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バカボン爺、マウナロア山の溶岩って、

この写真は去年2022年12月、マウナロアの山頂から溶岩が流れ出した時の写真です。
ハワイ島に居ると、時々溶岩が流れ出しているのを見ることが出来ます。
溶岩が流れ出すと、観光客より先に島の住人が見に行くので、交通が渋滞する。
島民にとっても溶岩が流れ出す光景は、何回見ても、すごーいのです。

ハワイ島に居ると、地球と宇宙の関係を漠然と考えるようになるのです。
だって、地球は宇宙の子供でしょう。
その地球の子供が地上の生命でしょう。
生命の起源の一端が、目の前で見れるのです。
だから、島民が、わんさか警察が出て交通整理が必要なほど駆けつけるのです。

宇宙は広大です。
全ての星を集めても、宇宙の広大な広さの5%にも満たない。
そう天文学者は計算していますが、どうやって計算するのでしょうね。
多分、天文学者は、多分頭は良いけど暇な連中だと思います。
ともかく、太陽の数億倍の重さ(質量)の星、すなわち超新星という星。
この超新星と太陽の大きさを比べると、太陽は、ケシ粒程度の大きさだそうです。
太陽は、地球の直径の109倍の長さで、体積は130万倍と何だか訳がわからない。
つまり、文字通り想像を絶する大きさ。
なのに、さらに、太陽より想像を絶する大きさの超新星が爆発すると、全ての元素が生まれるそうです。
えっ、元素って何だって。
元素って、文字通り、地球を作っている元で、
生命を作っている元で、
人間を作っている根源なんです。

人間の根源って何かって?
ミネラルのカルシウム、ナトリウム、鉄、亜鉛、銅、金など、
そのミネラルを元にタンパク質が作られて生命の形になる。
これらの源泉を作り出すのが超新星なんです。

火山から溶岩が噴き出るのは、遠い祖先の生命の元が誕生する光景に似ているのかな?
火山学者によると違うそうです。
なぜなら、溶岩の温度は千二百度程度にすぎない。
鉄が溶けている温度なんです。
超新星が爆発するときの温度は、1兆度以上だそうです。
何だか想像できないけど、鉄が溶ける温度の遥か向こうに、
超新星の爆発があり、それが、すべての物質の元祖なんです。
あの溶岩流の遥か向こうに、ご先祖さまがいることになります。
だから、何が何だか分からないけど、野次馬の島民は駆けつけるのです。

そのマウナロア山で、ある日、怪しい若者に出会いました。
君、こんな誰も来ない山奥で何をしているのと聞きました。
「溶岩の上に現れる植物を研究しています。」
溶岩の上って、千二百度で流れた溶岩の上には何もないでしょう?
「そうなんですが、何もない溶岩が、雨風にさらされて、
その数百年後に、やがて蘚苔という乾燥地でも育つ植物が現れるのですよ。
その蘚苔が酸を出して溶岩をちょっと溶かすと、次の植物が出てくるのです。
そうやって、ハワイの溶岩の上にオヒヤという木が育ち始めます。
オヒヤがたくさん育った後に、次の植物が出てくるのです。
そうすると、森ができて、
やがて、昆虫や鳥がやってくるのです。
つまり、ハワイの溶岩流は、地球の歴史を、ミニ歴史で教えてくれるのですよ。」
この青年は、心に宇宙の歴史を感じながら、貧乏学者なんだと分かりました。

ハワイ島は、溶岩だけでできている島です。
でも、よ〜く見ると深〜いのです。


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