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元作詞家の「古き良き昭和」其の六

♬ ふれあい

中村雅俊

 四十年代から五十年代にかけて、教師と高校生たちの日常を描いた「青春学園ドラマ」が幾つかありました。赴任して来た若い新米教師が落ちこぼれの生徒たちを相手に運動部活動を通して奔走する内容の「汗✕根性✕涙=青春」的、いかにも昭和な構成でした。

 その “青春” の象徴と言えば俳優の中村雅俊氏であります。歌手活動とも併せて現在も尚ご活躍中です。

1974年 東宝/テアトル・プロ

 今回取り挙げますのはその中村氏が唄いました「♬ ふれあい」であります。ドラマ「われら青春」の挿入歌であった当楽曲は、中村氏自身にとってのメジャー・デビューシングルでした。

1974年 日本コロムビア

 作詞は山川啓介氏、作曲がいずみたく氏のこの頃で言うビッグなお二人です。

 小学生であった私にとっては高校生などずうっと年上のお兄さんお姉さんであり、内容も解っていたのかは不明ですが一応観てはおりました。恐らくはそこで初めて聴いたであろう当楽曲。何しろ出足が

悲しみに 出会うたび
あの人を 思い出す

と哀しげなメロディーに唄われ、劇中に於いてはギャップを感じるセンチメンタルな作品。しかしながらそれを耳にした時「何と良い曲だろう」と感じた記憶は残っております。デビュー・シングルながらオリコン・チャートでは十週連続で一位を記録するミリオン・セラーとなりました。大ヒットですね。上のシングル・ジャケット、よく覚えております。

なぐさめも 涙もいらないさ
ぬくもりが ほしいだけ
ひとはみな 一人では
生きてゆけない ものだから

 情感溢れるメロディーにこの詞、昭和生まれにはストーンと入って来ます。昭和 昭和 嗚呼…昭和…

ご覧頂き有難う御座います🙇‍♂️

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