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チューリップ賞分析&全頭診断

 こんばんは、ヒデです。隔週の更新のようになっていますが、今後もこのような不定期後進になること、お許しください。今週は三歳戦の今後を占うレースが目白押し。土曜に阪神競馬場で行われるのが3歳牝馬重賞・チューリップ賞です。早速見ていきましょう。

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1.傾向分析

・枠、脚質

Check:内枠が有利に
→内枠は好枠で、2勝2着2回。22年にはピンハイが13人気ながら2着になっています。昨年1着のモズメイメイを出した5枠、伏兵だったマルターズディオサが勝利した8枠なども好調の枠になっていて有利不利は少ない印象。ただ、6枠は馬券になっていません。

Check:今年は差し有利
→前目が圧倒的に有利で、前に行けば簡単には止まりません。ただ、それは近年頭数が揃わなかったことも影響しています。15頭以上のレースとなっている近2年は差しや追い込み馬の台頭も目立っており、頭数が揃っている今年の場合も差し決着となるとみたほうが良いでしょう。

・ローテー傾向

Check:同距離ローテーが中心か
→例年阪神JFで掲示板を確保した馬が有利になるレースも、今年は出走なし。この組が抜けるのであればOPや重賞組よりも同距離で実績を残した昇級組を狙っていきたいところです。
 昨年は同コースの1勝クラスを勝利したモズメイメイが勝利。これは経験がまだ重要であることを示しています。もう一つのポイントは中団よりも前で好走している事。中団より前から競馬をしてマイルで実績の残している馬は高評価すべきです。

Check:重賞よりエルフィンS
→阪神JFの掲示板馬を除くとオープンクラスから好走しているのはエルフィンS組のみ。G2やG3からのローテーでは好走に乏しいのです。昨年も同競走2着のコナコーストが2着。過去には凡走したエリザベスタワーも勝利(同着)していることからも馬券には入れておきたいローテーです。

・血統傾向

Check:なおも影響力のあるディープインパクト系
→ディープインパクトの後継種牡馬となると凡走を続けるパターンも多いですが、このレースでは例外。昨年はリアルインパクト産駒のモズメイメイが勝利、一昨年もミッキーアイル産駒のピンハイが2着と影響力を見せ続けています。そのほかキズナ産駒のマルターズディオサが勝利していたり存在感はピカイチ。狙わずにはいられない血統です。

Check:人気の欧州系
→直線は長く、途中に坂がある阪神競馬場外回り。日本競馬の芝にマッチしているタイプであれば欧州系が強さをみせることもしばしば。22年1着のナミュールや21年1着のエリザベスタワーはともに欧州Danzig系、そのほか昨年はロベルト系のペリファーニアが3着に入っていますが、これらのほとんどは人気している馬でした。日本との適性が合うと人気になってしまうデメリットがありますが、信頼度も高いということになりますので、狙ってみても損はない印象。

2.全頭診断

評価はSABCDの5段階。
Sは該当馬、勝利級の馬
Aは該当馬、連対級の馬
Bは馬券になる確率がある馬
Cは展開次第で馬券になる可能性のある馬
Dは今回厳しい馬

1.ブルーアイドガール

評価:B
 キタサンブラック産駒でHaloの4×4を持っています。これはイクイノックスと同様。母米国ダート8.5FのG2勝ち。
 新馬戦は2人気ながら1着と人気に応えましたが、前走エルフィンSは0.6秒差の9着と凡走。今回は人気しないでしょう。
 前走はタフな馬場で非力な牝馬にはつらかった印象。馬体重が軽いことから、天気が良ければ反撃の可能性も高そうです。特に牝馬のほうが瞬発力に富んでいるのがサラブレッドの特徴で、この馬も新馬戦は上り最速。今回は巻き返す見込みありで、要マーク。 

2.ラーンザロープス

評価:C
 夏の北海道は②①で勝ち上がったものの、その後は馬券にあと一歩足りない印象です。サフラン賞は上り1位で5着、前走シンザン記念は4着で脚質の変化があったにしては好走していません。
 母はアルゼンチンのG1、1000ギニーを勝利したものの、アルゼンチン牝系は近年のトレンドからはズレているのがネック。さらにストームキャットの3×3も厳しいイメージ。瞬発力で好走できるか、先行するか、脚質が安定していないのも?
 今年はキズナのあたり年だけに馬券に入れておきたいところですが、相手程度が精いっぱいでしょうか。

