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硫黄山がいっぱい

火山の中には、硫黄が含まれる蒸気を噴出しているものがあり、その硫黄が地表に析出する場合があります。この時の硫黄は非晶質で、黄色い色をしています。この硫黄が山の名前の由来となる”硫黄山”が日本各地にたくさんあります。呼び方は、”いおうざん”または”いおうやま”の二つがあります。以下は、Wikipediaの載っていた10の硫黄山です。これ以外にも、まだあるかもしれません。

硫黄山 (弟子屈町): 北海道川上郡弟子屈町にある山、アトサヌプリの別名。
硫黄山 (倶知安町): 北海道虻田郡倶知安町にある山、イワオヌプリの別名。
知床硫黄山: 北海道羅臼町、斜里町にある山、イワゥヌプリの別名。
硫黄山 (函館市): 北海道函館市にある標高 410 m の山。
硫黄山 (東京都): 東京都八丈支庁の鳥島にある標高 394 m の山。
硫黄山 (岡山県): 岡山県岡山市東区にある標高 111 m の山。
硫黄山 (広島県): 広島県東広島市にある標高 779 m の山。
硫黄山 (由布市): 大分県由布市にある伽藍岳がらんだけの別名。
硫黄山 (九重町): 大分県玖珠郡九重町にある星生山ほっしょうざんの山腹にある峰。1995年に噴火した。
硫黄山 (宮崎県): 宮崎県えびの市の霧島山系にある標高 1,317 m の活火山。

私が住んでいる九州にも、3つの硫黄山があります。九重町の硫黄山は”馴染みの硫黄山”で、八丁原地熱発電所の見学時やフィールド調査の時に何度も見ています。先週まで調査で滞在していたえびのの硫黄山では、調査の最中に以下のような警報が出ました。この警報のため、一部の道路が通行止めとなり、”あわや調査が中断?”という事態になりましたが、調査する場所が硫黄山から離れていたこともあり、最後まで調査を続けることができました。

令和5年8月28日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台発表

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 8月21日から28日15時までの硫黄山の活動状況をお知らせします。硫黄山では火山活動が高まった状態と考えられます。硫黄山火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。


火山活動の状況
 GNSS連続観測では、硫黄山近傍の基線において、2023年5月頃から硫黄山の山体浅部における膨張を示すと考えられるわずかな伸びがみられています。
 
 硫黄山の南側の噴気地帯では、噴気が最高で300mまで上がるなど、活発な噴気活動が続いています。硫黄山の西側500m付近では、高さ5mの弱い噴気を観測しました。
 
 硫黄山付近の浅いところを震源とする火山性地震は少ない状態で経過しています。火山性微動は観測されていません。
 
 火山活動が高まった状態と考えられることから、硫黄山火口から概ね1kmの範囲に影響を及ぼす程度の噴火が発生する可能性があります。

気象庁のHPからの抜粋

もう少し先になりますが、次の調査地は由布市の周辺になります。実はここにも硫黄山があります。

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