【ARI】開幕前戦力整理【AZ】
先週の高松宮記念、降り続く雨でぬかるんだ馬場の中、12番人気のファストフォースが外から一気に突き抜けG1初タイトル、3着には13番人気のトゥラヴェスーラが入る大荒れの展開になりましたので今週初投稿です。
ちなみに今週は二週連続のG1となる大阪杯が開催されます。私の現時点(3/28)での印は以下の通りですので、参考にしないでください。よろしくお願いします。
というわけで、表題のとおり開幕直前の🐍ちゃんズの調教分析開幕前戦力状況を整理をしていきます。踏み込んだ分析をするというよりは、大まかに各ポジションの事情を評価するような内容にしていきたいと思います。よろしくお願いします。
投手
先発投手
評価:C 良化遅い
開幕ローテーションは以下の通りになりました。
4枚目までは確定、5人目を主にBrandon Pfaadt、Tommy Henry、Drey Jameson、Ryne Nelsonの4名で争う展開となっていましたが、最終的にRyne Nelsonが入る形で決着しました。
ただ、これは特にNelsonが素晴らしい投球を見せたというよりは4人全員が決め手を欠く中で昨季の実績を評価しての判断といった感じ。最後まで争っていたJamesonはロングリリーフとしてロースターに残りますので、あくまでも暫定の5番手と見るべきでしょう。
他のメンツにしても、KellyとGallen以外はある程度流動的になる可能性をはらんでいます。Bumgarnerは今季が契約4年目ですが、来年度は1年あたり1400万ドルと比較的負担額が安くなりますし、D-backsがある程度年俸を負担してのトレードは十分に有り得るところです。また、Daviesは基本契約が今季1年のみですし、スプリングトレーニングでの投球も芳しくありませんので、PfaadtやJameson、その他若手先発候補の出来次第によっては夏以降でリリーフへの配置転換、あるいはトレードも考えられます。
一方で40人枠外に目を向けると、Blake WalstonやBryce Jarvis、Peter Solomonといった先発候補が一定の成果を残しました。彼らがすぐに40人枠に入ることはないでしょうが、今シーズン後半、あるいは来年度に向けて展望はある程度見えてきたと見てよさそうです。
救援投手
評価:B 気配一変
開幕のブルペンメンバー予想は以下のとおりです。
上のメンバーのうち★は移籍組、△は配置転換組を示します。昨年度までのリリーバーはGinkelとMantiplyを除きほぼ一掃。大半をFAで埋めることになりました。クローザーはなんとも言えませんが、GMのMike Hazenのこれまでの発言を見る限りは複数の投手が交代で務める方針になりそうです。
昨季30球団ワーストクラスだった救援陣を考えると、この動きは至極妥当に思えます。また、スプリングトレーニングにおいて補強組は十分な働きを見せていますので、シーズンでもある程度期待が持てそうです。
あえて気になる点を上げるとすれば、スプリングトレーニングで好投を見せていたJeurys Familiaとのメジャー契約を見送った点でしょうか。もちろん同じくマイナーFA組だったRyan HendrixがFamiliaを上回る投球を見せていたといえばそれまでなのですが、Jamesonをマイナー調整させFamiliaと契約するというパターンも考えられただけに、やや意外な動きだったように思います。とはいえ、概ねオフの補強が上手く機能しているという評価に変わりはないでしょう。
FamiliaについてはOAK担当からも記事が出ているようですので、そちらも参考にどうぞ。
内野手
一塁手
評価:A 文句なし
一塁手は不動のレギュラー・Christian Walkerが務めるということで今季も間違いなさそう。開幕直前にマイナー降格とはなりましたがPavin Smithもいますし、Daulton Varshoとのトレードで移籍したLourdes Gurriel Jr.も一塁手としてのオプションがあります。万が一Walkerが故障したとしても、大きな問題となることは考えにくいでしょう。
二塁手
評価:B 順調
不動のレギュラー・Ketel Marteが務める予定です。Marteはスプリングトレーニングこそ振るいませんでしたが、実績十分の選手ですしWBC明けということもありますので、大きな心配はいらないでしょう。バックアップとして三塁のJosh Rojasやトレード加入のDiego Castilloに加え、遊撃メインのGerardo Perdomoも二塁のオプションがありますので、ある程度のクオリティは維持できそうです。