3.エポックヴィーナス

評価:A
 12月にデビューと遅咲きながら1月までの1か月半で3走し未勝利戦突破。昇級戦となります。
 ヴィクトワールピサ産駒は牝馬の活躍が多い印象で、3歳世代で活躍した馬の中にはフェアリーS2着だったスカーレットカラー(後に府中牝馬Sを制覇)や、チューリップ賞2着のジュエラー(後に桜花賞制覇)などがいる父。さらに母ベストオブミーはフィリーズレビュー2着と父も母も早期の活躍が目立っています。
 ヴィクトワールピサ産駒は内枠や外枠など極端な枠で好走しやすい印象もあり、2枠に入った今回は正直絶好のねらい目。前走のような差し脚質ならば好走の可能性は十分。

4.ワイドラトゥール

評価:D
 新潟の新馬戦で勝った後はファンタジーS10着と奮わず。その後今年緒戦の紅梅Sで勝利して人気しそうな形に。
 それでも前述のとおり、紅梅Sからのローテーでは馬券になりにくく、マッチしていないのは明らか。1400mが向くタイプならばなおさらこのレースにマッチしない可能性があります。
 1400mがベスト距離なイメージもありますから、今回は人気的にも狙えない妙味の薄いタイプ。評価は下げたいですね。

5.ミラビリスマジック

評価:A
 堂々の主役級。中山の新馬戦から菜の花賞を連勝。前走は勝負強いロンドンアームズを競り落としての勝利となりました。現時点で別路線組からの有力馬と鳴りそうです。
 それもそのはず、この馬は超良血。半姉のマジックキャッスルは秋華賞2着など早い時期から活躍、半兄のソーヴァリアントはチャレンジC連覇、1世代上の姉はソーダズリングも京都牝馬S制覇と好走が多い特徴があります。
 さらにキズナ産駒に母父シンボリクリスエスで相性抜群。ソングラインと同じような血統構成となっています。早くから動けますし、確実に上りを出せていますし、今回いきなりの重賞で初勝利もあり得そうです。

6.スウィープフィート

評価:A
 差し脚が堅実なスワーヴリチャード産駒。白菊賞は上り最速で2着、年明けのエルフィンSでも2着と安定しています。前走は先行にモデルチェンジして2着というのは評価されるべきで、新たな幅ができたのはこれから先大きく影響していくと思います。
 スワーヴリチャード産駒からみれば内枠というよりも外目の枠で好走するタイプが多かったので、心配になりますがこれも3走前の走りを見れば心配無用かもしれません。
 権利はどうしても欲しいという陣営の考えを見ても無視することのできない有力馬の一頭でしょう。

7.フルレゾン

評価:C
 デビュー戦は3着、2走目の未勝利戦で勝利。しかしそれ以降はデイリー杯2歳Sは10着、前走白梅賞は除外とチャンスに恵まれず。ここでどうしても権利の欲しい馬の一頭。
 オルフェーヴル産駒で近年はあまり活躍馬に恵まれていない印象ですが、同じミスプロ系の母父を持つ馬にラッキーライラックがいるなど活躍馬が多い印象。もちろんそれだけで評価をできるわけではありませんが、血統的には魅力がありそう。
 妙味という面ではありそうです。

8.セキトバイースト

評価:C
 できればもう少し内枠が欲しかったという思いがあるであろう一頭です。前走紅梅Sは差しに回って2着。レベルは高いところにありそうです。
 今回は延長で先行できると思いますが、同型馬に競りかけられた時に対応できるかがポイント。
 完成の早いデクラレーションオブウォー産駒ですから、その面は心配ないかもしれません。それでも展開次第としたのは1400mベストだから。昨年ファルコンSで勝利したタマモブラックタイも同じデクラレーションオブウォー産駒。ここはどうでしょうかと疑問が残るためこの評価です。

9.スティールブルー

評価:C
 新潟でデビューV後、アルテミスS3着、フェアリーS4着とオープンでも確実に善戦中。前走のフェアリーSは内目の枠でチグハグな競馬となったことを踏まえると、今回は外枠が欲しかったところ。ルーラーシップ産駒らしいところはここに出ています。
 今回は近枠に先行馬が多いこと、先行意識の高い川田騎手に乗り替わることを考えれば再び走る気がなくなる可能性があります。実績馬であっても手放しでの評価は?相手以下の評価でどうでしょうか。

