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こぎん刺しのウエディングドレスが完成しました

2016年に、キラキラ輝くジュエルのようなこぎん刺しを作りたいとKogin de Jewel®︎を商標登録してから、うっすら思い描いて来た夢が満を持していよいよ形になりました。

と言っても、洋服屋を営んでいる私の役割は言うなれば総合プロデュースです。

tota lstyle adviser Hideko Sato


私は、アイディアだけはザックザク降って来て動き回りたいタイプで、じっと何かをコツコツ作ると言う職人タイプではない事を自覚しているからです。

20代にきもの専門店でアドバイザーをしていた頃に、手仕事の作品や技術を目にする度に何とも言えない感動を覚え、心が満たされたものです。
気が付けば洋服屋になっており、取り扱う物は流行を追い求めるものでありながら、私の場合は手仕事やストーリー性のある国内外のデザイナーの作品もやはり好きで、ワンブランドに固執したくなかったのでセレクトショップと言う形になりました。

さて今回のプロジェクトも、ウエディングドレスを制作するにあたり、ドレスその物を作れる人を探さなければなりません。
自分も思いついた時は簡単にできる物と考えていたのですが、そんな訳はありません。
それは2016年にこぎん刺しを取り扱うようになってからひしひしと感じて来た事です。

こぎん刺しが出来る人、上手い人はごまんといます。その中で、ご縁があって出会い、私の妄想に共感し、そのためにとんでもなく長い時間を割いて制作に関わって下さる方など世の中にいるかと言うと、これがそうそう出会える訳はなく何度心折れて諦めたことか。

色々当たってみましたがケチョンケチョンに...

イメージを固めるために知り合いからウエディングドレスを借りて睨めっこすること一年。
結局何をどうしたら良いのか思い浮かばず返却。

娘が嫁ぐ時にはこぎん刺しのドレスを着せたいと思っていたのに間にあうことなく嫁いでしまい...

そんなこんなで月日は流れていましたが、急に動き出したのは昨年2023年。

7月にたまたまドレスの販売会のお知らせを頂き、相変わらず諦めていなかった私は制作者も見つからないまま、こぎん刺しを施すためにとりあえず1番シンプルなデザインのドレスを購入しました。早速、Kogin de Jewel®︎スペシャリスト養成講座を修了した1人に『これに刺して貰えませんか⁉️』と言う無謀な一言。
またもそこで頓挫...
※ Kogin de Jewel®︎スペシャリスト養成講座とはうちのオーダーを請け負って貰えるために設けたこぎん刺し講座です。

こぎん刺しの様子

その2ヶ月後の9月
県の企画『青森×神戸ビジネス交流会』のお知らせを頂き内容を見たところ、神戸からの参加者の中にウエディングドレスリメイクと言う文字が❗️
入っていた出張をキャンセルし、とりあえず参加してお話しを聴いてみようとそちらに参加しました。これがデザイナーとの出会いです。

ありがたいことに初対面で意気投合。
何故なら、デザイナーの武智さんは、神戸に住んでいながらこぎん刺しが好き過ぎて昨年一人旅でこぎん刺しの聖地津軽を旅したと言うではないですか。

こぎん刺しを愛するウエディングドレスのデザイナーって、どのWordをとっても私が探し求めていた人ではないですか。

当日はゆっくり話せなかったのですが、その2週間後、打合せのため私はFDAで神戸へ飛び、武智さんのアトリエを訪ね、思い描いているイメージをお伝えしました。

作ってもいないのに、パリの展示会に出展したいと言う私の暴走振りに、先ずはお持ちになっているそのドレスをリメイクしましょうと冷静に対応して下さったデザイナー武智さんは、私には持ち合わせていない賢さとお茶目さを感じました。

そして形にするためにはこんな事が出来ますと言う提案をしてもらえ、その1ヶ月後には今度は武智さんが私の住む弘前を訪ねて下さり再び打ち合わせをし、それからと言うもの、プロジェクトは物凄い勢いで進み完成となりました。

デザイナー武智さんのnoteもぜひご覧ください


そしてモデルを公募し、スタジオ撮影も完了。

アジアンビューティなモデルさん

このプロジェクトはこれでは終わらないのです。

つづく

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