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ロックじゃねえ! ~人生を狂わし支えてくれた”ロック”について~

ロックって何だろう。
いまだによくわからない。

エレキギターをジャカジャカ鳴らしたり、ハイフレットでピロピロやったり…またはベースでぶっとい音をぶんぶん鳴らしたり…まあそういわれればそうなんだろう。

でも、いざ”説明しろ”と言われて全員を納得させられるような説明をできる人は皆無ではないか。

音楽面だけをタラタラ説明されても「そんな生ぬるいもんじゃねえ」と思うし、だからと言って”ほら、ロックンロールだよ!”のような講釈を垂れられても、「はあ…(めんどくさい)」と思ってしまう。

正直に言えば、激しいだけのロックバンドに退屈さを覚えることもある。叫んでばっかいると虚しくなるタチだし、意外とこういうバンドに限って同じような曲が多かったりして「はあー」となることもある。

「あれ、本当にロック好きなのか…?」と思ったり。
でも好きなんだよな。うーん…。

なぜこんな"ロック"というよくわからないものがこんなにも支持されて、人の心を狂わせるのだろうか。

それは多くの人がロックに憧れ、熱狂し、それぞれの生き方として還元されているからであろう。

最近テレビで紹介されていたこの文章を読んでほしい。

”今も聞こえる ロックじゃねえ!”
というタイトルの投書。松重豊さんが「読んだあと号泣してしまった」とのエピソードを交えながら紹介してくださった。

恥ずかしながらこのテレビを見た後ジーンと来てしまった。

忘れかけていたこの感情。
音楽を聴きながら「うわこれやべえ!」と発狂したあの感情。
バンドの珍エピソードみたいなのを読みながら「バカじゃねえの」と笑って、でもそれに憧れというか、このくらいはっちゃけてみたいなと心の中がムズムズしたあの感情。
真っすぐな思いを語るMCに「これがロックだよな」となったあの感情。

もろもろの感情が湧き上がってくるのを感じた。

そうだよな。だからロック好きだったんだよな。思い返せば自分の生き方もロックに影響されていたなと。

曲がったことは大嫌いだし、人に媚びたりするのも嫌い。酒を飲まなくても(あんまり言わないほうがいい)本音が出てきてしまう。時々言いすぎる。変なことばっか言ってしまう。ずっと人とズレてる。ちょっとダサい。人を利用することができない。あまりかかわりのない人に共感しすぎてしまう。ちょっと干渉しすぎる。
でも自分の中ではすべて一貫している。自分なりの”かっこいい”を常に探している。

思い出した。これは俺なりのロックだったんだ。

ロックの激しさ、そこにある美しさ、真っすぐさを俺なりに解釈して当たり前のようにそれが自分の人生の指標になっていたのだ。
投書に出てくる先生じゃないけど、いろんな悩みにぶち当たったその時々で心の中の俺が「ロックじゃねえ!」と叫んでいたんだ。それに人生ずっと助けられてきたんだ。

これからは堂々と言える。「ロック大好きだぜ!」と。




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