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現地観戦初心者大学生の奈良クラブ観戦日記~その4~初めてのアウェイ編

このマガジンはサッカー現地観戦ほぼ初心者の僕がなぜか奈良クラブに惹かれてスタジアムを訪れる観戦日記です。

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5月4日、ゴールデンウィークも半分が過ぎた頃

僕はヤンマースタジアム長居にいる。

あ、こいつJFLに飽きてセレッソ見に行ってるやん。と思われたかも知れませんね。

違うんです。セレッソじゃないんです。

この日僕は初めて奈良クラブのアウェイ戦を見に行きました。

ホームチームはセレッソ大阪ではなく

FC大阪

セレッソ、ガンバに次ぐ大阪で三番目のJリーグ入りを目指すJFLのチームです。

FC大阪と奈良クラブの試合は阪奈ダービーといって、同じ関西からJを目指すライバル同士ですが…

5月3日時点でFC大阪はJFL首位です

対する奈良クラブは1勝1分け4敗、4得点5失点という厳しい状況です。

唯一の勝利はアウェイ青森戦。

4得点は全て青森戦。

一方で一試合平均失点1を下回っており、守備は安定していると言えます。

だからこそ、決定力不足を解消して欲しいという願望は募るばかりです。

タイミング良く大阪の実家にいたため、バスで長居に向かいます。

長居公園に着くと、なにやらイベントが開かれているようで人で溢れていました。

イベントの招待は肉フェス、食欲がそそられます。

なんとか通過して、ヤンマースタジアム長居へ。

でかい…

圧倒されながら、チケット売り場へ。

まわりをみると奈良クラブサポーターがあちこちに

ゴールデンウィークだからなのか、隣県でのダービーだから多いのか…

そんなことを考えながら階段を上がりスタジアム内部へ。

広い…

ならでんフィールドが数千人規模なのに対して、ヤンマースタジアム長居は約50000人が入ります。
(当然埋まらないので両チームの観客はメインスタンドにいます。)

JFLでこのスタジアムをいつも使えるのかと思いきや、そうはいかないのがJFLのつらいところ。

FC大阪は奈良クラブと同様に複数のスタジアムをホーム戦で使用しています。

奈良クラブがならでんフィールドと橿原公苑陸上競技場の2つであるのに対して、FC大阪がここ五年でホームとしたスタジアムは11に及びます。

2019年シーズンだけでも5つのスタジアムを使います。

僕が見た試合がたまたまヤンマースタジアム長居だったというわけです。

FC大阪は東大阪市を拠点とするチームですが、東大阪市でホームゲームがあるのは今年は花園で開催される一度だけ。

その他は豊中市の服部公園や、長居、J-green堺などです。

過去には京都の園部や和歌山の紀三井寺などでもホームゲームが行われました。

専用のスタジアムがあることは、そのチームを応援する方にとっては当たり前に思えることでも、共用でスタジアムを利用しているチームにとっては喉から手が出るほど欲しい環境です。

専用のスタジアムは強いチームならどこでも持っているかというと、そう言う訳でもありません。

世界には強豪チームが同じスタジアムを使用している例もあります。

特にカルチョの国イタリアではスタジアムが公営であることが多いためいくつかの共用スタジアムが見られます。

ミラノのスタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ(ACミランとインテル・ミラノ)

ローマのスタディオ・オリンピコ・ディ・ローマ(ASローマとラツィオ)

ジェノバのスタディオ・ルイジ・フェッラーリス(ジェノアとサンプドリア)

などが良い例です。

イタリア以外では
ミュンヘンのアリアンツ・アレナ(バイエルンと1860ミュンヘン)あたりが有名どころです。

国内でも味の素スタジアム(FC東京と東京ヴェルディ)や、

コンサドーレ札幌が世界初の「ホヴァリングシステム」という構造を採用し、野球の北海道日本ハムファイターズと共有している札幌ドームなどがあります

スタジアム雑学はここらへんにして本題に戻ります。

スタジアムに入るとFC大阪のサポーターに勝るとも劣らないほどの奈良クラブサポーターの数

確かにアウェイ戦を見に来ていますが、アウェイ感は感じない。

さぁ初のアウェイ戦、ピッチに笛の音が響き渡ります!

奈良クラブはいつも通りの3-5-2で前半最初からサイド攻撃やセットプレイを中心に攻めます。

奈良クラブサポーターのホームと見紛うほどの熱いチャントに後押しされた選手たちは前半、いくつかのチャンスをつくります。

そして44分、左サイドからのグラウンダークロスが相手DFに弾かれたところに33番山田

右足でカーブをかけたミドルシュートが美しい弧を描き、ゴール右隅に吸い込まれる

ついに、ついにこの瞬間が来た

観戦4試合目にして初めて見る奈良クラブのゴールシーン

アウェイにもかかわらず、メインスタンドの半分が1つの生き物のように歓喜にうねる

スタジアムに歓声がこだまする

集まり抱き合う選手たち

ハイタッチで喜びを共有するサポーター

気づけば僕も立ち上がり、両手を上に掲げていました。

ヤンマースタジアムに33番山田の名前がコールされ、電光掲示板に0-1というスコアが映し出されます。(電光掲示板うらやましい…)

まだ得点の余韻から醒めないまま前半が終了しました。

待ちに待った得点シーンに浸るのもいいけれど…

ハーフタイムはスタグル! 



スタジアムの外の出店でシソのササミ唐揚げ(名前は忘れました!)を買って再び観客席へ。

まだ時間があるので、奈良クラブのソシオ会員になりました。(会員カードを持っていると様々な特典があります)

そうこうしているうちに、後半キックオフの笛が。

後半、FC大阪はクロスを中心に奈良クラブゴールを攻め立てます。

対する奈良クラブは防戦一方に。

何度も何度もサイドを攻略されクロスを上げられます。

しかし奈良クラブの守備は固く、クロスボールを再三跳ね返します。

完全にFC大阪ペースのまま時間が過ぎていき、試合も終盤へ。

試合終了間際にもFC大阪はクロスを上げる。

奈良クラブが跳ね返す。

そして、ピッチに笛が三度

奈良クラブの選手、スタッフ、サポーターに再び歓喜の輪が広がる。

FC大阪の猛攻を凌いだ奈良クラブ、スコアボードはハーフタイムと同じ0-1。

阪奈ダービーを制したのは奈良クラブ、第四節以来の勝ち点3を獲得しました。

ついに僕は奈良クラブの得点を、勝利を目にすることができました!

試合後、肉フェスがまだやっていたので覗きに行きました。

ゴールデンウィークのためかなりの人。

人だかりがあったので見てみると、大型スクリーンでコンサドーレ札幌×セレッソ大阪のパブリックビューイングをやっていました。

JFLでもFC今治が広場でスクリーンに映してアウェイ戦をパブリックビューイングしているようです。

チームを応援しに行きたいけど金銭的に、時間的に遠いアウェイの地まで行けない人や、好きだけどアウェイまで行くのはちょっと…という人にとってパブリックビューイングは救いの船となります。

ぜひ奈良にも取り入れてほしいですね。(宮崎や今治には行ってみたいですが…)

さて、奈良クラブはアウェイ大阪の地で二勝目を挙げました。

一方でホーム奈良では未勝利・無得点が続いています…

内弁慶ならぬ外弁慶か?というような戦績ですが次のホーム観戦でホーム初得点・初勝利を見られるように祈ります。

最後までご覧いただいた方、ありがとうございました。

※アリアンツ・アレナは1860ミュンヘンの3部降格(加えてライセンス料不払いにより4部降格処分)により今はバイエルンのみが使用しています。

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