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ただのサブ4ランナーがトレランを楽しんでみた話 「陣馬山トレイルレース 」


1.【トレランの魅力】 
 トレイルを直訳すると「不整地」。 自然の中を自由に走る。なんといってもこれがトレランの魅力。走るのがたのしい、登山もたのしいのであれば、もはやトレランをやらない理由は無い。小さいバックパックとトレランシューズさえあればすぐにトレランは始められる。最初はロード用のシューズでも問題ない。自然の中を走りたいという思いと安全に下山できる知識・体力があればトレランを楽しめる。

2.【レースの準備】
 トレランレースの準備といっても、ロードレースとほぼ変わらないが、コースマップだけは頭に入れておく。必要があれば携行する。一番怖いのはコースからロストすることだ。最悪遭難に繋がるが、これは登山と一緒。ただ、いまどきは携帯のGPSでどうにでもなったりする。レースを楽しむうえで一般登山者へのマナーも忘れない。どちらが優先というよりも、楽しい山を分け隔てなく共有したいという思いだ。

3.【いざレースへ】
 2018年11月4日の陣馬山トレイルレース、横浜マラソンからちょうど1週間。総距離は23.5km。トレイル区間6~7割、残りはロード区間とトレイルレースの中では初心者向けと位置づけされている。給水箇所は2か所のみ。トレランレースはロードレースと比べ給水所が少なく、給水も補給食もコースロストに関しても自己責任の割合が大きい。今回は念のためポーチに500mlのボトルを差して走ると決めた。その他にエナジージェルを2つ。このレースに出るのは2回目ということでコースもバッチリ頭に入っている。初の試みとしてHOKAのクリフトン4というロード用のシューズでトレイルを走ってみることにした。HOKAが提唱する下りでの優位性を試してみるために。


4.【大渋滞の上り】
 どんよりとした曇り空の中、レースはスタートした。参加人数は1000程度と比較的多めだろうか。混雑の中、舗装路を1kmほど進んだ所で登山道の入口にあたる。案の定の大渋滞で山道へ入る順番待ちの行列となった。ここからの登り区間はほぼシングルトラックで追越しが難しい。仕方がないので山を楽しむことにする。待ちの行列が解消されるのに約5分のロス。その後も歩きと小走りを繰り返すレースが続く。思えば、この登山道入口に到達してからゴールまでの間、抜いた人数と抜かれた人数にほとんど差がなかったように思う。レースの順位はスタートから約5分でほぼ決まっていた。
 5km地点、トレイル区間の登りの中腹、何人かは脱落していくもののほぼ固定の小集団で上り続ける。無理に追い越していくものはほぼいない。ペースについて行けず脱落していく人をパスしていく形で前後のメンバーが入れ替わる。山頂まではとにかくこの形が続いた。

5.【雨の下り】
 生い茂る葉でしばらくは気付かなかったが、空は雨に変わっていた。ただ上り区間で汗だくの自分にとっては恵みの雨くらいに感じていた。涼しい、気持ちいい、雨の山も悪くないなんて思ったりもしながら山頂へたどり着く。ここからは5kmの下り区間。雨の下りはよく滑るが想像の範囲内だ。ロード用シューズでは不利かとも思ったが、踏みどころさえ間違えなければトレイル用のシューズにも劣らないのではないかと思う。むしろ思ってたよりもしっかりグリップした。自分なりに右へ左へと軽快に進む。2歩先を見て足の置場を決めながら走る。ちょっとしたゲームのような感じだ。だんだんとリズムに乗りテンションが上がってくる。もう完全に童心に帰る。まるで山を無邪気に駆け回る子供。トレイルレースはこの瞬間の為に走っているのではないだろうか。


6.【一進一退】
 第一給水所が見えると、そこから8km、ロードの上りが延々と続く。進めど進めど上りが続く。雨足が更に強くなる。帽子のつばから滴がしたたり落ちる。全身ずぶ濡れで体が一気に重くなる。いったい先程の元気はどこへいったのか。歩いても変わらないようなペースで走り続ける。まわりのペースもほとんど同じ。抜きつ抜かれつの攻防が繰り広げられる。攻防というよりは共に進む仲間。それぞれが走る背中でお互いを鼓舞しあいながらロード区間を進み続けた。


7.【思いだした】 
 ロードの上りを終えて第二給水所に辿り着くと、トレイルの下り4kmを残すのみ。気分的にはほぼレースを終えたも同然。あとは下りを楽しみたい。楽しみたいけど、上りの疲労か足が重い。踏ん張りが効かずスピードが思うように上がらない。ここで5人くらいにパスされる。最後の最後でパスされるレースは何とも後味が悪い。そんなことを考えながら残り2kmの地点で思い出した。下りでHOKAの優位性を試すんじゃなかったけ?こんな守りに入った走りでは優位性を試すも何もない。ただ、細かく蛇行する最後のトレイル区間はスピードはだせない。残すはロード1km。すべてを自分の脚とシューズにゆだねてみた。

8.【やっぱりトレランもおもしろい】
 最後のロード区間。中々な勾配の下り。まっすぐ素直に脚とシューズに乗ってみる。脚が軽い。自然と前に出る。着地の衝撃はほとんど感じない。徐々に回転が上がる。呼吸は軽く弾むが大丈夫、最後までもつ。気付けば先程の5人は抜き返していた。あと3人。目標を決め更に力を込める。
 ゴールの瞬間、太陽の光が差していた。何とも心地よい疲労感と爽快感だけが残る。地元の自治会の方たちのお手製すいとんがたまらなく染み渡る。山に登り駆け回った3時間は、たとえ雨が降ろうとも最高の時間となった。山頂の景色を味わう、落ち葉を踏みしめる、雨に濡れた緑の匂いを確かめる、まるで子どものように駆け回る。ロードでは感じる事のできない山を走るトレランだけの魅力。


※参加賞の長袖速乾Tシャツは結構お気に入り。半袖はたくさんあるけど、長袖はちょっと嬉しい。


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ひーで

仕事と子育ての合間をみて走る平日夜ランナー。マラソン、トレラン、登山、何か感じたことがあればその都度綴ってみようと思ってます。たまに家族のことなども。

トレランのこと

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