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黄砂の季節

福岡市には昨日から今朝にかけて、黄砂の予報が出ていました。私は屋内の駐車場に駐車しているので、特にこれといった被害はありませんでしたが、その昔、屋外に駐車していた時にはフロントガラスが黄砂まみれになったことがありました。

黄砂は、ゴビ砂漠やタクラマカン砂漠などの黄土地帯から、強風により吹き上げられた砂塵さじんのことです。日本では、黄砂は春に観測されることが多く、空が黄褐色に煙ることがあります。昔の人は、風流にも”春霞はるがすみ”と表現しています。

当時の人達は、この黄砂が遠い異国の砂漠から運ばれていたことなど、想像もつかなかったでしょう。いまでは、人工衛星の画像などから黄砂の予測も出来ます。黄砂の比較的大きな粒子は速やかに落下しますが、粒径が小さな粒子は上空の風によって遠くまで運ばれます。このような小さな黄砂は、太平洋を横断して北米やグリーンランドまで到達したことが報告されています。

春霞たなびく山の桜花うつろはむとや色かはりゆく(古今和歌集・読人不明)

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