尼崎市の学力は本当に伸びているのか?現職尼崎市長の実績アピールは誇張!?

 現尼崎市長のHPでは「ここまで伸びてる、あまっこの学力!」として学力が着実に改善していると実績をアピールしています。実態はどうなのかデータに基づき検証したところ、不都合なデータを排除し都合の良いデータだけを利用しアピールしている実態が判明しました。

尼崎市長のアピール「尼崎市は学力向上している」

 下の画像は尼崎市長のHPでアピールされている尼崎市の学力が伸びているイメージです。平成25年に全国との差が-4.5であったものが、平成29年には-1.8となっており着実に改善しているとされています。

市長HP学力が伸びている

全国学力・学習状況調査報告では?んんっ?数字が合わない

 信頼に足るデータとして、尼崎市では全国学力・学習状況調査報告を公開しています。市長がアピールする学力の改善が事実なのか確認できます。平成29年度の調査報告の抜粋が次の表です。

H29学力調査報告

 見てわかるようにH25が-4.5でH29が-1.8という数字はありません。市長がアピールする数字の根拠はいったい何なのでしょうか?

市長が学力向上したとする根拠はなに?

 調査した結果、中3の全国との差の平均がちょうど市長がアピールする数字と合致していることが分かりました。

H29学力調査報告(平均)

 しかし、小6は横ばいですし、小6・中3の平均をとっても横ばいという評価が妥当だと思います。
 報告書でも「全国との差を5年の推移で見ると、年度ごとのばらつきはあるものの、ここ数年はほぼ現状維持の傾向にある。」としています。市の調査報告書の内容は妥当な評価だと思います。

まとめ

 以上を見てわかるように、現職尼崎市長は、”学力向上している中3のデータ”のみを利用し「学力も着実に改善」とアピールしています。
 果たして市長は市の調査報告書の内容、つまり「数年は現状維持の傾向」にある事を知りながら、自身のHPで「学力も着実に改善」とアピールしているのでしょうか?もしくは、市の調査報告書の内容を知らずにアピールしているのでしょうか?
 いずれにせよ、自身に都合の悪いデータを隠して実績をアピールする姿勢を私は評価することはできないです。

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