「シン・ウルトラマン」感想withネタバレ

去る令和4年5月13日、全国にて「シン・ウルトラマン」が公開されたので、とりあえず語りたいことというか自分なりの整理をしていきたい駄文メモ。
★ネタバレほやほやなのでスクロールご注意を

「早くウルトラマン撮らせて早く」

「これまでのあらすじ」と言わんばかりに最初にお出しされるのは、ストーリーのあらすじが展開される。
そこには舞台設定である「禍威獣」の存在と「禍特対」の設立や活躍、そして主要メンバーの紹介が一気に凝縮されていた。さながら劇場版コナンのあらすじ「俺は高校生探偵工藤新一」である。

とにかく、前半は詰め込みの濃縮還元ジュース状態。
非常にテンポが早く、演技もやや走りな印象を受けるほどにとにかく進みや展開が早い。
後半の展開に力を入れたいからというのもあったかもしれない。それゆえに前半の舞台設定とかはもう「知っての通りにして」と。
展開も数多かったので、どうしてもキャラがやや希薄になってしまっているのは仕方がなかったのかもしれない

とりあえず「ウルトラマンを撮りたい」というのはよくわかった。

「通常兵器では役に立たんよ」

「シン・ゴジラ」と比較するのはお門違いかもしれないが、ミリタリーな派手さは正直薄いというのが意外だった。
特にあんの監督といえばエヴァを始めとして通常兵器によるドンパチが楽しみだったりするくらい撃つのだが、本作では後半になるに連れてどんどん減っていく。
最初のあらすじでは自衛隊の総攻撃で禍威獣を仕留めた経緯もあれば、B-2爆撃機がシン・ゴジラ分も取り返さんとするくらいにMOP2を投下。あんなにいきいきと張り切ったB-2爆撃機の爆弾投下は初めて見たかもしれない。
しかし海自のニセウルトラマンへの攻撃以降は鳴りを潜めてしまったくらいに大人しく。自衛隊自体は出ているので活躍がないというわけではないのだが、ちょっと期待していたので残念。
面白いのは。後半になるに連れて陸自にしても警察にしても銃口の向く先が、撃たなかったとは言え同じ人間に向けられることになる変化。……ところでそういえば、この作品で銃って構えることは多いけど撃ってなかったりする?

もはやお得意となったCG特撮

「巨神兵東京に現わる」から始まり「シン・ゴジラ」で遺憾なく発揮された、CGによる特撮である。正直目は良くないのでどこがリアル特撮でどこがCGなのかというのはあまり判別はつかないが、それでも最新技術のセリフがCG、シン・ゴジラからの白組が遺憾なく発揮されたのは間違いないだろうと思う。
終盤のゼットン(マシン)はそのメカメカしさの表現に遺憾なく発揮されているが、それまでにもウルトラマンのぬめっとしたモデルだったり、その後の格闘戦もモーショントレースか何かでよくできている。
いずれも共通しているのが、現実での特撮では無理な描画を実現できるということころである。その一方で特撮らしさ、破壊表現や電線の破綻なども臆することなくつぎ込み、むしろこだわりさえ見せているのは、シン・ゴジラからの引き続きでもある。

「シン・ゴジラ」から二次会で見る感じ

ではこの作品が万人受けするかと言われると、一般的な作品として受けはすると思う。ただし、癖はあるので「面白い」と思えるかどうかはまた別になりそうとも思った。
特にウルトラマンネタが随所にあるところ、無駄にセクシャルな(ベッドシーンとかではない)部分があったり、少し大味すぎる部分も。

一方で、シン・ゴジラ同様に癖のある会話シーン・電話シーンが挟まれたり、エヴァあたりを彷彿とさせる小難しい用語を使った報告が多数飛び交ってくる。この辺はやや「臭さ」があるので人によるかもしれない。
シン・ゴジラを見てあっているかどうか、その後にまた振り分けられるほどでは有りそうだが。

まとめ:小ネタこだわりや趣味が盛り込まれた作品

とにかく、ここまで制作陣の性癖が詰め込まれてると行って良い。
怪獣から情景特撮セット、ベースになったウルトラマンのリスペクト部分まで、その細かい部分は数が知れない。良くも悪くも、ウルトラマンを再構成するといえるし、「ウルトラマンでこれやりたい!」という制作陣とオタク趣味を盛り込んできたものに思える。
それだけに、そこをやりたいがための序盤やアップテンポだったり、どうしても尺が足りてない感じがあるのが悔やまれる。エヴァやシン・ゴジラにあった「間」が少なく感じてしまった。そこが好きなだけに少々残念である。

書いててなんだかまとまらなくなったのでここまで

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