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国内ITスタートアップに上場ゴールはなかったか?

こちらの日経新聞の記事に触発されて、気になって国内の有名IT企業の上場後のパフォーマンスについて集計をしてみました。

「上場で成長」今は昔 未公開株にマネー、揺らぐ市場機能


■ 集計方法

- 国内上場のITスタートアップをピックアップ
- 上場時と現在に対する時価総額推移を計算。また、年数経過の観点から、上場後の年数に対するCAGR(年平均成長率)でも算出
- Yahooファイナンスなどから手作業にてデータを転記しているため、転記ミスや上場日数日後の時価総額を参照している場合などは優しくスルーしてください

■ 結果

まとめ

■ 考察


- CA、カカクコムなどが上場から15年以上に渡り、高いCAGRで時価総額を伸ばせたことは驚異的であり、まだIT黎明期にはバリュエーションが低くつけられていたことが伺える。( ITについて一般的な認知がない中でリスクをとった投資家はめちゃくちゃリターンを得ている)

- 直近のDQウォークでかなり持ち直している部分があるが、その点を差し引くとコロプラ、Klab、グリーなどは継続的にビジネスを伸ばす性質というよりは、油田採掘のように、一発の引きの大きさが瞬間的に時価総額を大きくすることが伺える

- リクルート(IT企業ではないと思うけど)は、企業体の大きさに対し、これだけの時価総額成長をしているのは凄い。M&A戦略なども上手くいってるというのが一般評でもある
- 比較的IT界隈で注目されることが少ないが、ラクスは堅実なSaaSビジネスとして、業績・時価総額をあげている

■ まとめ


- そもそも日経新聞にあるようなユニコーンに対する過剰流動性みたいな事象は日本で起こっておらず、今までも代表的なIT企業は軒並み公開価格ベースの時価総額を下回るケースはありません。

- CVCの乱立や、有力スタートアップの少なさなどから今後はどうなるかは分かりません。ただ、日本においては、過剰な期待が集まる企業そのものが少ないという課題に直面しているのかも知れません。


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