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フィンランドの鉄道 VRのチケットを買うには

ひょんなことからフィンランドに行くことになった。
あ、時間がない人は「オンラインでの事前購入方法」だけ読んでください。

フィンランドは北欧の異端児

フィンランドといえば、北欧の東側、地図でいえば右のほうにある長靴みたいな形をした国だ。

北欧は左からノルウェー、スウェーデン、フィンランドだが、実はフィンランドだけ他の2国と少し違う。

フィンランドはロシアの近くだから言語体系も違うし、スカンディナヴィア諸国には含まれない。北欧というとスカンディナヴィアというイメージだが、そうじゃない。フィンランドだけ通貨もユーロだ。

ちなみに、スウェーデンはクローナという日本人が聞き慣れない通貨を使っているらしい。ノルウェーはクローネというまた別の通貨のようだが、名前からしてスウェーデンと近い。

ヘヴィメタルと北欧地理事情

そんな感じで、北欧は3ヶ国まとめて北欧くらいのイメージしかなかったのが、いざ行くとなって調べたら結構違うことに驚いた。私はヘヴィメタルが大好きなのだが、その割に北欧のことはなんにも分かっちゃいなかった。北欧といえばヘヴィメタル、ヘヴィメタルといえば北欧。されどこれからは、北欧などと一括りにせず、現地を知ったメタラーになるわけだ。また一歩、真のメタラーに近付いてしまった。敗北が知りたい。

スウェーデンのメタルバンドといえば、アチエネことArch EnemyやSOILWORK、Meshuggahなどだ。対するフィンランドでは、チルボドことChildren Of BodomやNightwish、SONATA ARCTICAなどだ。わりとフィンランドの方がクラシカルなメロディを基調とした少し上品な感じな気もしなくはない。スウェーデンのほうがどちらかというとゴリゴリでブリブリなバースの「まさにデスゲーム!」じゃなかった、まさにデスメタルという感じではないか。

と、興味ない人には1ミリも分からないメタルトークを垂れ流したところで本題に入ろう。

VRは日本でいうJR

なにはともあれ、まずは向こうでの移動手段だ。まさかクソ寒い広大な国土をマラソンするわけにもいくまい。

鉄道の切符を事前に購入したいので、色々と調べた。
まず、フィンランドの空港はHelsinkiにある。首都だ。義務教育を受けた人なら誰でも各国の首都くらいはわかる。レソトの首都はマセルである。
レソトがそもそも国名なのかも分からない人間は島国の土民であることを恥じろ。

とにかく、Helsinkiから鉄道に乗れる。VRというらしい。日本でいうJRだ。

オンラインでの事前購入方法

JRとはいえチケットはなかなかに高い。ただ、寝台列車やらドリンクバー付きの一等車やらペット同行可能な車両やら、JRと違ってなんだか自由度が高い。

そして、チケットは国外からも予約購入出来る。私は親切な人間なのでリンクを貼る。

実際に買ったので、具体的な手順を思い出せる範囲で書いてみると、

⑴日時・発着地を指定して検索

⑵検索結果から希望の便を選ぶ
(早く予約するほどディスカウントが効く。飛行機の予約ような感じで人気の便はディスカウントのSaver Ticketが早くなくなる。通常価格はBasic Ticket表記になる。なんと価格はSaverの倍。あと、一覧にはPendorinoとかInterCityとか謎の言葉が書いてある。これは噛み砕いて言えばInterCityがのぞみ、Pendorinoがひかりみたいな感じっぽい。Commuterが特急やら快速で、Regionalが鈍行というような感じ)

⑶座席を指定する
(いい席に座りたければ+9€のExtra Classを選択してからシートを選ぶ。オンラインで予約するVRはほとんどが全席指定っぽい。また、列車の進行方向はサイトでは分からない。背中向きに進む席になることもザラ。複数人なら対面シートを、ひとりでも窓の位置がまちまちなのでそれも気にして指定するのがよい) 

⑷変更・キャンセル可能にしたければ+5€のオプションを有効にする
(但し変更は電話からしか出来ないっぽい)

