見出し画像

MSCベリッシマで過ごしたGW

2024年のGW、夫婦でMSCベリッシマの7泊8日クルーズ旅行に出かけた。見出しの画像はその道中に撮った桜島。

MSCベリッシマは、客室2,000室以上、乗客人数も5,000人を超える日本発着のクルーズ船としては最大級である。あまりの大きさに横浜ベイブリッジを通ることができないため、やや遠い大黒埠頭ターミナルからの乗船となる。
今回自分が乗ったのは2024年4月29日〜5月6日の横浜発着クルーズ、つまりGWは丸々ベリッシマと共にした。もし、ベリッシマに今後乗る人がいたら何か参考になればと思うのと、あぁ素敵な時間だったなという自分の回想のためにこの記事を書いている。

横浜大さん橋ターミナルからみたベリッシマ

今回のクルーズ概要

4/29の夜頃に横浜を出航し、神戸、高知、韓国の済州島、鹿児島、そして最後に横浜に帰ってくる航路だった。ただ、途中トラブルがあり高知はスキップされ、寄港地としては3箇所になった。
行ったことのない土地が多かったので楽しみなのはもちろんのこと、ボーッとしてても様々な地に辿りつけるのはクルーズ船の良いところである。旅慣れていない自分にとってこれはかなり重要で、なんなら寄港地に着いても下船せずに船内を楽しめそうだなとも思っていた。
また、今回は新婚旅行も兼ねていたのでデラックススイートの部屋に泊まった。こちらは部屋にバルコニーが付いているのはもちろんのこと、MSCヨットクラブというクルーズをより快適にしてくれるプランが付いてくるのが魅力である。このヨットクラブというのは専用のエリアや、レストランなどがあり、5,000人を超える乗客がいる船における混雑系の悩みをすべて解消してくれる。また、エレベーターや、各寄港地での乗下船などにもプライオリティがあり、まあとにかくストレスフリーなのであった。このヨットクラブの諸々の特典についても後述したい。

ある日唐突にシャンパンを渡される。おそらくヨットクラブの特典である。

1日目 乗船日

荷物の詳細は後述するが、今回の旅ではSGムービングサービスという佐川の荷物宅配サービスを利用した。これは当日に大きめの荷物を運ばずに、前日に荷物を送っておいて、乗船日に部屋の前に届けてくれるというサービスで、クルーズの案内(しおり?)にこのサービスの紹介があった。90Lサイズのスーツケースを2台持って電車に乗るのはきついと思い、このサービスを利用した。
そんな訳で荷物は少なかったのだが、当日何かあったら困るなということで前日は桜木町のホテルに泊まっていた。これまたヨットクラブの特典で、指定の時間よりも前に乗船可能というものがあったので、お昼過ぎにはベリッシマに乗船できた。

乗船後トップセイルラウンジに案内してもらい、ウェルカムドリンクをいただいた。

お昼ご飯はプールデッキに行った。プールデッキにはビュッフェと、バーがあり、また船の最上階かつ、前方という最高のエリアである。ちなみに日本語が通じるスタッフは少なく、特にヨットクラブ特典でもある専任バトラーも完全に英語でのコミュニケーションとなっていた。とはいえ話す機会はバーや、レストランでの注文がほとんどなので、英語が話せなくてもそこまで苦労はしなかっただろうなという印象である。
お昼ご飯を食べた後は船内を散歩した。6, 7階のプロムナードには天井を覆うモニターがあり、時間や、イベントによって様々なモチーフが映し出されていた。また、この6階にはスワロフスキーや、MSCのグッズが売っているショップなどがあったが、これらのお店は出航後に開く形となる。おそらく税とかの問題で、カジノも同様に出港してからのオープンとなる。

プロムナード。乗船直後はこちらの春らしいイメージ。

しばらく散歩をして部屋に戻ると避難訓練があった。これは参加必須で、参加していない場合は夜に行われるものか、翌日の朝に行われるものに参加しなくてはならない。当然エレベーターは使えないのでなかなかの運動にはなった。また、その後には15階のアトモスフィアプールにてウェルカムパーティが始まり、クルーの紹介や、ダンスのほかに、↓の画像のようなちょっとしたアクティビティなどが行われていた。他のイベント(ホワイトナイトや、イタリアンナイト)もこのアトモスフィアプールで行われていたが、毎回このプールや、上にあるデッキが人で溢れていた。特にホワイトナイトは圧巻であった。

ウェルカムパーティ。この電車ごっこみたいなのは他のイベントでもちらほら。

夕ご飯はトップセイルラウンジの上にあるレストランでいただいた。初日だけはこのレストランも若干混んでいて、10分ほどラウンジで待つこととなった。初日以外は乗客も分散していたのか、待つこともなく入ることができたので、ほとんどの食事はここでいただくことになった。ちなみにこのラウンジでは16〜17時にアフタヌーンティーをいただくことができ、まあ常にお腹はいっぱいだったなぁ…。

