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気弱な生き物

人は臆病です。
いつもびくびくしながら生きています。
こうなったらどうしよう、ああなったらどうしたらいいの、まるで迷子になった子猫みたいに、心の中で怯えます。

何が、そんなに怖いのかは、人によって違うでしょう。
仕事、健康、家族、恋愛、友達、人間関係、学校、勉強、遊び、病気、事故、天災・・・次々と悩みはつきません。
心配なく毎日を過ごしている人などいないのです。
何とかしなくちゃと思いながら暮らしている人が、ほとんどではないでしょうか。

社会で生きている限り、自分以外の人のことを無視して生きるわけにはいきません。
自分という人間は、他の人によって生かされている存在だからです。
きっと、あなたも誰かの役に立っています。けれど、大抵の人は、人にやってあげたことよりも、やってもらったことに意識が向いているのではないでしょうか。
それは「感謝」という言葉にも置き換えられます。

僕たちは、小さい頃から、人に感謝することの尊さを繰り返し教えられてきました。
だから、感謝することは大切だと、みんなが認識しています。
一方、人から感謝された時には、どうすればいいのかについては、あまり語り合う機会がなかったように思います。

感謝している人がいるなら、同じ数、感謝されている人がいるはずですが、どんな時も、感謝する立ち場に、みんなが居続けようとする、それは、ある意味、人間の美学なのでしょうか。

ちょっとしたことにも怖がったり、尻込みしたりすることも、人には必要な性質なのだと思います。

一歩前に踏み出すことばかりが賞賛されますが、現実には、そうそう簡単に物事は進められません。
そんな自分を情けないと感じることもあります。

でも、自分を責め続ける必要はないと思うのです。
自分を責めても、事態が好転するとは限りません。
大事なことは、落ち込み過ぎないことです。

人間は元来、気弱な生き物なのだと思えば、周りの人に感謝しながらチャンスを待つという方法も、選択肢のひとつに加えることが出来るのではないでしょうか。
「待てば甘露の日和あり」という言葉もあるくらいです。

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東田直樹

作家 東田直樹 オフィシャルサイトはこちら→ https://naoki-higashida.jp/
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