⑸チケット受け取りメールアドレスと支払い方法を選択する
①Veturi会員登録をすると購入履歴が追える。Veturi会員登録する場合のPostal codeはZIP codeつまりは郵便番号のこと。ただ、向こうの郵便番号は5桁なので00000で登録しておけば良い。AdressにJapanであることを書いておけばなんとかなるだろう
②支払い前のIDENTIFIERは、チケット持って行き忘れたときに注文番号とIDENTIFIERから、駅の自動券売機で発行するためのもの。忘れなかったら特に後で必要になることはないっぽいが設定した番号はメモっておく。

⑹カード決済終わったら設定したメールアドレスにQRコードによく似た乗車用の2次元バーコードが届く。
(それさえあれば乗れるようだが、Commuterはバリデーターにチケットを通すだかなんだか。まだ調べてないので乗ったら追加する。百聞は一見に如かず)

乗車の方法

まず、改札はない。乗りたい電車にいきなり乗る。北欧・ヨーロッパの鉄道は改札がないスタイルが多いようだ。
事前情報ではCommuter列車のバリデーターを通さないと高額の罰金と聞いていたが、実際に現地で使っている人は終ぞ1人も見ることがなかった(ドイツも似たようなシステムらしいがそっちは1人だけ見た)。
どうやらオンラインでチケットを買っていれば、時刻が印字されているのでバリデーターは不要らしい。
逆に時刻表記がないチケットであれば打刻しないといけないようだ。あとはフィンランド語表記しかなかったので、詳しくはわからないがプリペイドカード(かつてのパスネットとかバスカードみたいなやつだと思う)みたいなやつを通す機械もあった。たぶんカードを入れて区間を押すと乗車賃が引かれるシステムだと思われる。 ヘルシンキ空港から近い範囲はAゾーン、5駅くらい離れるとBゾーン、さらにその先はCゾーンといった感じで路線図に区間ごとにアルファベットが割り振られており、プリペイドカード機にA-Bだとか、B-C-Dだとか区間ごとに押すべきパターンのボタンがあった。

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(上)路線図の区間ごとにアルファベット割り当て


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(上)バリデーターの写真

何はともあれPendorinoとか特急系に乗るのであれば添乗員がコード見せろと回ってくるから印籠のごとく見せつけてやればよい。そしたらピッと読み取ってくれる。

画像3

(上)駅の電光掲示板
ヘルシンキ空港からはまず、メインのハブ駅となるヘルシンキ中央駅に出なければいけないパターンが多い。ヘルシンキ空港とヘルシンキ中央駅は環状線で繋がっており、電光掲示板のPと丸く囲ってある部分がどっち回りかを示す。ヘルシンキ中央駅に向かう場合は5分程度の差しかないが、行き先によってはヘルシンキ中央駅より前の駅がハブになるケースもあるので(Tikkurilaなど)注意が必要。駅のホームには路線図があるのでそれを見て確認する。帰国してからネットのページも見つけたのでリンクも貼っておく(親切だなあ私)。

現地購入の罠

行きのチケットは事前にオンラインで購入したのだが、帰りは現地に住んでいる人の案内があるということで買っていかなかった。
で、いざVRの券売機で購入しようとしたら券売機がフリーズ状態。複数の駅でクラッシュしていたからみんな買えない有様(決済システムがいかれてるのかオンラインの決済すら通らない状況だった。英語ページはダメだがなぜかフィンランド語のページからだとまれに決済が通るということも後で分かった)。いずれにせよ添乗員チェックの際に英語で状況をその場で説明できる自信がない場合はチケットは出来るだけ早い段階で買うことをオススメする。
また、自分が見た券売機では座席の指定は出来ないしEkstraシートのチケットも購入不可だった。複数人で移動する際に対面シートを選びたいなどあればオンライン購入は必須か。

あとがき

ということで、これを読めばアナタもフィンランドで鉄道に乗れる。

驚いたのは日本と違って向こうはなんでもかんでも2次元バーコードの文化のようだ。めんどくせえからFelicaにしてくれ〜、頼む。と思ったけど改札がないシステムだと微妙なんかな。

とにかくFelicaがある日本に2次元バーコード決済は普及させてもね、とは思う。Felicaを知らない層がpaypayで「時代はバーコード決済(キリッ」みたいになってるの可哀想だから彼らに文明(Felica)を教えてあげたい。













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