ぶんせつか
背中をすべってゆくてのひらの圧力だけを感じて、
摩擦力を宇宙の膨張への抵抗に寄与させたい。
幾何学の発明、という歴史的一回性に対して、
きみは錆びてゆく使われないスコアボードの
ように漢数字で書かれていて、ただ過ぎてゆく
風に撫でられるままの杜若の葉のように、
無頓着に分節化されてゆくよ。それゆえ、楔を
打ち込まれて図は地から区別されて、季寄せ
がグラウンドに散らばってゆく。綴紐はほどかれて
地は血を溢れさせる。痛みに苦しめばいいのに。
悼むことをやめ、ともにあらねばならない。
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