10.ガルサブランカ

評価:A
 あのイクイノックスの半妹。新潟でデビューV後JCデーのベゴニア賞で2着。勝ったオーサムストロークとは1/2差、ほとんど騎手の差と言って良いでしょう。その後勝ち馬が朝日杯14着であるところからもそれは察せます。
 この馬はキズナ産駒の牝馬らしく勝負根性と瞬発力を両立させた馬。それがうまく作用しているのがよくわかります。
 血統的にも申し分ないですし、今回のチューリップ賞はディープの後継種牡馬に有利なレースになりやすいことを踏まえるとかなりチャンスがある一頭と言えるのではないでしょうか。
 陣営もその期待をしているらしく、ルメール騎手を確保。チャンスは十分でしょう。

11.ハワイアンティアレ

評価:D
 ここまでキャリア2戦ともに上がり最速。ただ、前走勝利した時の上がりは35.0秒。開催後半の馬場が悪化したコースで先行して伸びたもの。どちらかといえばダートの勝ち方で、綺麗な芝ではスピード不足な感が否めません。
 ロードカナロア産駒は母父の距離適性を引き継ぐことが多く、母父マンハッタンカフェでは短距離馬を多く出しています。母モアニケアラも現役時代はダートOPまで短距離で出世。それ従えばこの馬も短距離馬である可能性が高いのです。
 素質の高さで未勝利を突破しましたが、ここは家賃が高い印象。見送りが妥当でしょうか。

12.ショウナンマヌエラ

評価:C
 デビュー戦を逃げ切るとそのまま逃げが板について新潟2歳Sで2歳女王アスコリピチェーノの2着。しかし、前走アルテミスSでは5着と凡走。
 前走と前々走はペースもそこまで上がっていないにも関わらず、前走粘りきれなかったのはコースの形状に問題があったと見るのが良さそう。つまり、東京にはあった坂がこの馬を止めたのではないかという仮定です。そう考えると阪神の急坂はもっと対応できない可能性があります。
 ジャスタウェイ産駒で坂は大丈夫だと思いますから、内枠も厳しかった可能性もあり、まだわからないところだらけ。唯一評価を上げるとするならば外枠に戻ったところでしょうか。

13.エラトー

評価:B
 夏にデビューしたものの、勝ち味に遅く初勝利は年明けの京都。④③②①と着順を上げての勝利でした。従って重賞初挑戦となります。
 英2000ギニーを勝利したSaxon warriorはディープインパクト産駒で、この馬は孫産駒ということになります。同産駒は2勝目の遠い印象ですが、この馬が突破口を見つけられるのでしょうか。
 大型の牝馬ですし、ムルザバエフ騎手とも合いそうな予感がしています。これならばチャンスはあると見て高評価。馬券に入れてみたい一頭です。

14.ラヴァンダ

評価:B
 安定感抜群のシルバーステート産駒。ここまでのキャリアでは③①③③と馬券外なし。
 母父のベーカバド産駒がうまく作用しているのか、外枠に入った時の安定感も凄まじいものがあります。脚質に幅があるのも好感が持てます。
 なにもり父シルバーステートということでディープの孫産駒もクリア。かなりくる可能性が高そうです。それでもこの評価にしたのはウォーターナビレラの件があるから。追って案外という可能性も考えられ、軸には向かない印象です。

15.イツモニコニコ

評価:D
 強調材料に乏しい一頭。外枠というのもマイナスに働きそうですし、なによりビッグアーサー産駒は延長を得意としていません。
 内枠や短縮の得意な馬は勝負根性に優れているタイプが多いため、闘争心を高めなければなりません。それが外枠ではうまくできない可能性があります。
 そもそも前走の1勝クラスは内枠で敗れているだけに、レベル的にも疑問符が残っている段階。血統などからも強調できず、チャンス薄と見るのが妥当となりそうです。

16.タガノエルピーダ

評価:A
 今回唯一の前走G1掲示板内馬。勝ち切るとは言えませんが、高確率で馬券になると評価して良いでしょう。前走朝日杯FSはシュトラウスが暴走する中、2番手追走のセットアップもついていく格好に。さらに前がゴチャついたレースでした。その中で唯一粘り通したこの馬は相当なポテンシャルを秘めています。
 今回も血統的な後押しもありますから、引き続き期待していい馬。順当に行けば枠の助けもあって勝ちとなりそうです。

3.見解、買い目

今回はオーシャンSの見解買い目もついています。
合わせてお楽しみください!

阪神11R チューリップ賞 

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