トップセイルラウンジ。階段の上にはレストラン。

2日目 神戸

朝起きると船酔いを感じた。大きな船だからそこまで揺れないと思っていたが、出航するとさすがに揺れを感じた。アネロンを飲むとなんとかなったので、用意しておいて本当に良かった。
ところでベリッシマにはコインランドリーのようなものがない。クリーニングサービスがあるのだが、かなり料金が高い。他の人のブログを参考にマグネットと突っ張り棒、ハンガー、洗濯道具一式を持参していた。部屋の中は空調が効いていて乾燥していたためTシャツや、下着類は夜に干したら朝には乾いていた。ハンガーは部屋にも10個くらいはあったが、こちらはエレガントナイト用のスーツや、ドレスなどを吊るすのに使っていたので、ある程度ハンガーを持っていけたのは良かった。

天井や、一部壁にマグネットが付くので、突っ張り棒を↑の形で運用した。

酔いもやや落ち着いてきた頃、アトモスフィアプールへ朝のストレッチに向かった。天気がややくもり気味であったためか、室内のプールの方が人は多い様子だった。
また、この日の午前中は最初のビンゴイベントがあり、初めてロンドンシアターに入った。ビンゴイベントは3回行われて、初日はそこまで人数がいなかったが、最後のカルーセルラウンジで行われたビンゴは全席埋まるほどであった。ただ残念ながらビンゴ運はなく、3回参加してすべて惜しくもない結果となってしまった。

ビンゴ大会初日

15時頃に神戸に着いた。23時までに戻ればOKとのことだったので、それなりに時間はあったと思う。各寄港地でオプショナルツアーがあり、船に乗る前にも予約ができるが、人数が埋まっていなければ船に乗ってからも予約をすることができるようだった(事前に記載のなかったツアーも追加されていた気がする)。
私はオプショナルツアーには申し込んでいなかったが、北の異人館に行きたいと思っていたので、下船の準備をしていた。ちなみに下船に必要なパスポートのコピーは前日の夜のクリーニング時に部屋に置いていただいていたので、特別何か必要な書類などはなかった。ヨットクラブの場合は、ツアーに申し込んでいなくてもトップセイルラウンジに集まれば、優先的に下船させてもらうことができた。ただ、ヨットクラブ専用のレーンなどがあるわけではなく、ヨットクラブのクルーが「VIP!VIP!」と言いながら人に道をあけてもらう形だったため、かなり気まずい時間ではあった…。

神戸入港時
北の異人館受付

せっかく神戸にきたのだし、何か神戸で夕ご飯を…!と思っていたのだが、前日にヨットクラブのレストランを体験してしまうと、今日もあのレストランがいいなという気持ちが強くなり、18時頃に船内に戻ることにした。
結果ほとんどすべての夕ご飯をこのレストランで過ごすことになった。どの日も19時台は若干人が多くなってくるが、満席になることはなかった。聞くところによるとエレガントナイト時のライトハウスレストランはかなり混雑していた様子のため、このあたりもヨットクラブの恩恵を大いに感じる。
ベリッシマでは各日ごとにドレスコードが設定されており、初日と2日目はカジュアルデーだった。もちろんドレスコードは絶対に守らなければならないという訳ではないが、イタリアンナイトや、ホワイトナイト、エレガントナイトあたりは用意しておくのがクルーズを最大限楽しむ上でのポイントだったと思う。

3日目 まだ神戸

3日目の朝、まだ神戸にいた。
これは前日の夜にトラブルがあったためだ。なんと乗船していた人が海に落ちたのである。船が停泊していたタイミングであったので、すぐに救助されたのだが、警察も動いたりしていて船が出航できなかった様子である。
そのため、3日目に寄港する予定だった高知は抜港となり、この日のお昼頃まで神戸に停泊することになった。もちろん神戸で再度下船はできなかった。
この抜港があったため全員に$30のクレジットが付与され、オプショナルツアーを申し込んでいた人はキャンセル+返金となった様子。ただ、個別にチャーターや、お店など予約していた人はおそらくキャンセル料を払わねばならない事態となったはずなので、$30むむむという人もいたのではないだろうか。
そんな訳で午前中はアウレアスパに行った。アウレアスパのサウナやジャグジーはヨットクラブであれば無料で利用が可能である(マッサージ類はもちろん別途お金がかかる)。アウレアスパは男女兼用の施設のため水着が必要なのだが、タオルなどはスパ内に大量にある。更衣室もあるが、更衣室の鍵が壊れているためラッシュガードなどを着て、水着で訪れるのが楽で良さそう。

