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誰かを恋しがる

ここに一人の人間がいるということは、
まぎれもない事実。
ここにひとりの人間がいたということは、
まぎれもない過去。

その人の「ここ」という場所も、時間も、思い出さえも、
誰かの記憶の中に埋もれていく。
そして、忘れ去られてしまうのだろう。

やがて、消えてなくなってしまう。
歴史という言葉にまとめられ、いなくなった人々。

ひとりひとりの魂は、小さな小さな星になり、
宇宙の果てに飛んでいく。

もう二度と蘇ることのない命を、
誰が恋しがるのだろうか。

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