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標準偏差と標準誤差

現在、MT法の時系列データ処理プログラムを開発中で、時系列データから見掛比抵抗や位相を計算できるプログラムがほぼ出来ました。ただし、見掛比抵抗や位相の”確からしさ”を評価するための指標が無かったので、プログラムに含めることにしました。最も基本的な統計量は、分散やその平方根である標準偏差です。

標準偏差とは、英語ではstandard deviationと表される統計学の指標の一つで、平均からのズレを表す数値のことです。この標準偏差を求めることで、平均に対する数値の散らばり具合(バラツキ)を知ることができます。標準偏差は、単語の頭文字をとってSDと表記されることもあります。

データが平均値からどれぐらい散らばっているかを示す指標である標準偏差は、受験生なら気になる”偏差値”にも使われています。中学や高校の模擬試験の出来を判断する指標の偏差値は、標準偏差を用いて、下記の式で算出されます。

  偏差値=50+10✖(得点ー平均点)÷標準偏差

上式からわかるように、偏差値とは、データ(得点)を一律に標準偏差10、平均50に変換したときの値のことです。つまり、模試の得点が平均点と同じ時には、偏差値はちょうど50になります。これより低いと平均点以下であることがわかります。

標準偏差に似た言葉に、標準誤差(standard error; SE)というのがあります。標準誤差は、母集団からある数の標本を選ぶとき、選ぶ組み合わせに依って統計量がどの程度ばらつくかを、全ての組み合わせについての標準偏差で表したものです。

標準誤差の計算式は以下の通りで、標準誤差は標準偏差から計算できます。この式からわかるように、サンプルサイズが小さいと標準誤差は大きくなり、逆にサンプルサイズが大きいと標準誤差は小さくなります。

標準誤差の式

MT法の見掛比抵抗や位相データをエラーバー表示↓↓するためには、標準誤差が必要です。プログラムには、平均値や分散を逐次計算できるWelfordのオンラインアルゴリズムを使う予定です。来週中には完成させたいけど・・・。

エラーバー表示の例

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