この日はルームサービスでチーズの盛り合わせを頼んだ。ピザなども頼むことができる。

カジュアルデーが続いていたが、この3日目は60〜80年代の花柄を取り入れたファッションをテーマにということだった。事前に花柄系の日はあるよねと妻と話しており、用意した甲斐があったということだ。

イベント時のプロムナード

4日目 一日航海日

3日目から引き続き航海していて、済州島に向かっていた。
これまでは外を見ると様々な島が見えていたものだが、この日は島もあまり見えずただ一面海が見えるのみだったと思う。また、これまではギリギリpovoの回線が使えていたのだが、この日はほぼ使えず船内wi-fiを使っていた。ヨットクラブでは2端末分の船内wi-fiを使うことができたが、部屋の中では途切れ途切れになることが多かった。時間帯によるのかもと思うが、トップセイルラウンジではあまり途切れなかったので、場所による影響も多少はあったと思う。

売り切れるかもと心配だったテディベアも最終日まで十分な量があった。

この日はエレガントナイトで、夕食の時間あたりになると船内はフォーマルな格好の人が多くなってきた。前日よりもさすがにドレスコードに則っている人が多かった印象だ。ちなみにヨットクラブのレストランは前日とかわらない混雑具合で、席は空いているところもあるし注文したものがくるのも早かった。

メインのロブスター。でかい…!
自分はロッシーニを注文。フォアグラがかなり小さめ。
この日もプロムナードはイベントが行われていた。7階にも人がたくさん!

5日目 済州島

済州島はオプショナルツアーを申し込んでいた。
バスに乗って西帰浦の正房瀑布、大浦柱状節理帯、薬泉寺の3箇所を巡るツアーである。朝7:00にラウンジ集合のため朝食を急いで済ませ、向かうと意外と人は少なかった。おそらく他の人はツアーではなく、自由に済州島を回っていたのだと思う。ツアーでなくても有料のシャトルバスはあり、またチャーターのタクシーもかなりの台数が港に来ていた。

済州島のターミナル。他の人の動画でもみていたがかなりの長さである。
正房瀑布
島の真ん中にある漢拏山はどこからでも眺めることができた。
薬泉寺。昔は日本人観光客向けのお店も多かったとか。

お昼頃には港に戻ってきてツアーは終了したが、そこからシャトルバスで市街に出る人が多かった。帰りのシャトルバスはかなり混んでいたそう。
お昼ご飯はないツアーだったので船に戻ってピザをデリバリーしてもらった。この日はみんなまだ下船していたので、プールも広々使えたうえに天気も良かった。乗船日から神戸あたりは曇りが続いていたので、ようやく晴れ晴れとした天気の中プールを楽しむことができたのだ。
そして、この日はホワイトナイト。↓の画像の通りみんな白い服で揃えてきて、イベントはアトモスフィアプールで行われた。このホワイトナイトはダンスがメインのイベントで、各国の有名な曲や、ベリッシマといえばの曲で大いに盛り上がっていた。↓の写真の奥の方の階段にまで人がいて、どのイベントよりも盛り上がっていたように思える。そしてホワイトナイト参加するのであれば、上のフロアよりも下のフロアが絶対おすすめ!

ホワイトナイト
この日は上のフロアから写真を撮っていたが、下のフロアで一緒に混ざっておけば良かったなぁ

6日目 鹿児島

朝早く鹿児島に着いた。鹿児島ではオプショナルツアーの申し込みはせず、自由に回ろうと思っていた。事前情報ではマリンポートのあたりはけっこう混雑するとのことだったので、シャトルバスを利用しようかどうか悩ましかったが、近くの駅まで歩くのもなかなか遠いと判断しシャトルバスを使った。シャトルバスは桜島フェリーターミナル近くまで運んでくれ、少し歩いて天文館に向かうことにした。

済州島以降は晴れが続いた!

天文館ではまず揚立屋に向かった。さつまあげをその場で食べられるので、自分は紫蘇揚げをいただいた。また、しろくまも絶対食べたいと思っていたので天文館むじゃきに向かい、外で食べられるハンディをいただいた。ちょうどお昼頃だったのでラーメンもと思い、鹿児島ラーメン豚とろへ。何組か並んでいたが、それほど待たずに店内に入れたので、色々タイミングが良い日であった。
お昼ご飯も食べ終わり、桜島フェリーへと向かった。若干暑いくらいの気温だったのでフェリーは風が気持ちよく、またフェリーの本数も多かったのでストレスなく桜島に着くことができた。ただ、桜島の観光バスはかなりの行列でフェリーの数に対してかなり少ないのかもと思う。歩いていける距離のさくらじま旬菜館や、なぎさ公園などを周り早めに帰路についた。

次は店内でも食べてみたい!

