下品だぞ、リチャード！イギリス紳士であることを忘れたか！

今朝は期せずしてパーティートークとなった。ムスメちゃんを幼稚園のバスにいつものように送り届けに行くと、リチャードは我が家の下の階に住む「トモちゃん」と既に談笑していたのだ。僕がそこに後から混ぜていただく形に。

「ソンクラン」が話題に上がった。タイのお正月「水かけ祭り」のことだ。四月中旬頃に迎えるこのお祭りは、その名の通り、街のあちらこちらで水をぶっかけられたり、ぶっかけかえしたりするという猛暑のタイならではのもの。老若男女、知り合いか他人か、そんなの関係ねぇと、海パンを履くスキも与えてくれずにただただ水をぶっかける！そんなアジアン・スプラッシュ！な催しに向けての心構えを、さすがは経験豊富なリチャード、僕らに教えてくれようとしたのだったが・・・

知ってるか？ソンクランはNOKIAがスポンサーしてるんだ。水をかけられる、そうしたら、携帯が使い物にならなくなるだろう？なので、携帯を買い換えなきゃしょうがなくなるから、NOKIAが儲かるってワケさ。風が吹けば桶屋が儲かる、のタイバージョン。もちろん、冗談で本当のことではない。

リチャードは、イングリッシュジョークの手を緩めず第二の矢を放った。でも携帯を壊したくないだろう？ならどうすればいいか、分かるか？へへ、あれだ、コンドームだ。コンドームに携帯を入れると、立派な防水システムの出来上がりだ。二重にすればなお安心だ。メールだって打ててしまうぞ。コンドーム、コンドーム、コンドーム！

トモちゃんと僕の苦笑いを、リチャードはまったく察知することなく、ウケてるわい、とばかりにその言葉を何度も続けた。博識あるイギリス紳士だと思っていたが、リチャードはＴＰＯに合わせてアナーキーなパンクロッカーにもなれてしまう、お茶目なおじいちゃんなのだ。

ソンクランは、夜になるとフーリガンが出没するから気をつけなきゃな！と警告してくれたけど、リチャード、今日はあなたご自身がフーリガンだった。

画：久保雅子　www.masakokubo.com/