私が訴訟沙汰になりかけたときに助けてくれたとあるトレーダーの話
始めに断っておきますが、この話には訴訟されかかったエピソードが出てきますが、本筋はそこではありません。
もうすでに過去の話であり、蒸し返して相手方を貶めようという意図は一切ありません。
このnoteを根拠に、相手方をけなしたり誹謗するのは絶対におやめください。
忘れもしない2018年8月23日夜。
「HODL!」を合言葉に、現物だけで誰もが億り人の夢を見られた2017年が過ぎ去り、退場者が出始めた2018年、夏。
バブル崩壊を機にロングだけで勝てなくなった現物養分達が向かったのはBTCFXだったが、覚えたてのなまくらショートでは、百戦錬磨のFX戦士や大口の死神の鎌に刃向かえるわけもなく、イナゴが鳴るたびに養分たちの断末魔が響き、ひとり、またひとりと退場していった、そんな夏。
そんな養分の生き残り達に蜘蛛の糸を垂らしたのが、その後大ブームとなるBTCトレードサロンであった。
私は、とあるサロンに参加してトレードの検証を1ヶ月行い、それをnoteにまとめて発表した。
なにも、サロンを貶めようという意図があったわけではない。
養分たちの「本当に勝てるのか」というシンプルな疑問に答えるための検証と、エントリーの指示が出るスタイルのそのサロンにおいて、相場を動かすほどの勢力になっていたサロン勢が一斉にエントリーすることのメリット・デメリットを提示し、サロンに入会しようか迷っている人にとっての一つの指針になればいいと思い、まとめたものだ。
Discordのエントリー履歴からチャートを遡り、エントリー指示から1分後にトレードした場合と5分後にトレードした場合の比較及び各レバレッジでの成績を表にまとめた。
だが、これがサロン主氏の逆鱗に触れる。
8月23日20:00頃
筆者がnoteを発表
同22:34
サロン主氏より、リプライにてファーストコンタクト。
「まさか私のサロンのこと言ってます?必ず返信ください」
寒気と同時に、冷や汗が背中がつたうのを感じた。
一瞬で、最悪の事態を想定した。
最悪、俺は今の生活を失うかも知れない。
仕事、家族、リアルのコミュニティ、これまで築き上げてきた社会的信用。
俺は、虎の尾を踏んだのだ。
実はその時、Discordに1通のメッセージが届いていたが、それどころではなかった。
それまで、筆者はいかなるリプライにも返信をしてこなかった。
馴れ合ってしまうとレビューにバイアスがかかり、公正なレビューができなくなるからである。
だが、このサロン主氏のリプライには返信をした。
悪意をもって発表したものではなく、きちんと検証した上のものだという自負があったので、サロン主氏のクレームには真摯に対応しようと考えたのだ。しかし、これがいけなかった。
同22:39
筆者がリプ返し
「はい、その通りです。
サロンを貶める意図はありませんが、独自に検証した結果です。
検証データをお送りいたしますので、ご確認いただけますでしょうか。
もし誤りがあった場合、当該ツイートを削除した上で、謝罪して訂正いたします。」
同22:45
サロン主氏
「これが嘘、捏造であった場合、営業妨害成立するので、損害賠償請求しますが、大丈夫ですか?」
冷や汗は脂汗となり、額に滲んだ。
急激に腹痛に襲われ、トイレに駆け込んだ。吐き気とめまいの中、腹を下した。
どうすればこの状況を乗り切れるのかで頭の中はフル回転。
検証が本当かどうかなど関係ない。どのように反論するかではなく、どのように謝り、どうすれば許されるかだけを考えていた。
その間にも、筆者のツイートにはサロン生やサロン関係者からの罵声が次々と書き込まれていた。
サロンのDiscordを再検証し、検証表の収支をなんとかプラスに持っていくことにした。
発言の解釈によって、エントリー及びイグジットがずらせるポイントがあることに着目した。
とその時、Discordに1通のメッセージが着ていることに気づく。
送り主は、当時入っていた別のグループの主宰者だった。
彼は、「自力で勝てる本物のトレードを学ぶグループ」を標榜し、Discordグループを立ち上げたばかりのとあるトレーダーだった。
筆者はそのグループに入っていた。
自分の素性を明かすことは基本的にはしていなかったが、彼は例外だった。
サロン検証が当時の自分のミッションだったのだが、Twitter経由で参加を申し出、Discordに案内されていたので、彼は筆者のDiscordアカウントを知っていたのだ。
用向きは?