さて、この日はイタリアンナイト。白、赤、緑のどれかを取り入れたファッションで、とのこと。また、イベントは前日のホワイトナイトと同じアトモスフィアプールで行われた。前日がダンスメインのイベントであったが、イタリアンナイトは2チームに別れて競い合うという前日とは様子が違うものだった。といっても歌って踊るのは同じで、この日も大いに盛り上がっていた。ホワイトナイトの統一感も素敵だったが、イタリアンナイトは赤や、緑など参加者のファッションを見るのも楽しかった。

前日のホワイトナイト同様、ダンスの盛り上がりがすごい。

7日目 一日航海日

ここからかなり現実に引き戻される感が強くなる。特に荷物関連では、この日の23:00までに荷物をまとめておかなければならない。最も手持ちで降りる場合はまとめなくても良いのだが、さすがにスーツケースを持ちながらの下船は厳しいのでまとめておいた方がよいだろう。
午前中に各旅行代理店から下船についての説明があり、6階ロンドンシアターにて説明会が行われた。なお、説明会の後半は次回のクルーズの予約ができるということもあって、リピーターはここで注文するようだった。
そしてこの日は最後のビンゴ大会があり、賞金も通常は$500だったのが$700となっていた。ビンゴが同時に起きると賞金が分散されるのだが、この最終日はかなり早い段階でビンゴを揃えた人がいて$700を独り占めしていた(ただ、それでも40手以内に揃えるスーパービンゴにはならなかった)。ちなみにビンゴでは、縦横どちらかを一番早く揃えてもらえるライン賞というものがあった。もちろん達成した人が現れたらライン賞は終了なのだが、どの回でも必ず次の手番で終わったはずのライン賞を達成し「ライン!」と言って恥をかく人がいた。

またこの日はトップセイルラウンジでちょっとしたパーティーが開かれていた。
最後のイベントは宇宙モチーフ。プロムナードが人で埋め尽くされる。

8日目 下船日

旅の終わり。
朝は通常よりも早い時間帯からレストランが開いており、8時にラウンジ集合となっていたがゆっくり朝ごはんをレストランで食べることができた。ラウンジに集合すると、下船の順番について説明が行われる。新幹線などでどうしても早く降りたいという人から降りてください、というアナウンスがされてゾロゾロと人が降りていく。
自分は特に急ぎでもなかったのでゆったりしていたが、すぐに降りることができ、8時半にはバスに乗って山下公園に向かっていた。朝早かったこともあるが、なんとも一瞬で旅が終わったようで下船後しばらく船の揺れを感じていた。

諸々費用のお話

どのくらいお金がかかったのか、記事を見ている人の参考になればと思いまとめる。

  • そもそもの旅行代金(ヨットクラブデラックススイート):¥598,000

  • 港湾勢(事前計算):¥44,370

  • オプショナルツアー(済州島):¥11,169

  • 海外旅行保険:¥3,830
    病気になった時用の保険。船の上だとヘリを呼ばれることもあるらしいので必須とのこと。

  • キャンセル保険:¥10,500
    病気などで行けなくなった時用の保険。旅行代金と、港湾勢を足した642,370円に対して70%返ってくるとのこと。
    ※ここまでが乗船前にかかった費用

  • Tourist Tax:$5.84

  • Hotel Service Charge:$112.00
    いわゆるチップのこと。これ何の費用ですか?の問い合わせが多いらしい。

↑は一人分の料金で、今回は妻と二人でいったので×2の金額がかかったことになる。ちなみに高知が抜港となったことで一人$30もらえた。

持って行ったものリスト

  • パスポートのコピー
    使わなかったというか、バトラーが用意してくれた

  • 充電器
    日本の規格のものでOK。ただし、一つしか穴がないのでご注意を。
    また、ベッド近くにUSB Type-Aの差し込み口があり、そこでスマホなどは充電できた。

  • エレガントナイト用のフォーマルな服
    2日あるパターンもある様子なので、妻は2種類のエレガントナイト用の服を持って行っていた。

  • イタリアンナイト用の緑系の服
    少なかったが赤系の服を着ていた人が素敵だったので、赤いのも持って行っても良かったかも。

  • ホワイトナイト用の白い服

  • 花柄の服

  • 水着(+ラッシュガード)

  • サンダル

  • 頭痛薬

  • 酔い止め
    今回の旅のMVP。アネロンを持って行った。

  • マグネットフック

  • 洗濯物干し

  • ハンガー

  • 洗濯バケツ

  • 部屋干し用洗剤

  • 吸水タオル

  • ティッシュ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?