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ほなみさん(バーレスク大阪)と山口小夜子さん

   初めて人に会い、「この人どこかで見たことある」と思ったことはないであろうか。
私は初めてバーレスク大阪のほなみさんを見たときそう思った。
   誰かに似ている。
   どこかで見たことある。
   しかし私は誰か思い出せない。

  1977年発売のスティーリー・ダンのアルバム「AJA(彩)」のジャケットに採用された世界的モデルの山口小夜子さん(1949年~2007年)。日本人女性の美しさを表現し「日本人」ブームを引き起こした。
スティーリー・ダンは若いころ聴きまくった。しかしながらAJAのジャケットのモデルにまで関心がなかった。何か神秘的なイメージであるとだけ思った。

 私は2015年に横浜で映画「氷の花火」という映画を偶然見た。2007年に突然死去したトップモデルという題に惹かれ、没後8年目のこのドキュメンタリーを観た。

   それからまた8年後リバイバル上映があるので渋谷で再度観た。これで確信を得た。「本当に似ている」「以前から誰かに似ている」「眼が生き写し」
と確信したのである。しかし彼女とは時代が違う半世紀ほどの開きがあるのだ。2015年の映画にしてもまさか知っているはずはないであろう。

  私が酷似していると思った。バーレスク大阪のダンサーのほなみさんと山口小夜子さんは酷似していると思った。最初私が出会ったのは2020年2月27日。彼女の誕生日イベントの時で初めて私がバーレスク大阪に遊びに行った時だ。バーレスクと言えば海外のイメージであるが彼女の演目は違った。日本的で幽玄、わび・さびを表現したものだった。

バーレスクほなみさん
山口小夜子さん

生前山口小夜子は「意図を排除して自分を無にすることから本質に触れる。」と自分の世界観を述べた。モデルとダンサーの違いはあるが私はほなみも同じすごく世界観が酷似している印象である。どうだろうか風貌がすごく似ていることが写真でお分かりだろうか。

横顔が素敵であるバーレスク大阪ダンサー ほなみさん

2023年2月27日バースディイベントの動画ツイッターを常連ナビゲータの「おりり]氏@oririnoheya からお借りした。動画を見るとなお一層ほなみさんの世界観がわかるであろう。

   この場面は決して山口小夜子さんの真似ではなく、ほなみさんの培った舞台での独自の表現であると確信する。この演目こそ「意図を排除して自分を無にする]つまり「なにも飾らず、自然のままを表現する」そのものである。
ほなみさんは言う「『独り言花』は資生堂TSUBAKIのCM曲で、アジアンビューティーな世界観や日本女性がもつ美しさを謳い続ける資生堂のモットーが好きで使用しました。」
最初のスティーリー・ダンのAJAについてはサザンオールスターズも同名の曲があるが、彩という日本語タイトルがあてがわれているが歌詞の内容からして東洋のイメージである。だからジャケットは山口小夜子さんがぴったりだったのだろう。

  バーレスク大阪のほなみさんの創造する空間は独特である。3月7日思いきってほなみさんに創造する空間についてきいた。
  「自分を全面的に表現するのではなく曲の持つイメージにあわせ、自然体を出す」と。はっきりおっしゃった。
    こんな芸術的なコメントは予期していなかった。驚きだ。考え方まで山口小夜子さんに似ている。
   ほなみさんは、自ら意図しているのではなく、バーレスク大阪での演目にあわせてイメージを作り出しているとのことであった。
   どうやらほなみさんは初めから酷似を意識しているようではなかった。たまたま出来上がった容姿、考えが似ていたと推測する。
   一度見れば誰もが彼女を応援するであろう。


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