Appleが提供する預金サービスが3カ月半で100億ドルを突破し、高い利率や利便性によって利用者を引き寄せている。
　アップルはゴールドマン・サックスと提携し、預金利回りが全米平均の10倍以上で話題となった。
　アップルカードを持つユーザーはiPhoneで1分で口座を開設でき、付与されるキャッシュバックが自動的に入金され、利息も受け取れる仕組みになっている。
　アップルは預金サービスを新たな柱とし、iPhoneユーザーを取り込んでいるが、一方でゴールドマン・サックスとの提携解消の報道もあり、今後の展望には注目が集まっている。
　アップルの預金サービスは金融サービスの分野で急速な成長を見せており、今後の展開が業界全体に影響を及ぼす可能性もある。

　米アップルは預金サービスを始めてからたった3.5ヶ月で、その残高が100億ドル（約1兆4300億円）を超えたことを発表しました。この預金サービスは、他の銀行よりも高い年4.15%の利率とスマートフォンですぐに口座を開設できる利便性を持ち、利用者を引き寄せています。アップルはこの預金サービスを、サービス事業の新たな柱として育て、スマートフォン「iPhone」の利用者を囲い込む戦略を展開しています。

具体的内容がこちら
　この預金サービスは、米ゴールドマン・サックスと提携しており、預金利回りが貯蓄口座の全米平均（0.3%台）の10倍以上という高金利が特徴です。アップルで金融サービスを担当するジェニファー・ベイリー副社長によれば、利用者から高い評価を得ており、日々簡単にお金を節約できる方法を提供しているとのことです。

　アップルカードを持っている利用者が、付与されたキャッシュバックが預金サービスの口座に自動で入金され、さらに残高に対する利息も受け取れる仕組みです。そのため、預金サービス利用者の97%がキャッシュバックの自動入金を選択しており、「貯蓄習慣を簡単に確立・継続することができる」とアップルは説明しています。

　この預金サービスの成功により、アップルは金融サービス市場に参入し、iPhoneの利用者を囲い込むことで収益を増やす狙いがあります。特に、iPhone利用者が1億人を超える米国市場において、スマートフォンの利便性を活かした金融サービスは大きなポテンシャルを秘めています。

　ただし、一方でゴールドマン・サックスとアップルの提携解消を検討しているとの報道もあります。個人向け事業縮小の一環として、アップルとの提携を終了し、アメリカン・エキスプレスに譲渡する交渉を進めているとされています。これにより、アップル預金サービスの未来には一定の不確実性が残されています。

　さすがAppleの戦略だと思わせる預金サービスだが、裏ではカード会社との攻防が垣間見える。

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