立憲民主党がボトムアップって本当なのか(4)-ここまでの振り返り-

ここまで、立憲民主党はボトムアップかということをクドクドと論じてきました。いろいろな政党と比較して立憲民主党トップダウンの性格を明らかにしました。

振り返り

ここまでを振り返りましょう。前回は、日本共産党と社会民主党との比較をしました。左派政党の規約に明記されていたのは党員の権利と義務でした。党員には立候補する権利会議に一員として出る権利が保障されていました。立憲民主党をはじめ旧民主党系の政党では党員の「権利」を保証してきませんでした。

前々回は、旧民主党・民進党系の片割れ国民民主党と比較しました。国民民主党は代表選挙の投票権にこだわっていました。党員だけでなくサポーターにも投票権があることを明記、宣伝にも躍起になっていました。立憲民主党の規約を見る限り、代表選挙の投票権は明確ではありません。

最初の回の時は、立憲民主党自身を取り上げました。他の政党と異なり、党の運営に携わる運営党員の募集を行わないという異色の方針があることが明らかになりました。国民民主党でさえ、募集しているのに、です。

立憲民主党の構成員には何ら参加する権利の保障がなく代表選挙の投票権さえ怪しく党の内輪のメンバー(運営党員)にさえ入れてもらえない。ボトムアップというけれど、ボトムからアップさせない性格が明らかです。

本来、政党と言うものは、同じ価値観の有権者が集まって作る結社です。党員が集まり物事を決め党員が実行する、それが本来の政党の姿、まさにボトムアップで草の根民主主義ではないでしょうか。政党は議員のものではありません。旧民主党系は大衆政党ではなく、国会議員を中心にした選挙に勝つことを目的に宣伝を行い票を集めるための幹部政党、選挙プロフェッショナル政党でした。立憲民主党は、時代に合わせマーケティング技術を進化させてきただけなのではないでしょうか。

選挙プロフェッショナル化は世界共通ではありますが、西欧の伝統的政党は今でも大衆政党的側面を残していると思います。

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