三塁手
評価:B 仕上がり良好
Josh RojasとEvan Longoriaのプラトーン起用が濃厚。昨季対左投手に苦しんだRojasを左投手キラーのLongoriaがサポートする形になれば理想です。マイナーにも昨季プチブレークしたEmmanuel Riveraが控えており、最低でも他球団に大差をつけられるような陣容になることは避けられそう。
また、スプリングトレーニングではチーム内5位のプロスペクトである19歳のDeyvison De Los Santosが16打席ながらOPS.916の好成績をマーク。アリゾナ秋季リーグではやや苦戦していたため一抹の不安がありましたが、見事払拭に成功しました。もとより三塁の守備は一定以上の評価を受けているため、来季以降の展望も明るくなってきたように思われます。
遊撃手
評価:B 仕上がり良好
Dansby SwansonやXander Bogaertsの獲得を目指すという報道こそ合ったものの結果として特に目立った動きはなく、既存戦力の復活に期待する方向で動いた遊撃ですが、スプリングトレーニングではレギュラー候補のNick AhmedとGerardo Perdomoがまずまずのパフォーマンス。特にAhmedは実績十分のベテランなだけに、故障からの復活は喜ばしいところです。
特にAhmedは今季が契約最終年。33歳という年齢的にも遊撃でのフル出場は難しくなってくるでしょうが、どのような起用になるかは注目したいところです。また、チーム事情によってはトレードも視野に入ってくるかもしれません。
また、40人枠外からは今季AAスタートとみられるトッププロスペクトのJordan Lawlarがわずか14打席ながら1本塁打、OPS.742とポテンシャルの片鱗を見せました。場合によっては今季終盤のMLB昇格も現実味を帯びてきているように思われます。
捕手
評価:B 出遅れ上々
昨季までの正捕手・Carson Kellyが開幕に間に合わないことが確定。Varshoとのトレードで獲得したGabriel Morenoが正捕手を務めることになりそうです。もっとも、トッププロスペクトのMorenoに多くの出場機会が与えられることは既定路線でしたので、大勢に影響はないでしょう。そのMorenoはスプリングトレーニングで27打席に立ち3本塁打を放つなどOPS1.193をマークする大暴れ。期待は膨らむばかりです。
Kelly復帰までの二番手捕手は昨季二番手捕手を務めたJose Hererraが濃厚。マイナー契約のPJ Higginsもスプリングトレーニングで気を吐いてはいましたが、一歩及ばなかった形になりました。ただ、Hererraの課題は絶望的な打力不足。KellyはMorenoの出来次第でトレード期限での放出もありますので、二番手捕手についてはもう少し精査する必要があるかもしれません。
外野手・指名打者
左翼手
評価:A 文句なし
基本的にはトッププロスペクトのCorbin Carrollが務める方針。ただ、左投手時にはKyle LewisやLourdes Gurriel Jr.が起用される可能性もありますし、柔軟な起用がなされることでしょう。何にせよ、盤石であることには変わりなさそうです。
中堅手
評価:A 仕上がり上々
昨季のGG賞ファイナリスト・Alek Thomasが務める予定。CarrollやJake McCarthyとあわせて柔軟な起用になりそうです。どちらにせよ、他球団に大きく遅れを取ることだけは考えにくいと見てよさそう。
右翼手
評価:B 動き軽快
昨季ブレークしたJake McCarthyが務める予定。Kyle Lewisとのプラトーン起用もありえそうですが、こちらもやはり起用は流動的になりそうです。とにかく大きな穴を空けることだけは考えにくい。それだけはある程度の確信を持って言えます。
指名打者
評価:B 仕上がり上々
昨季なかなかバリューを出せなかったポジションですが、LourdesやEvan Longoriaの加入でかなり良化しそうな雰囲気。主に外野の3ポジションから溢れた誰かか、Longoria、Morenoあたりが交代で入るのが既定路線になるのではないでしょうか。
まとめ
完全な焼け野原となっていた昨季までと比べると、ある程度引き締まったオーダーを組めそうな予感がします。ただ、他球団に大きく差をつけられるポジションというのも現状はありません。この点についてはプロスペクトの台頭を待ちつつ様子を見ることになりそうです。
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