まさか、氏とつながっていて、こちらからも外堀を埋められるのか?
彼は、筆者がリプを返す前になんとかコンタクトを取ろうとしてくれたのだ。
また、サロン幹部からつっこまれたレバレッジと維持率についての誤りについて指摘し、アドバイスをくれた。
なんとか新たな収支表を発表した上で謝罪し、事態はかろうじて好転。
事なきを得たものの、関係者やサロン生からの罵声は続いていた。
このとき、実は数え切れないほどの応援DMをTwitterにいただきました。
だれもTwitterには書き込まないでも、多くの方が心配してくれていました。
本当に心強かったですし、救われました。この場を借りて改めてお礼いたします。
彼からのメッセージは続く。
なんと、彼は自分にも落ち度があるような言い方で筆者をかばった。
今回の件はどう考えても筆者の落ち度であり、リスクを犯して首を突っ込む理由もかばう義理もないにもかかわらず。
当時、件のサロン主氏は飛ぶ鳥を落とす勢いの時代の寵児。
対して筆者は一介の名のなき養分。
まさに、メルエムに睨まれたウェルフィン。
だれがこの罪人をかばおうと思うのか。遠巻きに見ながら、哀れな反逆者が王に処刑されるのを憐憫の目でみまもるくらいのことしかできないだろう。
私なら絶対にそうだ。
なんと、筆者が自身の主宰のグループの住人だからという薄い縁を根拠に、この男は一介の雑兵に手を差し伸べたというのか。
はたまた、見返りに自身のnoteやグループのレビューを要求してくる策士か。
いや、そうだとしても、あのリプライが書き込まれた瞬間にメッセージを送るなんて、リスクリワードが悪すぎる。
最悪、自分が火の粉を被る可能性まであるのだから。
トレーダーなのに、人間関係に損得を求めないのか。
筆者はひどく混乱した。
この界隈は、いや、この世は金こそが正義。
金の切れ目が縁の切れ目のこの世界にあって、金ですらつながっていない人間に、損得勘定抜きで動く男がいるということ。
これまでの経験則では説明がつかない。
後日、彼はDiscordのボイスチャットで電話をくれた。
現在の界隈を取り巻く状況や人間模様、様々なリスクについて説明してくれ、「裁量で勝てるようになろう」と励ましてくれた。
なぜここまでしてくれるのか?という問いの答えを筆者は決して忘れない。
「同じグループの仲間ですから」
3万円払って入ったサロン主氏に脅され、(当時)無料のグループの主宰者に救われる。
自分が女でなくてよかったと心から思った。
後日、彼はトレードに関するnoteを発表した。
非常に鋭い考察に溢れ、ライントレードの基礎の基礎をしっかりと学べる良noteだった。
だが、筆者はそのnoteをレビューしなかった。
助けてもらった恩がバイアスになって、公正なレビューを書けそうもない。
恩返しにレビューを書くようなことがあっては、読者に対する裏切りになる。
また、彼からはnoteやサロンのレビューの依頼などは、これまで一度もなかったことも記しておく。
いつか、この恩を何らかの形で返したいと思っていた。
きっと、彼にとって一番の恩返しは、筆者が裁量で勝てるようになることなのだろう。
だが、このようなnoteで恩返しをすることを、読者諸兄にはお許し頂きたいと願う。
いつか、彼が主宰するトレードサロンのレビューも書きたいと思っているが、筆者にはこのようなバイアスがあることを念頭に読んでいただきたい。
さて、そろそろこの奇特なトレーダーの名を明かしたいと思う。
ここから先を有料にしたい気持ちをグッと抑えて、発表する。彼の名は、
やがみ氏。
やがみさん、あのとき助けていただいたレビュアーです。
これが、私からの玉手箱です。
なお、やがみ氏は、フォロワー10,000人達成で、絶対に滑らない抱腹絶倒の鉄板ネタを披露してくれるとのこと。
強くフォローを推奨する。
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