小太郎

眠れぬ夜の過ごし方を模索中。 文章を綴ったり絵を描いて楽しんでいるどこにでもいるような…

小太郎

眠れぬ夜の過ごし方を模索中。 文章を綴ったり絵を描いて楽しんでいるどこにでもいるような中年おやじ。 短編小説という名の駄文を少しずつ綴ります。 自分がいま幸せと思えないから、 せめて小説くらいは幸せな物語を綴っていきたいと。

マガジン

  • 小太郎のなんちゃってエッセイ

    エッセイとは呼べないようなお粗末な散文を綴っています。

  • ”ぼーくん”からのひと言

    僕の頭の中に棲み着いている”ぼーくん” 彼は僕が、辛いとき、悲しいとき、苦しいとき、悩んでいるとき、 落ち込んでいるときにふと現れ、僕を勇気づけるひと言を投げ掛ける。

  • 男と女の睦言

    男と女の一問一答。 二人の会話から生まれる小さな物語。 1分で読める超短編小説の詰め合わせ。 少し大人な、そして甘い二人の幸せなやり取り。 第1話~第10話までを収録

最近の記事

  • 固定された記事

雑草の名前。

「雑草という名前の草花はないのよ」道端にしゃがみ込み、 そこに生える小さな草花に視線を向けながら彼女は言った。 僕が学生の頃付き合っていた彼女は、 植物学を専攻していてやたらと草花の名称に詳しかった。 アスファルトの隙間から葉を広げる草や、 空地の片隅に咲く小さな花、 公園の花壇の花を邪魔するように生える草、 彼女はそんな誰も気に留めないような草花の名前を僕に教えてくれたけど、興味のない僕は、ほとんど聞き流していた。 何度も教えてもらったはずなのに、そのほとんどを忘れ

    • シガーレスキス。

      「シガーレスキス」という言葉をご存知だろうか。たぶん「シガーレスキス」という言葉をご存知な方は少ないだろうと思われる。 なぜなら、僕が考えた造語だからだ。 僕は喫煙者です。 煙草を嫌いな方からすれば、煙たい存在ではありますが、喫煙者としてのマナーはしっかりと守っているつもりです。 1.喫煙所以外では煙草は吸わない。 2.煙草の吸殻のポイ捨ては厳禁。 3.禁煙可の場所でも他者に断りを入れて喫煙する。 4.子供のいる場所では絶対に喫煙しない。 上記が僕の喫煙マナー。 そし

      • 22歳の別れ。

        若い頃、僕は彼女よりも煙草を選ぶような男だった。22歳の誕生日の少し前だった。 「わたし煙草嫌いなんだよね」 その頃付き合っていた彼女に、そんなことを言われた。 僕の選択肢は二つだ。 1.彼女のために煙草をやめる。 2.彼女と付き合うのをやめる。 さて僕はどっちを選択したのでしょう。 「僕が煙草を吸う男だって」 「知ってて付き合ったんじゃないの?」 僕は彼女に冷たくそう答えた。 彼女が煙草が嫌いだからといって、今さら煙草をやめる選択なんか僕にはあり得なかった。

        • サイレントチーム。

          恥ずかしながら、実は僕はある「族」に属している。実は何を隠そう、僕は年甲斐もなくある「族」に席をおいている。 僕の属している族は、爆音を立てたりすることはないし、信号無視をしたり交通法規を破ることもやらなければ、 それこそ、他の族との抗争も行なわない。 どちらかと言えば、 周りに迷惑にならないよう細々と活動するサイレントチーム。 そう「ほたる族」だ。 健康志向や禁煙ブームの真っ只中。 肩身を狭くしながらも、隅に追いやられながらも、細々と活動するチームなのだ。 何度も

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        雑草の名前。

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        • 小太郎のなんちゃってエッセイ
          14本
        • ”ぼーくん”からのひと言
          3本
        • 男と女の睦言
          10本
          ¥300

        記事

          届かない想い。

          百万本のバラ。休日出勤の土曜日。 車のカーラジオから流れる音楽を聴きながらハンドルを握る俺。 会社に着く間際に流れてきた曲は、加藤登紀子さんが歌う「百万本のバラ」だった。 みなさんも何度も耳にしたことがあるだろう素敵な曲です。 俺はこの曲が好きなんですよね。 会社の駐車場に着いても、車から降りることなく、曲が終わるまで聞き込んでしまった。 この曲はもともとはラトビアの歌謡曲で、その後ロシア語版を経て、日本語の訳詞によって歌われるようになり、多くのシンガーソングライターが

          届かない想い。

          もし。

          もし、あの時に別な選択をしていたら、今ごろ俺はどうしていただろうか。 人生には沢山の岐路があって、その都度その都度、俺らは一つの道を選んで歩いていく。 後悔する選択もあるし、選んでよかったと思える選択もある。 でも、どちらも進んだ先ではじめてわかることだ。 悔やむことも、 喜ぶことも、 残念に思うことも、 悲しいことも、 悔しがることも、 悲しいことも、 嬉しいことも、 寂しいことも、 楽しいことも、 結局は一つの道を選んだ結果。 もし、あの時、違う選択をして

