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窓際従業員、世にはばかる

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ある若い窓際従業員が、窓から外の世界をのぞいてみた。 窓の外は、広かった。
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#小金井モデル

「小金井モデル」という困難(4)

  この記事を書こうとしたきっかけは二つであり、一つは立憲民主党の東京のパートナー達は小金井の選挙戦に注目し「小金井モデル」と呼び研究しようとしているらしいということである。もう一つは、同じく立憲民主党の東京のパートナー達から聞いた話だがどうも彼ら彼女らがSNSを過信しているようだということである。これまで書いてきたように小金井モデルはSNSだけで成り立つ話ではなく、また、そのことが、この連載のタ

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何が起こったのか-「小金井モデル」という困難(3)

 この連載の冒頭にも書いた通り、山岸氏と塩村氏の得票率の差は2%である。小金井での取り組みがなければ、隣接する三鷹市や武蔵野市と同じく五分五分であったと推測されるため、市民の取り組みで1%ほどの有権者を動かしたこととなる。では、どのような取り組みがされたのか。

 今回、小金井では山岸一生を高く評価し応援したいと考えた市民達が呼びかけ人となり「チームいっせい@小金井」が結成された。山岸一生を熱烈に

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「市民」というアイデンティティ-「小金井モデル」という困難(2)

 この選挙戦で重要なキーワードは「市民」である。最近の選挙運動では「市民と野党の共闘」という言葉がよく用いられるが、日本の政治・社会運動において「市民」とはどういう思想背景を持ってきたのかをきちんと理解することが、小金井の選挙を理解するうえでとても大切だ。

 ここでいう「市民」はただ住民であることを意味しない。市民とは一つの人間像、ただ地域や地域横断の社会問題に関心があるだけでなく、当事者として

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票を割ることのできない東京・立憲民主党-「小金井モデル」という困難(1)

票を割ることのできない東京・立憲民主党-「小金井モデル」という困難(1)

 立憲民主党の東京都内のパートナーの中では、参議院選挙を振り返り「小金井モデル」というものに注目が集まっているらしい。この連載では小金井モデルについて解説していく。

 立憲民主党は、参議院選挙で以下のように地域ごとの票割を行っていた。

塩村あやか・・・23区(板橋区・豊島区・杉並区・中野区・新宿区を除く)・伊豆諸島・小笠原諸島

山岸一生・・・三多摩・23区の一部(板橋区・豊島区・杉並区・中野

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