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2020.2.2 踊るように話すこと

踊りに行かずに話し込んでいたら朝になっていた。少しだけ寝て、会社へ向かう。電車で『砂の粒/孤独な場所で』(金井美恵子)を読み始めた。冒頭が「日記」という文章で、一文字も見逃さないよう、戻りつ戻りつ行を辿った。写真の現像を待ちながら本屋をぶらついて『あまりにも真昼の恋愛』(キム・グミ)を買った。コートのボタンが2個とも取れてしまったので、お直しに出した。混み合っておりお受け取りは3日後になります、と申し訳なさそうに言われ、全然大丈夫ですと答える。コートに昨日のたばこのにおいが残っていたことの方が申し訳なかった。お直しの店のある地下1階から7階の本屋へ行き、またぶらぶらする。「私たちはなぜ、誰かと生きたいと願うのだろう」と帯に書いてあって、そういうことを心のどこかで考えていたような気もしてきたから、『やるめときもすこやかなるときも』(窪美澄)を買う。まりえさんと惑星たちのあいだで遊んで、麻布十番の駅から地下鉄に乗り込んだ。話に夢中になりすぎて一駅乗り過ごし、上り電車に飛び乗ってからまた話して、また乗り過ごしそになった。という文字を打っているのはもう次の日のお昼で、本当に書いておくべきだったことは、その日のうちに書くべきだと反省している。現像してプリントした写真はどれもよく撮れていた。もう過ぎていった秋がいた。 

#日記

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