          身を焦がして。

          「鳴かぬ蛍が身を焦がす」好きな人への想いをあなたはどういう風に伝えますか? 「鳴かぬ蛍が身を焦がす」 という言葉を聞いたことがあります。 相手への熱い想いは軽々しく言葉で表すのではなく、静かに心に秘めておく方がよい。 奥ゆかしい日本人としてはこういうことが比較的好まれるのかも知れない。 少し前までは俺もそう思っていた。 自分の気持ちは軽はずみに言葉に表すものではないと。 でも今は違う。 たぶん言葉にしなければ、身を焦がすどころか、その想いで焼け死んでしまうこともある。

          身を焦がして。

          輝く星のように。

          一昨日の夕方頃からだろうか、少し熱発。 今日は微熱のまま仕事を終わらせた。 夜になってもまだぼーっとしている感じで、どうやら、まだ熱は下がっていないようだ。 火照った身体を冷やそうと外へ散歩に出てみた。 秋の夜長、雲の合間の澄んだ夜空。空にはたくさんの星。 自然のプラネタリウムが広がっていて、澄んで冷えた空気が、熱を帯びた身体にすごく心地好かった。 熱のせいなのか、疲れのせいなのか、ぼんやりしながら星空を眺めていたら、急に幼い頃のある風景を思い出した。 それは父方の祖

          輝く星のように。

          君の瞳に恋してる。

          今でも俺はあの頃の君に恋をしてる。 休日出勤の日曜日。 晴れた日曜日の街中は多くの家族連れで賑わっていた。 家族で遊園地に出掛けるのか、ショッピングセンターに出掛けるのか、父親と母親の手を取りはしゃぐ子供たちの笑顔。 これから、お決まりのデートコースに出掛ける恋人たちの笑顔。 そんな笑顔が、俺には眩しく見えた。 そんな中、あくせくと仕事をしている自分が何だかバカらしくなってしまったそんな日だった。 仕事終わりの家路。 車のラジオから懐かしいメロディが流れてきた。 思

          君の瞳に恋してる。

          チークダンスは誰と?

          懐かしい曲は、俺の淡い思い出をよみがえらせた。 仕事で外回りをしていたときに、車のカーラジオから懐かしい曲が流れてきた。 マドンナの「マテリアル・ガール」 その曲の思い出は、高校の体育祭。 俺の高校は、体育祭が終わったあと、学生主体の後夜祭が催されていた。 後夜祭といっても、グラウンドの真ん中にキャンプファイヤーを灯し、それを囲んで、みんなでダンスを踊るだけの単純なスタイルなのだが、 この後夜祭には厳しい参加条件があった。 それは、 カップルでしか参加できないと

          チークダンスは誰と?

          帆に風を受けて。

          「あなたの運命を決めるのは、あなたの心に張られた帆であって風ではない」 これはアイルランド出身の宗教者であるジョセフ・マーフィーの残した言葉。 彼は米国で活躍したアイルランド出身の宗教家で、牧師としての活動も行ってきた人物です。 彼は宗教家というよりも「マーフィーの法則」などの自己啓発書の著者としての方が、皆さんにも馴染みがあるのではなかろうか。 「落としたトーストがバターを塗った面を下にして着地する確率は、カーペットの値段に比例する」という落としたトーストの法則、など。

          帆に風を受けて。

          ぼーくんのつぶやき。

          ぼーくんのつぶやき。

          幸せの意味。

          「愛されることは幸せではない、愛することこそ幸せだ」 これはドイツの作家へルマンヘッセの残した言葉。 正しくはドイツ生まれのスイスの作家で、ドイツ文学を代表する人物です。 ノーベル文学賞を受賞した作家なので、皆さんもよくご存知な作家ではないでしょうか。 馴染みのある物語は「車輪の下」がよく知られている作品かなと思います。 中学の国語の教科書に掲載されていた「少年の日の思い出」の作者ですよ、といった方がピンとくる方が多いかも知れないですね。 そんな彼の残した言葉。

          幸せの意味。

          ぼーくんのつぶやき。

          ぼーくんのつぶやき。

          ぼーくんのつぶやき。

          ぼーくんのつぶやき。

          虹と石ころ。

          「下を向いていたら虹を見つけることは出来ないよ」 これはかの有名な喜劇王であるチャールズ・チャップリンの言葉。 皆さんもよくご存知であろう、彼はイギリス出身の映画俳優であり、映画監督でもあり、コメディアンでもある。 数々のコメディ映画を作り上げ、「世界の喜劇王」という異名を手に入れた人物でです。 けれど、彼のそのコメディ映画作品は、ユーモアの裏に鋭い社会諷刺が描かれており、単純にお笑いのみで作られたコメディ映画とは一線を画しているものが少なくない。 彼の代表的な作品「

          虹と石ころ。