
上クチバシのくぼみに長細いタネが横を向いて挟まっていた。
こいつのせいで、クチバシが閉じないらしい。

こういうことは以前にもあって、初めての時は何が起きたのか分からず、3駅隣の夜間動物病院に駆け込んだ。
一泊入院。酸素治療で2万円。
Googleで調べたけどクチバシに挟まっただけだからそんな治療は必要なかったらしいのであの病院送りにはもう行かない。


というわけで今回は飼い主どもで取ることにした。

まずつかまえる。フォークボールのような持ち方で固定して、その辺にあった耳かきを近づけて…

先端恐怖症の鳥にとって耳かきは強敵だったらしく、おはぎちゃんはキャー!と鳴いて私の手から滑り出した。
こうなると厄介。しばらく怖がって呼んでも近づいてくれなくなる。

おはぎちゃんはブン!と頭を振るのをやめない。
困ったぞ。とその時、
もうどうしていいかわからなくなったおはぎちゃんが自らケージに入った。
これはチャンス。逃げ場がないわよ。あんた、墓穴掘ったね。

ブランコにいたおはぎちゃんを彼に捕まえて持ってもらった。
私はなんとか耳かきの先をおはぎちゃんのクチバシに軽く入れ、タネを掻き出した。

きゅー!と鳴いていた。
「やめてー!」と言っているようだったけど、タネが無事に取り出されると、問題解決して泣き止んだ子供みたいに
キョロキョロしながらクチバシが閉じることを確認し、ぴ?ぴよ??と鳴いた。「あれ?取れた?」と言っているような小さな声だった。


そしておはぎちゃんは「ぴよ!」と鳴くと、部屋中を8の字に飛んだり、お気に入りの水道に止まったり
元気いっぱいになった。

先程とは違う鳥のように機嫌良く鳴き、
元気よく水浴びを始めた。

もう疲れていたせいか水浴びは短かった。
軽く乾かし、また飛び回る。高く舞い上がり滑空したり、きれになカーブを描いたり。

そしてそのままケージに止まった。

おはぎちゃんは寝る時、こうやって人間にアピールする。
「もう寝るから一緒に来て」と。

飼い主2人ははいはい、とついていき、ブランコに乗せてやり寝かしつける。まるで人間の子供みたいだ。(人間より遥かに手がかからない)


一羽の文鳥に手を焼いて、怒って、笑わせてもらって、かわいいかわいいと話しかけて
毎日の幸せをもらう人間2人

今日もかわいかったね、と話した。

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