ふらっと寄ったジャズバーで。

6年生を送る会の
出し物について話をしていて、

ルパン3世のテーマ曲の合奏を

ということになった。

そんな話をしていて
ふと思い出したのだけど、
4、5年前、仕事の帰りに
以前から気になっていた
御茶ノ水にある小さなジャズバーに
寄ったことがある。

毎日出演者が変わるこの店。
特に目当てのミュージシャンが
いたわけでもなく、
本当にふらっと地下の階段を
降りて行った。

20人も入ればいっぱいの
その店の席は
ほぼ埋まっていて、
通されたのピアノのすぐ前の
カウンター。
唯一空いていた席に座った。

すぐに大きな拍手とともに
3人組が奥から出てきた。
ドラムとウッドベースの場所には
中年の男性が。
そしてピアノに座ったのは
70は優に超えていると思われる男性。

彼が音を奏で始めた瞬間、
空気が張り詰め、
そして弾けた。
何が起こったのか分からないほどの
高揚を感じながら
音の波に乗っていたように思う。

店全体が揺れていた。

その演奏の中盤、
知っている曲が聴こえきた。

ルパン3世だった。

あちこちから歓声が上がったのを
覚えている。

途中で知るのだが
そのピアニストこそ
ルパン3世の作曲家、
大野雄二さん本人だった。

現在、82歳。

もう一度聴きたい。

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