３０代の頃、バイクツーリングで週末など楽しんでいました。
その当時乗っていたのがHONDA BROSの４００でそこそこ楽しんでました。

ある日出勤途中のバイク屋さんの店先に（１９８６年式）初期型のHONDA FTR250の中古があった、当時中古でも３０万円はしていたがタマ不足。

見るからにどうも不動車のようだが、展示しているだけなのか？
店主に聞いて見た・・・
「販売用に九州から仕入れしたんだけど、書類もないし走らないのでクレーム入れたら返金、そのまま処分でもしてくれと。」
そしたら・・
「欲しいの？早く処分したいので売るよ！ただし条件がある」
条件？
「登録の書類がないのでバイク屋でも登録できるかわからない。自力で全て自分でやること、協力は出来ないことを承諾してくれるなら５万円で現状で売るよ」
悩んだが即決で決断し、早めに後日取りに来ることを伝えた。
やめるべきだったかなと思うほどにのちに後悔する大変なバイクを購入してしまったw

HONDA FTR250初期型は現在でも人気バイク。
１９８６年以降も再販などあり、人気にあやかってメーカーは現在もFTR223として販売を再開している。
（本物初期型以外の年数の新しい中古は値崩れを起こしてますね）

またライバルYAMAHAではTW200というバイクをドラマでキムタクが乗っていたこともあり、ストリート・トラッカーが人気にもなっていた。

そういう経緯から初期型はいまだに購入困難車で人気になっているようだ。
３０年前でもこのバイクを止めていれば「売ってくれますか？」と声をかけられることたびたびw
それを書類なしで５万円・・・・・・不動車購入の地と汗の顛末記

お店からバイクを引き取りに行ったが、お店が微妙な距離だったが歩いて押しながら自宅まで・・・・と思ったが、４速ギアが抜けなく負荷がすごかったw
歩いたら２０分程度の距離を３時間かけて休み休み自宅までなんとか持ってきた。途中知り合いに何度も声をかけられ苦笑いされ軽トラック持ってくるからと言われたが「急いでいるので待ってる時間がもったいないし、自宅ももうそこまでなんで」と（お願いすれば良かったw）

自宅近くにHONDAのバイク屋さんもあったので車体を見てもらって必要な部品など依頼し、自宅でレストア作業を進めて１ヶ月で完全に復活、登録できる状態まで完成。

さぁここからが未知の世界w
こういう書類なしのバイクの登録は素人はまずやらないんだが、性格上何とかなるかなと楽観主義者らしく出来ることからやってみた。

まず陸運事務所でこのようなケースの場合は登録できるのか聞きに行った。
登録できないと門前払い・・・・もう１回行く、そしてなぜダメなのか理由が聞きたいと数日何度も粘ったら、困った担当者がそっと教えてくれた。
メーカー型式認可書類がない事
中古でありながら登録履歴が確認できない事
（後に陸自で前登録抹消記録確認した模様）
盗難車ではない事
３つの原因を教えてもらえた、これは日本で登録のない海外の車両持ち込みの際に必要な書類の出し方だけど、今回に該当するか受付するかわからないと・・・・一歩前進だw

そしてすぐにHONDA本社へ事情を話し型式認可書類を送ってもらった。
登録履歴に関しては、九州の出品業者へ書類が本当にないか電話したら「そういうのも含めて答えられない条件で出品したんだ、迷惑だ電話してくるな！」と怒鳴られた・・・何か嫌な事情があるのか不安になった。
盗難車じゃない証明は、最寄りの交番へ出向き車体番号から照会してもらったが、数年前から盗難届は出されていないが証明書なる様式はない！と言われたので、書類紛失経緯と盗難車調べを文書化して添付してみることにした。

そして登録事前アドバイスが欲しいと陸運事務所の担当者へ提出してみた・・・
「またお前かと笑われたが書類を見て悩んでいたが、次回この書類と実車を持ってこい」と「ただ確認したいのは型式番号の改変確認と全体的な安全基準など確認をしてあげるから」またまた一歩前進！
（この時点で登録抹消記録を陸自は確認していたんだと思う）

数日後登録に必要な全ての基本的な書類を作り、１ヶ月の自賠責をつけて、仮ナンバーを市役所で取得し、陸運事務所に乗りつけた。
お馴染みの担当者へ挨拶をし、しれっと登録書類と必要と言われた書類の提出とバイク本体の品評会（笑）
バイクを見てもらって、型式など赤鉛筆でなぞり現物確認と細々点検されて「どうするか上と話をするので待っているように」と伝えられた。

待合室で待っていると名前が呼ばれ「ハイこれ！」と登録証とナンバーが交付された！
「よくめげずに通ったね、こういうことは初めてのことだが、同じバイク好きの気持ちが伝わっていたよ、何とかしてあげたい気持ちにあなたの一生懸命さが伝わった、上司には相談せず私の責任で登録した。これからもFTRを大切にね、お疲れさん！」

何でも努力すれば何でも叶うとは思わないけど・・・
一生懸命な姿と行動で相手が応えてくれる事を学んだ。

丁寧な挨拶して、近くで自賠責をさらに２年追加で契約をし、ナンバーを交換して自賠責ステッカーを震えながら貼った。
市役所へ仮ナンバー返却、意気揚々と２軒のバイク屋へ！
どの店も「嘘だろ！俺たちでも難しい書類なし中古バイク登録しやがった！」
バイク屋さんも一緒に喜んでくれた、そして市内を真新しいナンバープレートで走り去ったのであったw

後日談
登録して１年もたたないうちに、道路上で「売ってください」
「いくらで？」
「言い値で買います」
ふざけて「じゃぁ５０万円で」
「ありがとうございます！」
売買成立w

レストアしFTR登録出来たら飽きたようで、バイクはもちろん好きだが、何か無理と言われることに挑戦するのが、好きな自分だと再認識した思い出でした。

この登録にまつわる話は昔の時代の話ですご理解ください。
最後まで読んでくれてありがとうございます。

おまけw
バイク愛車遍歴
HONDA SUPER CUB65(無免許練習バイクw）
HONDA CB750（無免許所有w）
YAMAHA GT50
HONDA BROS 400
HONDA FTR250
YAMAHA DT200R
HONDA SUPER CUB50数台
HONDA CB350初期（島で見つけ頂いたバイクだったが、数日間後エンジン復活させるも元所有者の身内のバイク息子さんが強引に・・・w）